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Channel: 大ぼら一代番外地
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Antwerp

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嘗て「自民党をぶっ壊す」と宣われ日本をぶっ壊し、正に現代日本史にその悪名刻まれし宰相の、其の涙腺ぶっ壊せし英児童文学作品「フランダースの犬」の舞台たりしフラダース地方、ベルギーはAntwerpこそが、今宵の公演地なり。

 

 

午前7時起床。投宿せしは3脚の2段ベッド並ぶ6人部屋ドミトリー、洗面所、トイレ、シャワーは室内に完備されれど、電源が枕元と洗面所のみにして、シェフ君やケトル様を以てん調理に対し、余りに配慮なきレイアウトなれば、此処は意を決し、洗面所を調理場として占拠させて頂きし。

朝飯拵えんとすれば、先ずは玉葱と大蒜を擂り下ろし、水分を絞りし後、シェフ君へセット、

 

 

加熱調理にて狐色飴色までは到底無理なれど、軽く火が通れば、一旦取り出し、

 

 

昨夜のケータリングより失敬せしハンバーグを解体せしと、一昨夜のケータリングより失敬せしプチトマト刻みしとにて和え、その間にシェフ君にて、昨夜の配給米を温めんとす。

 

 

洗面台の隅に、シェフ君を水平状態を維持すべく鎮座させるは困難極めれど、

 

 

作り付けの棚あれば大いに重宝、

 

 

シェフ君を以て、先述の玉葱やら元ハンバーグやらを合わせしを加熱、

 

 

これにNANI君より御裾分け頂きし高級カレー粉、塩昆布を投下すれば、是にてカレールーのタネ完成、

 

 

電源供給をシェフ君よりケトル様へ一旦移すや、取り急ぎ熱湯沸かさんとす。

 

 

カレールーのタネを熱湯にて伸ばし、先達て温めしごはんを盛り付けし「赤の器ネクスト」に、いざ投下盛り合わせん。

 

 

再び電力供給をシェフ君へ移せば、目玉焼2個焼き上げ、

 

 

朝飯「塩昆布キーマカレー」完成、いざ食らえば矢張りカレーと塩昆布の邂逅センセーショナルにして「塩昆布!カレー!ベストマッチ!旨味の印度化計画!塩昆布カレー!イエーイ!」激烈に美味なり。

 

道中弁当拵えんとすれど、この調理環境なれば面倒にして、昨夜のケータリング「トマト煮込み」失敬せしを召喚、此処へ同じく昨夜のケータリングより失敬せしソーセージ刻み投下、塩昆布と脂部分除去せし火鍋之素も投下、仕上げに「自家製ハバネロオイル」垂らし、食らう際に電子レンジにて加熱すれば完成の運びなり。

 

 

ベルギーの街並こそ、日本人が抱く「ヨーロッパ」の雰囲気に相違なき景観なれば、道路中央に設けられし分路帯すら、岩等鎮座せられ趣き深き空間演出されれど、其処へ凡そ生ゴミ等の生活ゴミ袋等も捨て去られれば、芸術とゴミは紙一重にして、然りとてこれも亦新たなアート、新たな価値観の誕生たらんや。

 

 

朝日を背にする人影近付けば、

 

 

あっ…あれは…

 

 

昨夜も颯爽と出撃されし「夜狼活動」より、漸く帰還されしウルフに相違なし。

 

 

果たして昨夜も見事に白牝馬拿捕着床されしや否や、戦果伺うや、曰く「ミートソーススパゲッティー食べて来ました…」この一節に秘められし真の意味は是如何に。推して知るべし。

 

 

扨、フランダース地方はAntwerp目指し出発せり。

昨日は、開場前より呑み倒れにて酩酊絶好調、更に深夜は「夜狼活動」へ繰り出されしと、ダブルヘッダーにて遊興悦楽三昧、存分に楽しみ尽くされしウルフなれば、流石に事切れ機能完全停止状態。アホです。

 

 

アホ眠る之圖。

 

 

釈尊は入滅され涅槃を現されれど、アホは入滅し馬脚ならぬ馬鹿を露わす。チーーーン…。

 

 

事故渋滞に巻き込まれ乍らも1時間余にて、Antwerpへ至るや、投宿先ゲストハウスへチェックイン。今宵はNANI君と東君との3人部屋なれど、無駄に駄々広きばかりにして、NANI君は梯子上りし先のメゾネットへ。

 

 

キッチンも完備とは、有り難きかな。

 

 

電子レンジ完備されれば、今朝の思惑通りに調理最終工程無事完了、斯くしてリサイクルクッキング「ソーセージと野菜の麻辣トマト煮込み」完成、いざ食らえばトマトと花椒の芳しさが見事に融合、味のシルクロード走破せし果ての東西折衷なればこその味わいかな、大いに美味なり。

 

 

汁物のみでは未だ満たされぬと、此処は配給米を以て飯物一品拵えんとす。然れば擂り胡麻と塩昆布召喚、

 

 

胡麻油にて玉葱と大蒜を炒め、其処へ塩昆布投下、

 

 

白菜の如き葉野菜刻み、ごはん共々投下、

 

 

而して日本より持参せし焼肉のタレ召喚投下、味噌ベースな一品なれば、

 

 

仕上げに擂り胡麻存分に投下、更に傍らに置いてシェフ君を以て「目玉焼」拵えればON! 斯くしてインプロクッキング「胡麻味噌焼飯」完成、いざ食らえば何とも郷愁誘う懐かしき味わいにして、ガキの頃に御袋の手伝いにて胡麻味噌拵えさせられしも想起せられれば、堪らぬ程に美味なるかな。

 

 

今宵の会場Het Bosへ到着せり。

 

 

サウンドチェック済ませれど、未だ晩飯まで2時間ほど余せば、NANI君と連れ立ち界隈散策せり。2人して何やら昨年も同じ様なシチュエーションにて、同じ様に徘徊せし記憶あるような気もすれど、それが果たして此処Antwerpenたりしや否や定かにあらねば、そもそも年間AMT宗家のみにて108本ものライヴ行う上、更にソロやらセッションやらにても行脚すれば、況して斯様な赤貧ドサ廻りを四半世紀程も続ければ、判らなくなるが当然、斯くして1軒の古本屋兼中古レコード屋へ漂着せり。奇しくも御目当ての代物確保し得れば、

 

 

会場へ帰還せり。トイレの性別がフラマン語表記たれど、このサインは解り易く素晴しきかな。

 

 

晩飯は会場に隣接するヴィーガンカフェ&レストランにてとは、一昨年此処を訪れし際も、忌まわしき記憶として残されれば、果たして今年は如何に。そもそも卓上にフォークあらずしてナイフのみ置かれれば、これはヴィーガンピザかと想像逞しくすれど然にあらず、何と「ヴィーガンペンネ」忌まわしくも悍ましき最悪のコラボレーション、ほんでこれナイフ1本でどないやって食うねんな?と問うや、給仕が持参せしはフォークならぬスプーンにして、思わず全員唖然とせしとは云わずもがな。私はマッシュルームの欠片を、この糞ペンネの山より発掘し食らうのみにて、残りは「実は僕、こう見えて食べる方なんです」爆食宣言厭わぬウルフへ委ねさせて頂きし。青年よ、ペンネを食らえ。

 

 

然りとてこの「ヴィーガンペンネ」ソースらしきは、トマトをマッシュルームと煮るのみ、香草らしき芳しさも皆無、更には塩味もほぼ皆無なりければ、席を共にせし全員より非難轟々、其処へ正に救世主か聖母マリアかの如く現れしは、今宵より合流されるMorganの彼女Silvia、彼女がスペインはValenciaより持参されし生ハムことプロシュットを惜し気もなく提供下されれば、

 

 

皆して肉に群がるハイエナの如くプロシュット奪いこの糞ペンネと合体、然れば異口同音に「これで充分食える様になった!」

 

 

斯くしてヴィーガンレストラン店内にて、堂々と肉を食らう我々之圖。

 

 

Morganに誘われ、彼女たるSilvia、而して今回のツアーに今一度参上下さりし組合長、実は組合長の友人なりける「Petbrick」のWayne Adamsと連れ立ち、何処かへ飲みに出んとするや、奇しくも突撃せしはスペイン式バルなり。店内にては専属ミュージシャン達が、客席を回りフラメンコを演奏される次第。

 

 

超巨大ボトルより注がれるサンブッカ、

 

 

愛しのMorganとの欧州ツアーも残す処、今宵も含め2発と迫れば、少々気早けれど、感謝を込め乾杯させて頂く次第。Muchas Gracias!!

 

 

久しく重宝せしデジカメより、この些か旧時代的代物iPod Touchへ移行せしは、過ぐる春メキシコにて、然れど未だ慣れぬ様なれば、そもそもこの自撮りせんとする際、一体何処に視点合わせれば、視線が正対せし写真と相成るや、どうにも理解し得ぬ有様にして、凡そカメラのレンズと思しきを見詰めし筈たれど、気付けば凡そモニター画面を眺めしか。このiPod Touch、当然ネットにも接続可にして、一見旧タイプのiPhoneの如きなれど、私が使用するはカメラ機能のみ、音楽再生機としての機能さえも封印せし様なれば、悪しからず。

 

 

店内フラメンコ生演奏にて盛り上がれば、Morganが歌い上げ、不肖私が踊らさせて頂きし。「¡Ole!」

 

 

調子良く2杯目へ。Silviaの元へは、何故かドライアイスの煙立ち篭めるグラスが運ばれ、

 

 

果たしてこれはテーブル演出たりしか、然れど楽しき雰囲気演出されれば、ナイスですねえ!ナイス過ぎますねえ!ナイス過ぎると言っても過言ではありませんねえ!思わず懐かしの「村西ナイス3段活用」さえ飛び出る次第。

 

 

久々の再会果たされしMorganとSilvia、仲睦まじき限りかな。

 

 

 

 

 

先程まで店内にて、フラメンコギタリスト2人と共に、ベース演奏されし方と、Tom曰く「欧州で一番ナイスガイ」なるMorgan、いきなり大いに打ち解けられれば、僅か5分程にて10年来の友人と邂逅せしが如し。「皆大好きMorgan!ハッピーアメリカン!」

 

 

 

 

今宵、先鋒務められしハードコアユニット「PARASITE」見逃せど、次鋒務められし「Petbrick」観戦せり。Londonにて録音スタジオも経営され、過去に来日されし際は、NANI君がサポート務められし経緯もありけるWayne Adamsと、ブラジルのスラッシュメタルバンド「Sepultura」元ドラマーたるIggor Cavaleraに由るノイズコアデュオ。NANI君曰く、スタジオ作品はより緻密にして複雑怪奇なりけれど、今宵のライヴは、超豪速球ブラストビート1本にて変化球なし真っ向勝負。

 

 

今宵は今回のツアー於ける「最後の飲酒解禁日」とすれば、奇しくもスコッチウイスキー入手果たし、楽屋にてNANI君と乾杯せり。

 

 

今宵は90分のセットを披露せり。愈々欧州ツアーも残す処今宵も含め2発となれば、いざ大宇宙へ飛び立たんと、宇宙開拓船に乗り込み銀河漂流、怒涛の大迷走の果てより大団円へ無事漂着、大いに盛況にて幕。

 

ライヴ写真ネット上にて拾遺叶わねば、悪しからず。

 

終演後、楽屋にて「Petbrick」御両名と記念撮影に興じし。

 

 

今宵はフライデーナイト、然れば「DJ Gypsy Flemming」に由る超マニアックなサイケデリックチューンにて朝までパーティーの筈なれど、SHOPZONE設営されるエントランスホールや喫煙スペース等は、大層な賑わいにも関わらず、何故か肝心のホール内はほぼ無人、能く能く見ればDJブースも無人にして、曲が終わる度、暫し無音状態を挟み、再び曲がスタートなんぞとは、私が知る限りスイスはBernの今は亡きサンドロぐらいしか思い浮かばぬ次第にして、いやはや曲のセレクトのマニアックぶりと、所謂DJとしてのプレイぶりは、反比例するものなるか。

 

 

昨日は御乱行の限り尽くされしウルフ、今宵は此処まで「羊の皮を被る狼」演ぜられれど、何せフライデーナイトにして朝までパーティー、況して明日が千秋楽なれば明後日には帰路に就く次第、曰く「娘と嫁には会いたいし、帰りたいけど、帰りたくない」即ち未だ「夜遊び」堪能し足らぬとの訴え、斯くして満を持し、凡そ今回の欧州ツアー最後の「夜狼活動」と相成らん今宵、是より日牝馬拿捕着床すべく出撃のポーズ、

 

 

其処へ絶妙の間合いにて水を差す、新感覚コンビ「ウーさんツーさん」相方ツーさんことジョンソン登場、

 

 

「なんか調子狂っちゃったよなあ…」

 

 

「すみません、テイク2でお願いします!」お前、一体誰に話してるねん?

 

 

結局欧州ラストフィーバー満喫すべく「ウーさんツーさん」揃い踏みにて、Antwerpの夜の帳へ消え行かれれば、若人達よ、人生大いに謳歌されたし。

 

奇しくも我々と同じ安宿に投宿なりける組合長、然れば我等ジジイ3名も睦まじくホテルへ撤収帰還せり。組合長とは、今年はこれが最後の対面となれば、3人して記念撮影に興じし。「マタライネン!」Thank you very much! We love you, Kumiaico! See you next year!!

 

 

そもそも晩飯たりし「ヴィーガンペンネ」拒否すれば空腹至極、奇しくも今宵はホテルの自室にキッチン完備、然れば夜食なんぞ拵えんと思い立つも、結局ケトル様召喚、ジョンソンより御裾分け頂きし棒ラーメン召喚、茹でれば、

 

 

キッチン設備も駆使すべく、白菜とレタスの合いの子の如き葉野菜ともやしを、胡麻油にて炒め合わせ、

 

 

茹で上げし麺投下、日本より持参せし「オタフク 焼そばソース」最終弾打ち込み、更には塩昆布、擂り胡麻も投下、仕上げに「自家製ハバネロオイル」垂らし、その傍らにてシェフ君を以て焼き上げし「目玉焼」添えるや、是にて「胡麻風味ソース焼そば」完成、いざ食らえば味わい美味なれど、麺とこの葉野菜の硬度が、今でこそ鳴り潜めれど「羽賀研二」の猛攻にて万歳玉砕せし我が右奥歯が耐え切れず、大いに苦悶せられしとは不甲斐なさ過ぎかな。

 

 

愈々明日は千秋楽、然りとて既に疲労K点越えにして疲労困憊疲弊摩滅全身痛に苛まされる末期症状、その先に見据える故郷の土を糧に、残り1発完全燃焼せんと思いつつ、ベッドに横臥するや即寝成仏。

 

斯くしてAntwerpの夜は更け行きし。

 

NANI君のブログも絶賛並走更新中なれば、是非に御併読頂きたし。

ジョンソンのツアー日記も、徒然なる儘にInstagramへ投稿されれば、こちらも是非御併読頂きたし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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