コロナ狂騒勃発以来、海外遠征予定全滅すれば、26年ぶりに1年通しての日本滞在も果たし、日本の四季満喫美食堪能、気付けばあれ程足繁く行いし海外遠征の記憶も希薄と化し、毎年半年近くも海外にて過ごせしどさ回り暮らしなんぞ、最早想像し難き程に、明日香の深山は自宅にて過ごす生活に親しみし挙句、遂には二度と海外遠征へ赴く機会あらざらんとさえ思い始めし。然りとて人生とは奇なモノにして、然う思い始めるや否や、海外に於けるコロナ狂騒は終息へ向かい始めにけりと知り、中止&延期繰り返せしAMT宗家欧州ツアーが、3年ぶりに敢行される運びと相成りし。
流石に3年間のブランクは大きく、海外ツアーに明け暮れし頃の記憶希薄なれば、先ずは準備にも大いに戸惑う有様。メンバー全員相互連絡にて忘れ物チェックなんぞ行いつつ、3年ぶりのフライトへ向け、受託手荷物の重量規制の前に、最終パッキングに苦戦強いられれど、何とか出発前夜には無事準備完了せり。
斯くして中継地点たる大阪アジトにて、出発当日の朝を迎えし。
昨夜の晩酌残党召喚、リサイクルクッキングにて食材全て銷却せんとす。「グリークサラダ」に添えしレタスに、レタス残党を合わせ、胡椒、コンソメ、酢、オリーブオイル加え手揉み、其処へ「ゴーヤー天塩昆布和え」厚切りなれば半分に両断しON! 而して「南瓜のグラッセ」残党も是亦薄く切りON! 凡そ山寺に於ける最後の収穫たりしプチトマトをON! するやリサイクルクッキング「夏の思い出サラダ」完成せり。
所謂「スパゲッティー・ナポリタン」のレシピ踏襲しつつ、ケチャップのみならず「うにくらげ」残党も加え拵えるや、昨夜の主菜たりし「とんかつKYK」にて購いし「へれとんかつ」「海老かつ」僅かばかりの残党添え、是にてインプロクッキング「スパゲッティー・ウニクラリタン」拵えし。
斯くして「スパゲッティー・ウニクラリタン・セット」堪能せり。「スパゲッティー・ウニクラリタン」は、うにくらげの酒粕風味が隠し味乍らも芳しく、想像以上に白眉の出来なるかな。
海外遠征初日こと到着当日は、万一の場合想定すればオフにして、そもそも物販商品の棚卸し等、準備に勤しみ、〆にツアーの無事と成功願い乾杯するが常なり。即ち未だライヴあらざれば、金もあらざればケータリングもあらざる次第、然れば初日の食料は持参するものにして、今回も大阪アジト界隈の激安スーパー玉出にて、おにぎり6個+烏賊フライ所望、更に冷蔵庫に残る青唐辛子も同梱、リュックの底に忍ばせり。
是を以て備蓄食材も完全銷却、7週間余の海外遠征へ発つ俺、何も残さず。
10月にも関わらず残暑感ずる秋晴れの下、昼過ぎに最寄駅へ赴き、先ずは大阪伊丹空港行きバスに乗車、愈々欧州はベルギーBrusselesまでの長旅、此処に幕開けし。
伊丹空港にてAMT宗家関西部隊集結せり。今回初海外遠征となる祥三君は、愛妻友里ちゃんが御見送り来られれば、首謀者たる私も「責任を持って御亭主預からせて頂きます」と改めて御挨拶。このコロナ休業の間に、2児の父となられしNANI君は、御家族との名残惜しまれし筈なれど曰く「もう既に寂しいです」その優しくも立派な家長ぶりこそが、このコロナ休業に於ける歳月の経過を感じさせるものなるかな。
受託手荷物の重量規制の壁の前に、泣く泣くライフラインたる調理道具のみならず、機材すら最小限にまで抑え込みパッキング奮闘すれば、筒が無くチェックインも済ませ、いざ午後2時35分発JAL成田行きに搭乗、均かの満席且つ真ん中座席なれば窮屈至極、更に季節の変わり目なれば冷房も超弱冷な上、マスク着用義務にて息詰まる有様、僅か1時間のフライトが地獄たりしかな。
無事定刻通り成田空港到着すれど、我々は次のフライトまで6時間半も余せば、此処は昼酌に興じんとすれど、空港内の閑散ぶりは想像絶する有様にして、
店舗も軒並み休業中、店内除けば商品も全て撤収済みなれば、凡そ長期休業中とは明白にして、
飲食街さえ軒並み休業、これは昼酌どころにあらざらんかと絶体絶命、
然れど僅か1軒の蕎麦屋のみ営業されれば、最早この蕎麦屋一択とは云わずもがな。
早速突撃、斯くしてAMT宗家関西部隊4名を以て、今回のツアーの無事と成功を祈り乾杯せり。
当初は「蕎麦屋で飲むなら、先ずは板わさやろ」なんぞと、柄にもなく粋を求めんとすれど、一品料理皆無にして、食事のセットのみたれば「穴子天重 小うどん付き」所望、空腹なれば先ずは小うどん平らげ、その後天重をアテにのんびり冷酒呷る作戦なり。小うどんは、関東風つゆなれば、うどんのみ啜るに止まりし。
これが「日本に於ける最後の日本食」と思えば、皆様各々堪能されしか。
蕎麦屋にて1時間半を費やせど、搭乗まで未だ4時間余も残せば、コンビニにて酒贖い、所謂コンビニ飲みにて時間潰さんとす。
午後7時とは俄かに信じ難き閑散ぶりかな。
コロナ狂騒の煽り食らい閉店されし店舗も少なからずや。
漸く搭乗1時間前となれば、搭乗ゲートへ赴きし。ツアー中は宿泊同室となるNANI君と、2人して再び乾杯。
我々関西部隊に先んじ出発されし東君は、遠路遥々四国は宿毛より、ほぼ1日費やされ成田空港へ漸く到着、此処にAMT宗家全員無事集結果たせり。
午後10時30分発カタール航空Doha行きに漸く搭乗、これにて長き成田空港滞在も終了せり。
空の旅の楽しみとは、ハリウッド娯楽大作なんぞの鑑賞なれど、興味深き作品皆無なれば、只管アラブ古典音楽の類いを鑑賞せり。
機内食は「Chicken Katsudon」選択すれど、出汁風味皆無な代物。然りとてエコノミークラスの機内食なんぞこの程度にて充分と、ふと過去の記憶蘇り納得せり。
二度目の機内食は「Fish」選択すれば「お粥」にして、先の「Chicken Katsudon」よりマシたりしか。食の過酷さを以て、漸く海外遠征再開を実感するものなり。
11時間のフライトを経て、現地時間午前3時半に乗り継ぎ地たるDoha到着。然りとて此処にて、次のフライトたるベルギーはBrussels行き搭乗まで、5時間待機と知れ。
ツアー中は宿泊同室となるNANI君と、2人して再び乾杯せんとすれど、此処はイスラム教国なれば禁酒にして、単なる2ショット撮影に留まる次第、悪しからず。
「やる事なければ腹が減る法則」に則り、持参するおにぎり召喚。
漸く搭乗ゲート案内されれば移動開始せり。日本人中東渡来説を裏付ける巨大なマーラハーナノミコト像あり。
搭乗ゲートへ到着こそすれ、搭乗まで未だ2時間の待機。
漸く搭乗開始せられ、バスにて搭乗機へと案内されんとするや、何故か途中にて案内停止、
約30分も待たされし末、漸く搭乗機への案内再開されるや、私を先頭にNANI君、祥三君含む僅か13人を残し、無情にもバスは出発、斯くして再び待機とは是如何に。今日は何処までも待機強いられる運命か。
斯くして漸く午前8時25分発カタール航空Brussels行きに搭乗叶えば、機内食は「ソーセージ云々」選択、欧州行き機内食たるを念頭に入れれば、充分に及第点差し上げて然るべし。
空の旅の楽しみたるハリウッド娯楽大作鑑賞に興じんとすれば、先ずはサム・ライミ監督作品「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス (原題:Doctor Strange in the Multiverse of Madness)」鑑賞せり。今やSF世界に於いて何かと御都合主義的に重用されるマルチバース、本作含むマーベル・シネマティック・ユニバースは勿論、国内に於いても仮面ライダーやウルトラマン等にて展開されれば、早い話が「なんでもあり」にして、更に今やテレビドラマ展開作品まで波及する伏線の広げっぷりに、マーベル作品への興味失墜は加速の一途を辿るばかり。而して本作も、巷の評判とは裏腹に、余りの御都合主義炸裂に緊張感皆無、吐き気がする程の完成度誇るCGにも食傷気味、長き空の旅の退屈凌ぎとしては、ギリギリ寝落ちせずに観了叶いし次第。結局印象に残りしは、サム・ライミ監督作品なればこそカメオ出演されしブルース・キャンベルのみかな。
続けてジョセフ・コシンスキー監督作品「トップガン マーヴェリック (原題:Top Gun: Maverick)」鑑賞せり。こちらは36年前に公開されし前作「トップガン」未見なれど、御目出度さ大炸裂せしアメリカ娯楽大作として、充分にそのオモロさ堪能し得し。然りとて決して2度と観返す事あらざらんとは、云わずもがな。還暦迎えしトム・クルーズのマッチョぶりに、予想裏切らぬ「やっぱり自分が乗るんやろ」顛末とは当然、戦争映画なればこその勧善懲悪超ハッピーエンドにて大団円、その薄平な内容すらも、軽く笑い飛ばし得る程の超絶娯楽大作かな。
約7時間のフライトを経て、現地時間に於いて午後2時過ぎ、遂に本日の大移動最終目的地たるベルギーはBrusselsへ到着せり。成田空港出発以来、此処まで凡そ24時間経過せり。
入国審査通過に1時間も要せど、疾うにコロナの陰性証明やらワクチンパスポートなんぞ不要、無事全員入国果たせば、ツアードライバー兼マネージャー務め下さる盟友Morganの到着を待つべく、到着ロビー隅に布陣、怪しき東洋人の一団なり。
先ずは無事到着の祝杯上げれば、益々以て怪しさ深まるばかりなれど、周囲の視線なんぞ一切無視、
ツアー中は宿泊同室となるNANI君と、2人して再び乾杯せり。
待つ事約5時間、スペインはValenciaよりMorgan到すれば、3年ぶりの再会祝し思わず抱擁、斯くして先ずはタクシーにて、バンと機材一式を借り受けに赴きし。
レンタルバンに、機材一式、物販商品、その他身の回り品等も積み込み完了するや、今宵の投宿先たるMagasin4へ向け爆走せり。
午後9時前、遂に今宵の最終到着地点たるMagain4へ到着せり。大阪アジト出立より何と41時間費やせし超長旅、いやはや何とも長き1日たりしかな。
Magasin4とは、毎度AMT宗家がライヴ行うBrusselsの老舗にして、スタッフ及びツアーバンドへ食事提供するダイニング&キッチンや、宿泊施設も完備する次第。然れば今宵はライヴあらざるにも関わらず、料理長Peterが我々歓待の為に、アジア系食材あれこれ御用意下さり、然ればと我々AMT宗家一丸と化し、私が発案せしインプロクッキング「ガーリックおろしうどん」拵えるべく奮闘せり。
斯くして「ガーリックおろしうどん」完成、下の写真は左より大根おろし、うどん、ガーリックオニオンペッパー麺つゆ。如何せん深さのある丼の如き器皆無な欧州なれば、更にうどんを盛り、其処へ大根おろしをON! 最後にガーリックオニオンペッパー麺つゆ投下、豪快に攪拌して食らえば、大蒜と胡椒のWパンチが堪らぬ芳しさ醸し出し、日本人ベルギー人問わず、大いに御好評頂けば安堵。
不覚にも写真撮影忘れれど、Peterが水餃子を提供下されば、中国製茸醤油+酢+辛口辣韮漬汁+チリソース+赤味噌を以て酢味噌ダレ拵え添え、是亦好評博せば安堵せり。
Peterが拵え下さりし「巨大骨付ポーク」やら、
「アンディーブのバジルペースト添え」も登場、
斯くして常駐スタッフの皆様と共にディナーとなれば、均かのツアー初日より充実の食生活迎え得し。先述の「水餃子 酢味噌ダレ添え+巨大骨付ポークの骨付近部位」堪能しつつ、赤ワイン呷れば、超長旅の疲れも癒されるばかりかな。
東君と2人して調子良く赤ワイン呷れば、Peterが次々追加下さり、移動疲れのみならず睡眠不足も引き金となりしか、結局午前3時過ぎまでハイパー状態にて飲み明かせば、
そもそも午前3時過ぎとは、大阪アジト出発から47時間経過、いやはやこの恐ろしくも長過ぎなツアー初日も、是にて漸く終了せり。
NANI君のブログも並走されれば、是非に御併読頂きたし。