午前4時起床。緯度高き大英帝国なれば、日の出の時刻は随分遅し。雑務等熟しつつ日の出迎えし。
同室のNANI君を始め、メンバー皆様各々工夫凝らし、何やら美味そうなあれこれ御堪能の様子、然りとてこちとらフライトに於ける受託手荷物重量制限に対処すべく、ライフラインたる調理器具一式と用意せし調味料ほぼ全てに、戦力外通知云い渡し置き去りとすれば、前回預け置きし電気ケトルことケトル様ダーク ノワール・ブラック・シュバルツこそあれど、前回の最大功労者たりし5Minute Cheffもあらざれば、調理方法は限られる上、先達てスーパーと中華食材屋にて調味料幾らかかは入手すれど、肝心要たるベーシック部隊は未だ空席、自ずから亦しても春雨召喚しか術なく、茹で上げし春雨に、麺のみ銷却せし即席麺の粉末スープ残党施せば、レタス、人参おろし、刻み葱をON! 茹で玉子、中国製贋肉「串焼素肉」投下、アメリカ人なら愛して止まぬ国民的ホットソース「Sriracha」と塩胡椒、クミンパウダー施すや、最後に先日のケータリングより失敬せし檸檬添え、斯くしてインプロクッキング「オリエンタル混ぜ春雨」堪能せり。
配給されしごはんのみ詰め、道中にておかず探す作戦にて、いざスコットランドはGlasgowへ向け出発せり。
昨年一児の父となられしMorganなれば、運転席バイザー裏に、愛妻と愛娘の写真飾られる次第。
田舎道なれば、通行車両も田舎なればこそ。
今や当代切ってのドラムヘッドアート作家たる砂十島画伯、移動車中の時間も惜しみ制作に没頭される次第。
給油休憩の隙におかず確保せんとす。路上に遇らわれる案内の塗りが雑極まりなし。
本命は、今や大英帝国にて空前の大ブームたる「カツカレー」求めんとすれど出店あらず、然ればバーガーキングでも可と思いきや、何故か休業中にして、
結局スーパーたるM&Sへ突撃、
「サザンフライドチキンテンダー」なんぞ購入、
電子レンジにて10分加熱、
配給米の上にON! トマトと刻み葱も添え、アメリカ人なら愛して止まぬ国民的ホットソース「Sriracha」施せば、是にて手抜き弁当「チキンテンダー丼」完成、いざ食らうや、何とフライドチキンテンダーなる名称正に偽り、「フライドされてへんチキンテンダー」即ち衣こそ纏えど中身は生肉とは、是如何に。然りとて先程電子レンジにて10分加熱調理施せば、外側は何とか加熱処理済み、結局その加熱済みなる僅かのみ食らい、残りは後程再加熱しリサイクルせんとす。
スコットランドはGlasgowへ至り、今宵の投宿さきたるホテルへ到着するや、ケトル様ダーク ノワール・ブラック・シュバルツに御降臨頂き、先達ての「フライドされてへんチキンテンダー」衣諸共ぶち込み、序でに大蒜、生姜、玉葱、人参もぶち込むや起動、火災探知機を慮りつつ、インターバル挟み数度沸かせば、冷め切りしごはんへぶっ掛け攪拌、トムヤムペースト溶かし、塩胡椒とアメリカ人なら愛して止まぬ国民的ホットソース「Sriracha」施せば、檸檬も添え、是にてインプロリサイクル空想似非ニッククッキング「タイ風鶏雑炊」堪能せり。
然れば私も、快適ツアーライフを送る新兵器として、何か調理器具を確保せんと思えば、此処はこの3年間にて、随分新たなレシピ考案せし電子レンジを於いて他ならぬと思えども、欧州のホテルは、アメリカのホテルの如く各部屋に完備こそされず、然りとて各会場の楽屋やドライブイン、ホテルもフロント界隈に完備されると思い当たれば、わざわざ大枚叩き購入すべきや否や。
而してふと思い立ちしは、前回のツアーに於いてはメイン務め乍ら、現在はスペアに甘んじるギターを、貴方の電子レンジと交換せんとす。
その旨をFacebookへ投稿するや大反響、返信投稿は固より、多くの方々からDMも届けば、何と家とギターを交換希望たる方まで現れ、こちらが驚かされる有様。是を以て近日中に、快適ツアーライフを送る新兵器こと電子レンジ入手叶う手筈なり。
今宵の会場たるThe Hug And Pintへ到着せり。
今回のツアーに於いて、幸いにも此処まで全て1階店舗たれば、本日が今回初なる地下店舗、3年ぶりに搬入搬出の苦労を思い出さされし。
下はサウンドチェック之圖。
晩飯は、会場1階なるビーガン料理店にして、大皿ならぬ小鉢料理を皆してシェアする方式、キムチを筆頭にアジア系料理並べられし。
皆様「辛い」と訴えられれど、激辛党の末席に座する私程度ですら、全く辛さ感知し得じ。然りとて味のベクトルこそ問題あらざれど、大いに塩っぱく、是即ちそもそも出汁文化なんぞ不毛の地にして、安直に味の濃さを以て纏めんとされればこそ。
ごはんの上に全種相掛け、斯くして「ビーガン丼」食らわんとす。海外にて食らうビーガン料理の数々思えば、これは相当上位に食い込み得るか。然りとて所詮ビーガン料理なれば、矢張り味わいにパンチ不足は否めぬと知れ。
「晩飯だョ!全員集合!」之圖。
今宵の先鋒務め下さりしDragged Up熱演中之圖。
ガレージ系サイケデリアにして、佇まいのみならず演奏も白眉かな。
今宵は60分セットを披露せり。3年ぶり欧州ツアーも幕開け1週間余が経過しれば、所謂「ツアーの体」完成、頗る好調にて大暴走、昨夜御陀仏後心中されしベースアンプも新調、狭き店内超過密にて酸欠寸前満員御礼、今宵も怒涛の疾走ぶりにて60分を駆け抜け、遂には大団円へ至りて幕。
ネット上にてライヴ写真拾遺叶わねば、悪しからず。
セットリスト:
1. Dark Star Blues
2.Pink Lady Lemonade ~ Sparkling Pink Lady Lemonade
3. Flying Teapot
4. Cometary Orbital Drive
地下より機材及び物販商品搬出せん。機材と物販商品にてバン満載となれば、物販商品積み込みは私が、機材積み込みはMorganが担当、先攻たる物販商品積み込み完了するや、プロレスタッグ宜しくMorganにタッチ交代、その度に「タッグチーム!」と無邪気に喜ぶMorgan、いと可愛し。
投宿先ホテルへ帰還、本日は程良き疲れにて、心地良く睡魔到来迎え得し。
NANI君のブログも並走されれば、是非に御併読頂きたし。
ジョンソンのツアー日記は、Facebookにて展開中。
祥三君のツアー備忘録も、Facebookへ投稿される次第。