Omaha

果たしてこれは時差ぼけや否や、何せ午前6時に規則正しく起床すれど、就寝時刻は凡そ午前4時過ぎ若しくは5時前にして、然れど移動の車中にて爆睡決め込む有様、何にせよ毎度の如くライヴ直前に爆睡せし様にあらねば、決して時差ぼけにあらじと、手前勝手に納得せん。
朝一番に起床すれば、即ち炊事係を務めるべく、皆様起き抜けて来らるる頃合いを見計らい、ごはんを炊き上げんとす。斯くして朝飯は、ワンパターンに「なんちゃってタコス抜きタコライス＋ワカメと干しえのきの味噌汁」なれど、冷蔵庫より失敬せしローストビーフもぶち込まれれば、些か豪華バージョンにして、大いに美味なり。



サルサの瓶が空けば、これを以て「唐辛子オイル」を拵えんとす。オイルの魔術師タケシさんが拵える、史上最強万能辛味調味料たる「絶品タケシオイル」の足許にも及ばぬは当然なれど、昨秋の欧州ツアーにて拵えし「ハバネロオイル」を何かと重宝すれば、今回も是非試みんと思い立てばこそ。唐辛子、大蒜、生姜パウダー、胡椒、粉末出汁、醤油等を闇雲に空瓶へぶち込むや、サラダ油を注入、後は熟成されるを待つのみ。今回のツアーに於いては、果たしていつそのデビューを飾り得るや。



道中弁当を拵えんとすれば、玉子、牡蠣水煮缶、粉末出汁を召喚せり。



玉葱1個を失敬、4分の1をスライスすれば、オリーブオイルにて軽く炒め、牡蠣水煮缶の煮汁を投下、粉末出汁を加え煮詰めれば、溶き玉子を投下、手早く掻き混ぜつつ、愈々牡蠣本体を投下、玉子を絡めるが如く撹拌するや、電光石火の早技にてごはんへON! 刻み葱を散らせば「牡蠣とじ丼」完成せり。日本より粉山椒と七味を持参せし筈なれど、未だ発見出来ず終い、残念乍ら今回は、この侭デフォルトにて頂かん。付け合わせは「ワカメと干しえのきと葱の味噌汁」なり。道中にて食らえば、牡蠣煮汁の効能発揮され、大いに芳しく美味なり。惜しむべくは、粉山椒若しくは七味を添え損ねし事か。



昨夜既に閉店されれば突撃叶わざりしレコード屋Wax Traxを、朝一番より再度急襲せり。



カセットフリークたる津山さん、勿論真っ先にカセットコーナーへ。



流石なる豊富な在庫ぶりに、脳汁一気に大噴出されにけり。



レコード大好きみつるちゃん、満面の笑顔なり。而してこのジャケットを飾る着物姿の女性とは、太平シローか、さてまた小梅太夫か。



戦利品の数々を並べ、どや顔を以て御満悦なる津山さん。



みつるちゃんも戦利品を掲げ、歓喜の雄叫びを上げられし。



私もLPあれこれの他に、何と「ツインピークス」オリジナルサントラのカセットを発掘確保、大いに満足の行く戦果ならん。



そのカセットケース開けば、何と全14面（片側7面）パネルなんぞと云う超豪華ジャケット、思わず脳汁再び迸れり。



一路ネブラスカ州はOmahaを目指し爆走、相変わらずの残雪風景が、延々と続くばかりなり。



途中立ち寄りしガソリンスタンド内売店にて、真剣な眼差しを以て、スナック菓子を吟味されるみつるちゃん。



私とJustinは、Wolfman Brothers結成せり。





先程散々吟味されしスナック菓子を、満面の笑みを以て食らわれるみつるちゃん、人生を大いに謳歌中。



Justin運転中の圖。シート上にて胡座組み乍ら運転されれば、これも冗談の如き無限に真直ぐなる道を、果てしなく只管に走破せねばならぬアメリカ仕様AT車なればこそ、速度調整等の操作は、全て手元にても可能なり。



またしても吹雪に遭遇、地元の方に伺えば、成る程異常気象なりけり。



ストーンヘンジならぬ「CARHENGE（カーヘンジ）」なるポストカード発見せり。ど田舎を巡れば、名所名物あらざりて、ポストカードのネタにも苦労される様子にして、ポストカード製作の御苦労垣間見ゆる代物あれこれに、今まで散々巡り会いし経緯もあれど、然ればこれはなかなか秀逸なる1枚かな。



今宵の会場Waiting Roomに到着。先鋒を務められしは、我等がサポートバンドTjutajunaにして、今宵も熱演繰り広げられし。



而して我々の出番と相成れば、何せOmahaにての演奏とは、今回が初めてにして、多くの方々が久しく御待ち下さりにければ、今宵も熱く盛り上がりて無事終演。ライヴ写真の類い、ネット上にて発見拾遺叶わねば、悪しからず。



今宵はモーテルに投宿せり。今宵も晩飯食いそびれれば、東君の携帯用電気調理器を拝借、キャベツ、セロリ、人参、唐辛子を調理用鋏にて刻めば、水＋野菜ジュースV8＋粉末出汁と共に煮立て、斯くして御手軽夜食「ミネストローネ」食せり。これは手軽にして美味、セロリの風味素晴らしきかな。



同室の東君は、ネット接続を以て、愛して止まぬ競艇中継を絶賛堪能中。



斯くしてOmahaの夜は更け行きし。