午前4時半起床。窓より歓楽街眺むれば、未だ多くの酩酊されし強者共が夢の中。
昨夜のケータリングとしてテイクアウト頂きし「スペイン烏賊飯」召喚、正に烏賊と飯のみにしてそれ以上それ以下何れにもあらじ。
NANI君は、電気ケトルにて飯を温め直さんと「microwave steam bags」即ち電子レンジ用蒸し袋へ、飯を詰めんとされれば、
この「microwave steam bags」即ち電子レンジ用蒸し袋、実はうっちーより頂戴せし代物にして、自らのツアー食への想いなんぞ、私とNANI君の電気ケトル愛とその自炊根性には及ばぬと、早々に戦線離脱宣言されるや、我々に払い下げ下さりし経緯あり。
序でに、自前の野菜類も茹で上げ、烏賊と混ぜ合わされれば、曰く「全然OKですけど、烏賊が塩っぱいですね。」
その助言有難く受け止めつつも、電気ケトルに由るリサイクルクッキングに便乗すべく、先ずは飯を温め直すべく湯を沸かす序でに、三度豆、レタスと共に烏賊を投下、これにて油や塩を洗浄せんとの狙いなり。
飯を電子レンジ用蒸し袋へぶち込み、ケトルへ投入、
蓋解放に由る沸騰大作戦にて、無事飯も温まれば、
斯くして電気ケトルに由るリサイクルクッキング「スペイン烏賊飯DX」完成、自家製ハバネロオイル施せば、大いに美味と相成りし。これにて電気ケトルは、電子レンジの代わりも務め得るを証明せり。
飽くなき電気ケトルライフの探究心を以て、電気ケトルを駆使しての炊飯試みるべし。如何せん炊飯可能と証明し得るれば、欧州ツアーに於ける食事情に革命的変化を与えるは必至なればこそ。ネット上にて、電気ケトルを以て炊飯に成功せし記事を参照させて頂けば、即ち電気ケトルに由る炊飯方法とは、米を1.2倍程の水と共に電子レンジ用蒸し袋へぶち込み、それを電気ケトルに放り込み沸騰させ、沸騰を数度繰り返すのみ。
然れば仲睦まじく2台並べて炊飯に勤しまん。暗黙の了解として、2台同時使用は、その消費電力の甚大さに由りブレイカーが飛ぶを警戒すればこそ厳禁、然るに「代わりべんたん制」採用するものなり。
ごはん炊き上がるまでに、おかず拵えんとするNANI君之圖。
而して「ごはん炊けたかな?」
斯くして見事に炊き上がれば、
そもそも炊飯せんとする際、電気ケトルに、三度豆、玉葱もぶち込むや、ごはんの炊き上がるを待たずに、こちらは茹で上がり、レタスやトマトと混ぜ合わせし次第。ごはん炊き上がるや蛸缶召喚、一気に攪拌し乍らも、NANI君より少々頂戴せしポン酢と、自家製ハバネロオイル投下、斯くして本日の道中弁当「蛸飯+サラダ」完成せり。電気ケトルを駆使しての記念すべき弁当第1号、いざ食らえば米の炊き上がり具合に若干ムラあれど、炊き上がりし感動が優先されれば感無量、筆舌に尽くし得ぬばかりに美味なるかな。
午後12時20分チェックアウトすれば、昨夜夜の歓楽街に繰り出されしうっちーは、見事朝帰りにして猛烈な二日酔いにて完全廃人状態、何せ「天下御免の御調子者」「グローバルな社交家」この2側面を同時に発揮されにければ、斯くなる顛末も自業自得。然れど時にはハメ外す事も重要にして、況して未だ三十路半ばと知れば尚の事。Enjoy your life!!
NANI君の糞ペダル修理の為、楽器屋へ赴けば、店内にて斯くも珍妙な1本を発見、本来左右対称型たるべきSGが、ストラト宜しく左右アシンメトリーと成りし様。何事にも完成を極めし美しさあれば、それに無駄に手を加えんとすれば、当然完全なる美は損なわれ、愚かしくも悍ましき異形醜悪なるカスと成り果てると知れ。
みつるちゃんとMorgan、嘗て吉野大作も歌われしが如く「後ろ姿の素敵な」御二方なればこそ、ニューちびっこオヤジ・タッグ、ここに結成果たされし。
扨、ポルトガルはLeiria目指し爆走、車内にて2列目に座する私とNANI君は、本日も「寛ぎフォーメーション」にて共に大爆睡、目覚めれば無事Leiriaへ到着せり。未だ搬入時刻まで1時間余せば、この弩田舎ぶらり散策せん。
「誘拐注意」の標識なり。
矢鱈に蝸牛多ければ何故か。
集落にカフェバー1軒のみなれどあれば、地元のおっさん3人がビール呷られし傍らにて、煙草を燻らせる「変なおっちゃんタバタちゃん」発見。
「おっ、タバタちゃん、久しぶりやがな。元気にしてたんかいな?」
「何云うてんねんな。昨日会うたばかりやがな。」
斯くもベタな大阪の挨拶日常的慣用例さえも為されるべくして為されんや。
人間失格的オヤジ然と、而して未だ昼下がりなれど、パスティスなんぞ呷るものなり。
いざ会場へ赴かんとする車中にて、ファンデーション塗られる「ミツルコ」さん之圖。
今宵の会場Texas Bar到着。
ここはポルトガルなれど、このアメリカンなネオンサインに痺れさせられるは当然、
表の看板も斯様な荒れ具合、遥かテキサスへの憧憬伺えれば、いとをかし。
サウンドチェック前、眩しき程なるステージ照明を以て、メイクに御執心なる「ミツルコ」さん。
サウンドチェック之圖。そもそもドラムの音作りにもたつくエンジニアは、十中八九弩下手糞にして、今宵のエンジニアも例外ならず、その段取りの悪さを以て、この先に暗雲垂れ込めんも伺い得るものなり。
斯様にセットされし東君のマイクなれば、郷に入れば郷に従うの故事を以て、新たなスタイルを模索確立せん。
果たしてこのエンジニアのオッサン、正に素人以下どころか最早カス以下ウンコ以下、傍にて見守る心優しきMorganすら御手上げポーズにて愛想尽かす有様、曰く「明日になったらやっと音作りが終わるんじゃないの…」バックステージには晩飯の用意も疾うに完了されれど、この調子なれば開演時刻と相成りても未だサウンドチェック完了せぬは明白、
況して前座のバンドも控えられれば、このエンジニアのオッサンの駄目ぶり、極刑に値して然るべし。我々は早々にこのオッサンを見限り、ステージより撤収すれば、先ずはMorganが、続けてオルガナイザーが、マイクチェックに名乗り上げられれど、遂には皆してギブアップ。全く以てマイクセッティングひとつ真面に出来ぬ有様、ノイズバンドかと思しき大爆音フィードバック連発させるどころか、既に其処此処のノイズバンド以上にノイジシャンぶり発揮されれば、年末に一楽さんが企画される「GIGA NOISE」の出演者公募へ申し込まれるが宜しからん。
漸く晩飯と相成り「豚ソテージンジャーソース+サラダ+ライス」食せど、サラダは塩っぱ過ぎ、ライスにもバターや塩施されしか諄過ぎ塩っぱ過ぎ、豚肉はカチコチ硬過ぎにて、嘗て顎関節症に苛まされし経緯ある私なれば、顎崩壊3秒前と化せし有様。
食卓にポテチも並べば、スタッフの皆様は皿にこんもり盛られる次第、ライスも野菜の一種なれば、ポテチが主食たればこそか。日本人に於ける米は主食、ジャガイモは野菜なると置き換えれば、理解に易からん。
口紅まで施しメイク完了後としては、人生初なる食事体験なりける「ミツコ」様。些か戸惑われし様なれど、是も亦ひとつのステップなればこそ。
奇しくも紅白カップル睦まじく晩餐之圖。
前座務めて頂きし「Ghost Hunt」80sエレポップ系デュオにいて、鍵盤奏者の方の機材は、一楽さん推薦Roland「Aira」4点完全コンプリート等、最新鋭御大層な機材群なれど、果たして80年代初頭に於いては、今と比べるや正に原始的機材なれど、当時に於いては高価にして最先端たりし機材群をフル稼動駆使され作られしサウンドなりけれど、今やこれらの最新機材を以てすれば、そのスペックの僅かばかりにて容易に再現し得る筈、然れば此処に如何なるロマンを感じ得るや、例えるならばクラシックカーマニアがクラシックカーレースを堪能されるとは趣旨も異なり、即ちそれは最新のF-1マシーンを駆り、60年代の旧き良きカーレースに出走、一応周回ペースこそ合わせれど楽勝にて優勝せんとするが如しか。
会場内にてライヴペインティングも敢行されれば、カオル・タチバナ・フランソワ先生の元愛弟子たりしヒロボン曰く「タチバナイズムの門下生かどうか見極めなくちゃ!」而して結果は「また一人、タチバナ門下生の天才発見!」なりけり。
今宵も90分フルセットを披露、大いに危惧されしエンジニアのオッサン、肝たりし「La Noivia」アカペラ部分こそ、サウンドチェクにて単にリバーブを掛ける行為に、均かの約1時間近くも要されれば、その甲斐ありしか、何とか無事乗り気られれど、その後は出鱈目至極、ノイズの手法を以てダブミックスされしが如しか、挙句遂には殆どのマイクがオフられしかとも思われれど、如何せんこちとらステージ上に立つ故、実際確認し得るには至らねど、せめて詰め掛けし観客の皆様は、大いに盛り上がり下されば、取り敢えずは事なきを得しか。これも日常的にライヴなんぞほぼ皆無なる超弩田舎なればこそ、救われし顛末たりしか。何はともあれ大いに盛況にて幕。
下の写真は、私がステージ上より撮影せし1枚。
ネット上にてライヴ写真拾遺叶えば、此処に無断借用転載させて頂く次第、悪しからず。
終演後、ミツコ様とタチバナ門下生の天才画家に由る2ショット。
今宵の投宿先は、オルガナイザー宅にして、会場より山を幾つも越え、概ね1時間のドライヴを経て漸く到着すれば、いきなり夥しきキーホルダーコレクションに圧倒されし。
キッチンと思しき廃墟の如きへ赴けば、卓上にはグラスがずらり並べられ、是亦圧巻なれど、水道の蛇口を捻るや、蛇口の付け根より漏水にて大放水食らう有様。
電気ケトルを、迂闊にも2台同時に稼動するや、案の定ブレイカー吹っ飛び、既に皆が寝静まる漆黒の闇の中、MorganとNANI君と3人して、ブレイカー探索の旅へ繰り出せり。
ゴミ溜め若しくは廃墟の如きキッチンに於いては、到底調理叶わぬと、結局電気ケトルへスパゲッティーと玉葱1玉をぶち込み、茹で上がるや、烏賊墨缶を召喚投下、粉末出汁、自家製ハバネロオイル施せば、これにて「ほんのり烏賊墨スパゲッティー」完成、いざ食らえば驚愕。何と激烈な胡椒かと見紛う味わいと刺激襲来、然れど何処にも胡椒なんぞ用いねば、凡そ「烏賊墨+粉末出汁+自家製ハバネロオイル=胡椒」なる味の化学変化方程式成り立つものやら。思いがけぬ味わいと化せど、これはこれにて美味なれば問題無し。
NANI君受難の夜と相成れば、不幸にも鞄の中にて携行されし鞄の中にてオリーブオイルの瓶が開栓、スティックやら靴下やら備蓄される水のボトルやら、全てオリーブオイル塗れと化し、洗い流すべく洗面所へ向かわれれど、何と湯が供給されぬ廃墟ぶり、然ればここは電気ケトル召喚、熱湯を沸かしてはそれを以てオリーブオイル除去作業に勤しまれし次第。ベッドの上に並べられしは、熱湯にて幾度も洗い流されオリーブオイル拭われしスティック群、これを機に、これらスティックに特別の愛着愛情湧かんと思われれど、何せスティック折り捲られるNANI君なれば、その別れ辛くならんとは、推して知るべし。
斯くしてLeiriaの夜は更け行きし。
NANI君ブログも並走更新されれば、是非に御併読頂きたし。