愈々帰国の途に就く日の朝、午前6時起床。昨夜はタツヤ君と、打ち上げたる鍋に興じつつ大いに歓談すれば、明け方に就寝すれど、就寝前にフライト用パッキング済ませれば、最早出発準備も万端なり。外を伺えば、昨夜遅くに散らつきし雪が僅かに残る様。
タツヤ君が、朝飯も兼ね道中弁当にと「稲荷寿司」拵えて下されば感謝感激、何から何まで本当にどうも有難う。
私も「金平牛蒡」なんぞこしらえれば、
昨夜の鍋残党にうどん玉ぶち込み、斯くして「鍋の〆うどん+稲荷寿司+金平牛蒡」食せば、最早日本の土を踏みしが如く錯覚する程に美味。
更には「鍋の〆おじや」も食らえば昇天級に美味。海外ツアーにて食らう美味さのレベルにあらねば、3ヶ月にも及びし海外遠征より帰国せんとする朝なれど、日本へ帰り着くや先ずは何を食らわんとの想いも毎度の如くにあらざりて、全く以って取り立てて何かを欲するにあらず、いやはや斯様な心境は、海外ツアー歴約20年に於いても初なる珍事なるかな。
タツヤ君の御宅拝見と行けば、タツヤ君曰く1940年代築なる襤褸屋を格安にて購入、以来時間が許す限り完全D.I.Y.にてリフォームリハウス、壁塗り直し何ぞ云うに及ばず、部屋の間口も壁を削り拡張され、そもそも家具は洗面台等も含めほぼ全て自作、自炊すればこそ業務用巨大換気ダクトや業務用6口ガスコンロ&オーブンも据え付けられ、今はタイルに寄る自作モザイク施せしシンクを据えんとされる工程中にして、旧シンクが最後の御勤め果たされんとする処か。細かき箇所にまで目を配れば、是亦ほぼ全部タツヤ君の自作若しくは何らかの手が施され、兎に角「自分でやらな気が済まへん」御性分を見事な程に証明される次第。今現在工事中なる台所のシンク、更には台所の床を当面第一の工事箇所とされれど、更には現在まだ物置として放置される屋根裏部屋を、部屋として改修改築せんとも計画中なりけり。下の写真は「弓製作工房」外観、青きタンクは雨水貯水タンクにして、是をトイレ等に利用される仕組みなり。そもそも演奏に使用される「弓」も完全自作、販売も行われれど注文殺到にして、是亦大いに多忙極められる次第。然れば中古厩舎トレーラーを改造し、移動工房も製作せんとの計画練られれば、全く以って驚くべきD.I.Y.精神なるかな。
Easton市街の長距離バス停まで御送り頂けば、いざNew Ark空港行きバスにて空港へ赴かんとす。タツヤ君との3週間のツアーは刺激的且つ濃厚にして、続きは亦来年1月の日本にて、然れば再会を誓い暫しの別れを惜しむものなり。
約2時間のバスの旅を以ってNew Ark空港到着。今回は欧州より渡米すれば、此処東海岸より日本へ直行せんとするや、全行程1方向のみにて地球1周と相成り、チケットは随分高額となれば、東海岸より再び大西洋を渡り大英帝国Londonへ、更にドイツはFrankfurtへ乗り継ぎ、漸く関空行き帰国便に搭乗叶う、全行程2泊3日空の旅を辿らんとす。然ればNew ArkよりLondon Heathrowまでの便のみUnited航空利用にして、無料受託荷物1個なれど、London以降関空に至るまでのLufthansa航空は2個なれば、チェックインに際し、ユナイテッド便に於ける荷物追加分、即ちキャリーケース1個分$100.00也支払いし次第。機内食激不味、大阪のオッサンが呼ぶ処の「スッチャーデスさん」揃いも揃い不細工にしてくたばり損ないババアばかりなれば、誰が呼びしか「空の姥捨山」接客態度を始め他のサービスも大層悪しくして悪名高きUnited航空、今や受託手荷物2個無料の時代に時代錯誤な有様、ホンマにケチやのう。
何はともあれ無事チェックイン済ませれば、未だ搭乗開始時刻まで3時間以上も余す有様、タツヤ君が拵え下さりし道中弁当「稲荷寿司+茹で玉子+金平牛蒡」召喚、3分の2ばかり食らえば大いに美味。
ゲート界隈の全レストランには、驚く事に全席タブレット完備、凡そ注文を是にて果たし得ると思われれど、其の儘ネット接続叶い使用可能なるサービスならん。
売店にては、先達ての大統領選グッズが50%オフにて絶賛在庫処分セール開催中。
午後6時半United航空London Heathrow行きに搭乗、いざ遥か日本を目指さん。
機内食は「チキン」選択、斯くして「2種カレー相掛け」食せば、及第点差し上げるに充分な美味さなり。
機内の愉しみたるハリウッド娯楽大作鑑賞は、先ずマイケル・ ベイ監督作品「13時間 ベンガジの秘密の兵士(原題:13 Hours: The Secret Soldiers of Benghazi)」選択せり。2012年9月11日に勃発せしイスラム過激派によるアメリカ領事館襲撃事件を事実に基づき映画化されれど、飽くまでも戦争アクション映画なり。何せ「トランスフォーマー」に代表される、アホ丸出し大娯楽映画を作らせれば右に出る者無しならんマイケル・ ベイなれば、ヒューマンドラマ的側面は御涙頂戴的大根演出ぶりにて御粗末至極、結局怒涛の戦闘シーンにて盛り上げ捲り、英雄を讃えるに終始せり。事件勃発当初は、イスラム教の預言者ムハンマドを冒涜せしアメリカ映画の予告編が、youtubeへ投稿されしが事の引き金となりしと報じられれど、実は壊滅せしかと思われしアルカイダに由る計画的テロ事件たりしとは、オバマ大統領やヒラリー・クリントン国務長官は疾うに存じておられにけれど、直後にオバマ大統領二期目を睨む選挙控えればこそ、攻撃されし大使館へのセキュリティー強化や、救助作戦に対し出されし待機命令等、及び腰な対応の挙句、事件後は保身的虚偽証言を続けるヒラリーへの批判性なんぞ一切皆無、そもそも本作中に於いては、何故米本国よりの援護援軍一切あらざりしかは全く言及されずして、社会派メッセージなんぞ勿論皆無、如何に悲惨な史実あれども、マイケル・ベイの手に掛かるや、単なるアメリカ万歳戦争アクション娯楽大作と化せり。
2本目はポール・グリーングラス監督作品「ジェイソン・ボーン(原題:Jason Bourne)」鑑賞せんとすれど、残念乍ら途中転寝すれば巻き戻し、途中より再び鑑賞し直さんとすれど、残念乍ら時間切れ。
実は本作はシリーズ5作目にして、過去4作品も全く存ぜぬ私なれど、過去4作よりの関連性が然程大きくあらざらんと思われれば、本作のみ鑑賞すれど充分に堪能し得るスパイアクション映画たらん。この後の関空行きフライトに於ける映画上映リストにあれば、是非にも続き鑑賞せんと思う次第。
約5時間半のフライトを以って大西洋を渡れば、午前6時過ぎLondon Heathrow空港到着せり。早朝過ぎれば、我々が降機せし以外、到着ゲートに至るまで殆ど人影すらなし。
先月訪れし際には回転寿司なんぞ堪能せし国際線乗り換えロービーヘ至れど、次の乗り継ぎ便たるFrankfurt行き搭乗まで未だ3時間程も余せば、先ずは道中弁当残党食らい、無料Wi-Fiを以ってネット接続果たし雑務に勤しめど、
出発が1時間遅れと案内されるや、早めの昼飯なんぞ食さんと、結局再び回転寿司屋「yo! sushi」へ突入せり。
幾度訪れれども、オモロ気なインテリアなるかな。
「朝ごはん」と記されしブレックファーストも用意されれど、欧米人曰く「米はヘヴィーな食べ物」なれば、朝っぱらより米なんぞ食されるもなく、御品書眺むるや、日本にて云う処の「朝定食」の如き、ごはん+味噌汁+漬物+味付海苔+生玉子+納豆+塩鮭なんぞたるラインナップあろう筈もなく、然りとて回転寿司屋と云えども此処は大英帝国、何とフル・イングリッシュ・ブレックファーストも御用意されれば、他にはサンドウィッチ各種、而してラーメンとは是如何に。朝まで飲み明かされし酔いどれ共の〆ならいざ知らず、朝っぱらよりラーメンとは言語道断笑止千万、ラーメンの方が米より余程ヘヴィーやっちゅうねん。
日本への帰路にも関わらず、割高なる日本食を求めんとするなんぞ愚の骨頂とは重々承知之助、然れどタツヤ君のとのデュオツアーにて、連日美食堪能すれば、今更乍ら欧米式重量級食事なんぞに回帰し得る筈もなく、是も亦自然の理に他ならじ。然ればせめて日本の回転寿司にては然う然う御目に掛かり得ぬ「Shrimp Katsu Curry」即ち私が云う処の「海老カレー」を所望、あがりなる日本茶も勿論有料、然れど「がり」は無料なり。
更には「Seabas Nanbanzuke」即ち「鱒の南蛮漬け」にして、フライに処されし切身のビネガー漬、三杯酢の如き甘みもあらざれば、唐辛子の刺激も爽快にして美味なれど、ごはんの上に漬け汁共々ON! されれば、ごはんは酢飯どころか酢茶漬け状態なり。
以上2皿を以って腹拵えも済ませし。
そもそもFrankfurt空港にての乗り換え時間は1時間20分を見込めど、Frankfurt行きが50分の遅延と案内されれば、乗り換え時間は僅か30分、到着ゲートと搭乗ゲートは、大抵の場合航空会社と空港内に出店される店舗との共謀結託にて、空港利用客の有り金落とさせるべく随分離れし様と承知すれば、彼の地にて御近所さん用土産なんぞ物色する暇もあらざらんと、時間を持て余す今の内、前以って此処にて贖わんとす。
斯くして50分遅れ、午前10時20分発Lufthanza航空Frankfurt行きに、御近所さんへの土産携え無事搭乗せり。
僅か2時間ばかりの空の旅なれば、離陸前より爆睡、当初の予定より50分遅れにて到着。
関空行きフライトは午後1時25分発なれど、到着せしは午後1時05分、幸いにして30分遅れの案内あれば1時55分発へ変更、然れど既に空港内にては搭乗促すファイナルコール放送中なり。到着せしも出発もターミナル1なれど、到着せしはゲートB、出発はゲートZ、それも「Z66」とは、その番号より搭乗ゲートの果てと容易に推察し得れば、全速前進早歩きにて、いざ「Z66」目指さんとす。国際線乗り継ぎなれば、パスポートコントロールとセキュリティーチェックを経ねばならねど、幸いにして疎らなればスムーズに通過、然れど道すがら案内板にて「ゲートZまで徒歩9分」の表示発見、ファイナルコール鳴り響く中、漸くゲートZに至れども、案の定66とは遥か彼方、正にゲートの終点、ラストスパートにて漸く搭乗ゲート「Z66」へ至れば、既に他の乗客の姿あらざりて、担当係員が笑顔にて迎え下されば、漸く安堵。概ね国際線乗り継ぎ、況して同じ航空会社の便同士なれば、大抵遅延便の客を待つは常にして、そもそも乗り遅れなんぞ憂慮せねど、1人遅れて機内へ乗り込むや、況して出発遅延が案内されれば、既に着席されシートベルトさえ装着されし他の乗客御一同より「飛行機遅れてんのはお前のせいか!このドチンバが!100回死んで来い!」なんぞと怒りの視線集中放火されるを憂慮すればこそ。
扨、自分のシートまで至れば、他の乗客が着席済み、チケット拝見させて頂けば、これは完全にダブルブッキングに他ならず、客室乗務員へ訴えるや、私のFrankfurt行き便の到着が遅延すればこそ、搭乗案内担当係員の勝手な判断にて、私の座席はキャンセルされ、他の乗客に譲られし顛末が原因なりけり。先程温かき拍手と笑顔を以って迎えて下さりし搭乗案内担当係員の方々、どないなってますのんや。確かに思い起こせば、ボーディングパスをスキャンせし際、赤ランプ点灯すれど、搭乗案内担当係員の方々がそれにも関わらずOK下さりし故、取り敢えず機内にまで辿り着けしはラッキーたりしか。機内は見渡す限り満席にして、私の代わりの座席が決まらぬ儘、滑走路へ向け移動始めし様、果たして此の儘離陸せんとすれば、人生初なる立ち乗りにての飛行体験と相成らん。
結局エコノミークラスとビジネスクラスの中間たる「プレミアムエコノミー」に代わりの座席用意頂けば、旧ビジネスクラス座席の如しにて、これは大いに快適至極。食事も陶器の器に盛り付けられれば、離陸後の機内食は「和食」選択を以って「チキンカツ+ごはん+蕎麦+サラダ」なるラインナップ、チキンカツは御粗末、せめてソース施して頂く知恵と味覚持ち合わされたし。
座席がアップグレードされれば、日本語吹き替え映画リストも多くして、斯くして1本目は、先程途中まで鑑賞すれど時間切れにて潰えしポール・グリーングラス監督作品「ジェイソン・ボーン(原題:Jason Bourne)」再び鑑賞せん。実は本作はシリーズ5作目にして、過去4作品も全く存ぜぬ私なれど、過去4作よりの関連性が然程大きくあらざらんと思われれば、本作のみ鑑賞すれど充分に堪能し得るスパイアクション映画たりし。CGに由る特撮が主流たる昨今、凡そCGとは思えぬ大掛かりなアクションシーン連発すれば、久々に爽快な気分を以てアクション映画堪能せり。
2本目は、J・J・エイブラムス監督作品「スター・トレック(原題:Star Trek Into Darkness)」鑑賞せり。先月のアメリカ行き機内にて鑑賞せし「スタートレック BEYOND」が3作目に位置付けられる、2009年より始まりしリブート版1作目にして、「ケルヴィン・タイムライン」なる、旧作品群よりの直接的続編にあらざる舞台設定にして、即ち「ネロに由る歴史改変の結果」として、本作に登場するカークやスポックは、旧作品群に登場する彼等と同一人物にあらず、パラレルワールドに並行存在する別の存在と設定されればこそ、嘗てスポックを演じしレナード・ニモイも、旧作品上よりの経緯にて老いさらばえし姿のスポックとして登場せり。ガキの頃より親しみ深き旧作キャラが、若き姿にて、然れど旧作とは全くの別時空間にて、旧作との関連性に起因する呪縛より解き放たれ自由奔放に活躍されれば、旧作ファンも知らず知らずに思い入れ深くなる仕掛けか。カークが盟友スポックやクルー達と出会い、エンタープライズ号の船長へ至る経緯、旧作とは詳細こそ異なるとは重々承知之助なれど、斯くも知り得るとは、感慨深きばかりならん。
旧シリーズの世界に於いては、モンゴメリー・スコットことチャーリーが発見せしトランスワープ転送理論の方程式を、本作に於いては、未だ移動中の物体への転送方程式を発見に至らぬ若きチャーリーへ、旧作の世界よりタイムトラベルにて漂着されし老スポックが「君が発見した方程式」と御教授する件なんぞ、本来ならばタブー中のタブーなれど、所詮はそもそもB級感溢れるテレビシリーズ「宇宙大作戦」なれば、今更堅い事抜きと知れ。
3本目は、J・J・エイブラムス監督作品「スター・トレック イントゥ・ダークネス(原題:Star Trek Into Darkness)」鑑賞せり。「スタートレック BEYOND」へ繋がる、2009年より始まりしリブート版2作目にして、ナード・ニモイの遺作となりし作品なり。今作にはシリーズ中最高の悪役たるカーンが登場、ファンには感涙ものなる展開ならん。
然れど一言苦言呈させて頂けば、本来のテレビシリーズたりし「宇宙大作戦」以来、本来宇宙人の姿も、その外見は殆ど地球人と同じくして、惑星連邦に於ける宇宙共通語は英語、況して未開の星の原住民でさえその英語話し得れば、何れの惑星さえも、果たして惑星の大きさ千差万別と思われれど、何故か重力は概ね地球と同じ、下手すれば大気も地球と同じくして酸素マスクや宇宙服も不要、あのレトロ感極まりなき惑星連邦ユニフォームに身を包む次第、この辺り「スターウォーズ」に代表される70年代以降のスペースオペラ諸作とは、如何程なりと異なりて、然ればこそ旧作「宇宙大作戦」こそ、あの和製B級SF宇宙活劇「キャプテンウルトラ」にも通ずる魅力漂えば、後発「スターウォーズ」の如く、如何にもな醜悪にして悍ましき姿の宇宙人達は、登場好ましからず、是非にもバルカン星人やクリンゴン程度に留置きて頂きたし。
4本目は、先程最新作「ジェイソン・ボーン」鑑賞すればこそ、そのシリーズ第1作たるダグ・リーマン監督作品「ボーン・アイデンティティー(原題:The Bourne Identity)」鑑賞せり。記憶喪失せし主人公ジェイソン・ボーンが、失われし記憶を求めんとすれど、彼の正体を知るCIAに狙われれば、行きずりの縁にて同行するマリーと共に逃亡応戦せんとす。シリーズ最新作を既に鑑賞すればこそ、彼の正体を充分に知る故、何とも気分は盛り上がらぬは仕方なけれど、スパイアクション映画としては、心地良き展開の速さに身を任せ、大いに堪能せり。大英帝国が誇る007ことジェームズ・ボンドと同じ「JB」のイニシャルを冠するジェイソン・ボーンなれば、最後のハッピーエンドも御愛嬌、果たしてCIAの追跡網より眩ますなんぞ不可と思えば、何れ悲劇は訪れんと想像するや、何とシリーズ2作目「ボーン・スプレマシー」にて矢張り斯くも展開されしと、後日ネットよりの情報にて知る次第、御愁傷様。
5本目は、ジェイソン・ボーンのシリーズ3作目たるポール・グリーングラス監督作品「ボーン・アルティメイタム(原題:The Bourne Ultimatum)」を鑑賞せり。2作目たる「ボーン・スプレマシー」は、機内上映作品リストにあらざれば残念至極。当初、主演たるマット・デイモン曰く「ボーン・シリーズは3作目を以て完結」なればこそタイトルにある「アルティメイタム」即ち「最後通牒」なるも納得せり。2作目未見なればこそ、本作へ至る経緯解り辛けれど、いざ本編へ突入するや、本シリーズの特徴たるテンポ良き展開に引き込まれ、最早あれこれ思考する事なんぞ許されざる有様、毎度乍らの豪快なアクションシーン炸裂、街中を巻き込む大規模な事故勃発し捲れば、仮令CIAたれど到底隠蔽し得る騒ぎにあらざりて、ついぞあれこれ本編終了後の惨状現場が、如何に事後処理されんとするかに関心集まり、現在目の前のモニター画面にて展開される映画のシーンに、どうにも集中し得ぬ有様とは、我乍ら苦笑せざるを得じ。
6本目に、ジェイソン・ボーンが登場せぬシリーズ4作目「ボーン・レガシー」も鑑賞せんと思えど、既に到着まで1時間程と相成れば、残念乍ら諦めざるを得じ。2作目「ボーン・スプレマシー」も含め、何れ1作目よりシリーズ通して一気に鑑賞したき限り。
着陸前に配膳されし機内食は、忌まわしき「チーズオムレツ&ポテト」にして、付け合わされし法蓮草の悍ましさは、欧米のガキ共が忌み嫌う法蓮草缶詰を想起させる有様、況して別容器に盛られし代物は、一口食らえばその不味さに即廃棄、然れば全く以ってその正体すら判らず終い、悪しからず。
結局凡そ1時間半遅れにて関空到着。然れど私の搭乗は刻限ギリギリなれば、受託手荷物が積載されぬ儘にして、後日届き次第配達下さるとの事なれど、明日はLufthansa航空の就航便あらざれば、到着は明後日の朝との事なれど、明後日とは9日(金)にしてFloating Flower + liquidbiupilの名古屋公演、況して翌日は其の儘名古屋TokuzoにてAMT祭、更にその翌日は彦根スミス記念堂にてSky Shineと、遠征3連発控えれば、スーツケースに収められし機材一式が必要とは云わずもがな、斯くして航空会社の方にてトラックをチャーター下さり、遅くとも午後1時までに大阪アジトへ配達下さる手筈とさせて頂きし。
然ればパソコン収納せしリュック、Steinbergerギターケース、免税店にて購入せし御近所さんへの土産のみなる軽装備にて通関果たし、シャトルバスと地下鉄を乗り継ぎ、最寄り駅より紅葉せし銀杏眺めつつ、
ペンシルバニア州はEastonのバス停出発せし以来、大西洋を渡り欧州経由2泊3日空の旅、約33時間を要し乍らも、漸く大阪アジトへ漂着せり。
流石に3ヶ月間も留守にせし所以か、御留守居役頼みし金魚も、2匹のうち1匹が死亡せしを発見、安らかに成仏されたし、素晴らしき輪廻転生迎えられたしと祈るばかり。
当然備蓄食材あらざれば、界隈の激安スーパー玉出へ赴き、ごはんパックと八町刺身贖えば、ごはんにつま諸共八町刺身をON! 擂り胡麻と刻み海苔施し、山葵溶きしヤマサ昆布つゆ投下、因みにごはんには大根の葉刻みしを忍ばせれば、是にて「八町丼SP+即席蜆汁」食らうや、日本の美食存分に堪能せん、大いに美味とは云わずもがな。
明日香の山寺へ帰還すべく、斑鳩の実家にて愛車をピックアップせんとすれば、流石にバッテリー上がりにてJAFへ出動要請させて頂き、毎度乍らJAFの存在有難き限りにして、クレナイガイ風に語れば「JAFの皆様、御疲れ様です。」
道すがらタイヤ屋へ立ち寄り、冬用タイヤを新調装着、これにて今冬も、如何に明日香の深山が大雪に見舞われるとも、無事走破し得る次第。
道すがらスーパーに立ち寄り、惣菜コーナーにて海老フライとごはんパック、レトルトカレーも贖えば、これらを以って「海老カレー」として食せり。嘗てガキの時分、御袋に連れられ天王寺ステーションビル2階のレストランにて「海老カレー」食するを、外出の楽しみとせしを想起せり。
明日香の山寺は、長期留守にすればネット契約を一時解約、然ればネット接続一切不可にして、晩飯食らいつつ、出発前に鑑賞せし南野陽子主演「スケバン刑事Ⅱ 少女鉄仮面伝説」第2部の続き鑑賞すれば、案の定時差ぼけにして、炬燵にて敢え無く轟沈せり。
斯くして帰国第1夜たる明日香の深山は、愈々夜の帳下げられんとす。