結局時差ぼけなるか、殆ど眠れぬ儘に朝を迎えれば、投宿先たる巨大多肉植物の館に群生する、その巨大多肉植物どもを観賞しつつ散策、
なかなかのグロさ、
凝視し続けるや、意識が海なんぞへ飛ばされるが如き錯覚、
然れば様々な妄想さえ誘われる有様。
朝飯食らうべくキッチンへ出撃、昨日贖いし即席麺を筆頭に、持参せし粉末焼そばソース、けずり粉、あおさ粉、キャベツ召喚、
海外ツアー自炊ライフ三種の神器の一つなる「シリコン製笊」を以て、茹で上がりし麺を湯切り、キャベツ共々麺を炒め、調味料の類い施すや、斯くして「焼そば」食せり。
昨年ギターやアンプ共々置き去りにせしあれこれに、鯖味噌缶4缶発見せり。
「米奉行」ウルフなれど、今や「勘定方」の重責も担われれば、毎日の米炊き如きにてこれ以上の責務任せる訳には行かねども、元祖「米奉行」の自負あれば、せめて米炊き開きは自らの手にて執り行わんと、厳かに雅楽なんぞBGMに流す凝り様を以て「初炊かし米之儀」粛々と執り行われし。
ツアー初日迎えんとすれば、慣例なる「物販商品棚卸之儀」も執り行われし。
米も炊き上がれば、先述の発掘鯖味噌缶召喚しごはんにON! 刻み葱と刻み青唐辛子も添えれば、キッチンにてアメリカの食卓には欠かせぬホットソース「Tuong of Sriracha」と七味と胡麻を失敬し投下、斯くして是亦スパイシー和食完成への足掛かりと相成らん一品「スパイシー鯖味噌丼弁当」完成、道すがら食せば、美味とは云わずもがな。
嘗ては野菜ジュース「V8」愛飲すれど、数年前よりこの「Clamato Picante」へ鞍替え、何せアサリ等の貝エキス配合スパイシー野菜ジュースなりければ、美味さのレベル異次元級かな。
21世紀の典型的ツアー風景の一コマ「静寂=ネカフェ」かな。
いざSan Joseへ進撃すべく、荷物積み込み開始せん。
家主たるPeterとMark、居候Jerry、我等が「GOD」ことJustin共々、愈々旅立つべしと記念撮影せり。
道すがらオッサンエンゼル目撃せり。
車中にて、これより夜毎「夜狼活動」に勤しむべく、先ずは御自慢の「ウルフ顔」に更なる磨き掛けんとされるウルフ之圖。
立ち寄りしスリフトストアにて、カセット確保され御満悦なるジョンソン之圖。
今宵の会場The Ritzへ到着。
サウンドチェックも早々に済ませるや、
SHOPZONE設営に勤しまんとす。今回のツアーTシャツ2種、
私が手描きにて意匠せしツアーTシャツ、色のバリエーション5種類あり。
物販ブース即ちShopzoneに於いて、販売作品のタイトル数多過ぎなるは、AMTの代名詞とさえ云われる始末なれど、如何せん展示スペース不足なれば、昨今は新譜以外は斯くの如き商品展示なり。
久々に私の初期作品集12枚組ボックス2種も並べば、
シルクスクリーン作家John Howard氏の手に由る素晴らしき3Dツアーポスター、
東君の愛妻晴香ちゃんの手に由るAMT公式アクセサリーも新作がずらり、
女性美術家坂本実十里さんのハンドメイドに由る「ACID MOTHERS CAT」も絶賛販売中。
晩飯は、楽屋にて電気ケトルを以て湯を沸かせばカップ麺召喚、道中弁当残党に、カップ麺に添えられし「からしマヨネーズ」施し、コーヒーメイカーなんぞと共に備えられし胡椒を拝借投下、斯くして「カップ焼そばマヨライス付き」食せば、何とも侘き限りかな。
今宵、先鋒を務めて下さりしは、地元バンド「LI XI」にして、懐かしき初期80sの香り漂わせつつも「ツイン・ピークス」内のロードハウスなんぞにて演奏されるが如き儚さとレトロさも内包され、素晴らしき夜の幕開けと相成りしかな。
次鋒務められしは、今回のツアー全旅程共にするカナダはMontreal出身サイケバンド「Yoo Doo Right」遠路遥々到着されれど、旅疲れなんぞ微塵も感じさせぬ見事な熱演ぶりなり。
未だツアー初日なれば、あれこれ試行錯誤暗中模索せんとするは当然にして、況して新ヴォーカリストにジョンソン迎えれば尚更なり。90分のセットを披露、緩急に富む流れの中、その歌声やら宇宙音やら轟音ファズやら怒涛のグルーヴやらが百鬼夜行の如く渦巻き且つ消え且つ結び、最後は怒涛の大疾走を以て、大いに盛況にて幕。
因みに今宵のセットリストは以下の通り。
1. Dark Star Blues
2. Sycomere Trees
3. Disco Pink Lady Lemonade ~ White Summer Song ~ Pink Lady Lemonade
4. Untitled ~ Nanique Another Dimention ~ Cometary Orbital Drive
ライヴ写真ネット上にて拾遺叶えば、此処に無断借用転載させて頂きし、悪しからず。
ウルフの新調されし衣装が、何気にツボなれば、視界に入る度に失笑込み上げる有様、果たして誰を彷彿されしかと思い巡らせば、
アニメ版尊師たりしかな。然れば「宗教法人ウルフ」なるを立ち上げられんも遠からずや。
今宵はモーテル泊なれば、私とNANI君とウルフなる我等「夜更かし組」は3人を以て相部屋なり。
自他認める「味のわからぬ男」ウルフなれば、今以て「日清 どん兵衛」と「マルちゃん 赤いきつねと緑のたぬき」の違い判らぬ体たらくぶり暴露、而して今回も亦「値段が安い」事を理由に「緑のたぬき」食らう次第。
夜食食らわんとすれば、昨日贖いし即席麺召喚、海外ツアー必携「赤の器」へ、電気ケトルにて沸かせし熱湯共々ぶち込み、其処へ持参せし生姜をおろし、即席味噌汁投下するや、電子レンジにて加熱調理、トッピングに持参せし。嘗て麺と粉末スープのみ消費せし中国製即席麺今麦郎に添付されし搾菜の類い召喚投下、刻み葱と刻み青唐辛子も投下すれば、斯くして「ピリ辛味噌ラーメン」食せり。
3人にて投宿なれど、ダブルベッド2脚のみなれば、若人両名の後光意い甘えさせて頂き、年の功にて私が1脚占有、残り1脚を若人2人がシェアされる次第。この手のダブルベッドシェアは、欧米にては然して珍しからねば、妙な想像されるべからず。
テレビにてアメリカ版「Iron Chef(料理の鉄人)」鑑賞すれど、その料理の手際の悪さ、手捌きの見苦しさ、況してや完成せし料理の不味そ気ぶりにツッコミ処満載、而して本日の御題たる食材「Octopas」紹介されれば、そもそもアメリカ人は蛸なんぞ食されるや、而してその食材プレゼンテーションの奇抜さに、全く食材が食材に見えぬとは是如何に。B級SFホラー映画なんぞに登場する地球外生命体の如しか。
モーテル駐車場にて桜満開、今宵は満月なれば満月と夜桜堪能せんとするや、謎の緑色に発光する異形の物体が降臨、思わず背筋に戦慄走れば、自室へ即時撤収せり。
斯くしてSan Joseの夜は更け行きし。
NANI君のブログも並走更新中なれば、是非に御併読頂きたし。因みにNANI君のブログに登場せし「Pyramider」に関する記事はこちら。