御存知「ラッパのマークの正露丸」とは、そもそも日露戦争に際し誂えられし丸薬なれば、その名はそもそも「征露丸」にして、
今尚その名前や意匠に、その名残伺える次第にして、然ればこそ未だロシアへの持ち込み禁止品目に名を連ねると、噂に聞くものなり。
扨、AMT宗家の歴史に新たなページ開くべく、いざロシアへ出征せんとすれば、生憎「正露丸」携行せぬ次第なれど、そもそもフランス製スーパー下痢止め「smecta」常備すれば問題無し。
未だ蟬時雨も幕開けぬ早朝午前5時半過ぎ、大阪アジトを出発すれば、
始発に続く午前6時3分発東京行き「のぞみ」乗車、
大阪は大快晴たれど、残念乍ら富士山は裾野すら殆ど拝み得じ。
品川駅にて午前8時49分発成田空港行き成田エクスプレスへ乗り継げば、
車内にて、携行せし「稲荷寿司」食せり。
午前10時前、成田空港に到着。早朝に到着すればこそ、余裕ぶちかまし空港内にて朝ラーメンさえ堪能されしウルフなれど、ターミナル違い発覚せしアホ過ぎるウルフも含め、此処に無事全員集結、チェックインも恙無く済ませば、いざ搭乗ゲートへ向かいつつ、何処かにて壮行会なんぞに興じんとす。
然レどセキュリティーゲート通過すれば、免税店ばかりにて、ビール供される店皆無にして「国際空港やのにどないなっとんねんな!関空でさえ搭乗ゲート近くに、うどんとカレー出すショボい店あるやんけ!」漸く搭乗ゲート並ぶエリアの果てに、土産物等も販売される売店にて、缶ビール販売されるを発見、最早他の選択肢あらざれば、此処にて立ち飲みに興じんとす。
一応「立ち飲み&立ち読みコーナー」もあれば、
いざ露西亜へ、更には大英帝国へ出征せん。乾杯!
生憎ピンボケ写真と相成れど、今や東君を除く各メンバーが、SNSへ各々写真投稿される次第なれば、写真撮影に関せば何とも御気楽至極かな。
NANI君のブログより無断借用転載させて頂きし。
AMT公式Instagramページより転載せり。
ウルフのInstagramページより無断借用転載させて頂きし。
ジョンソンのFacebook写真アルバムより無断借用転載させて頂きし。
腹ペコNANI君は、焼そばも食されし。
店内眺むれば、余りにもあまりな意匠施されし土産物たるショットグラスもあり。この余りに余りな出来栄え、いとをかし。
それまで閑散とせし店内が、突如帰国便に搭乗される中国人観光客にて大混雑、缶ビール御替りせんとすれば、いきなり長蛇の列、
何せ我々のフライトの出発時刻が1時間遅延されしと知れば、最早腰据えて飲むしか術も無しと、更なる缶ビールとつまみも確保、
皆して次第にほろ酔い気分と相成れば、結局は缶ビールにて立ち飲みたれど、一切問題あらざりし。
結局調子良く缶ビール数本空ければ、ええ感じにて仕上がりし。
日本を離れるに際し、最も心残りなる事のひとつに「温水洗浄便座」あれば、今や紙なんぞにてケツを拭く等、何とも不潔極まりなき蛮行かと知れば、せめて自前にて携行せんと切望する有様。
嘗て戸川純も曰く「おしりだって、洗ってほしい。」顔さえ水洗いするが当然なれど、何故ケツは紙で拭かんとするか、然れば「おしりだからこそ、洗ってほしい。」
ほろ酔い気分にて搭乗ゲートへ向かえば、いざ搭乗せん。私とNANI君は、搭乗に際し最後に搭乗せんとするが常なれば「俺が最後のカスタマー」このフレーズに東君が爆笑、挙句チェッカーズ風楽曲を以て「俺が最後のカスタマー」なるを即興にて披露せん。
British Airways午後12時55分発London Heathrow行きに無事搭乗せり。
機内誌にて上映映画リストをチェックせんとすれば、機内サービスにて提供さらえる音楽リストに、何とジョイ・ディビジョン特集あれば、均かジョイディビジョンが機内にて鑑賞し得る時代到来せんとは、当時誰が想像し得しか。
一発目の機内食は「ビーフ焼肉」にして、何やら合成肉と思しきが4枚、然れど味わい的には充分に及第点差し上ぐる程度にして、携行する七味施せば尚芳しき。
空の旅に於ける私の愉しみとは、ハリウッド娯楽大作鑑賞に他ならずして、然れば1本目は、絵本が原作にして1995年に公開されし娯楽冒険映画「ジュマンジ」の続編たる、ジェイク・カスダン監督作品「ジュマンジ / ウェルカム・トゥー・ジャングル(原題:Jumanji : Welcome to the Jungle)」鑑賞せり。原作の絵本及び同名のボードゲーム、前作の映画も全く存ぜぬ次第なれど、主役務めるロック様ことドウェイン・ジョンソンのみ存ずれば選択せり。ゲームプレイヤーが、ゲーム内キャラクターと同化、直接体験を以てゲームを完遂せんとするストーリーなれば、オタク少年がロック様演ずるマッチョなブレイブストーン博士、マディソン・イズマン演ずる今様美少女がデブ中年
男オベロン教授たりしと、現実世界とゲーム内に於いては全く対照的な人物と化す事に由り、少年少女達が今までの人生にては気付かざりし様々な事を発見し成長する様は、正に青春群像映画そのものにして、亦、本来と全く異なるキャラを見事に演ぜられし名演ぶりも滑稽にて大いに堪能せり。
2本目は、ウェス・ボール監督作品「メイズ・ランナー:最後の迷宮(原題:Maze Runner : The Death Cure)」鑑賞せり。小説「Death Cure」実写映画化作品3部作の最終作なりけれど、原作も全2作も存ぜねば、序盤全く設定が理解し得ずして退屈至極、緊張感に欠けるアクションシーンが続けば睡魔誘発、幾度も襲い来る睡魔と苦闘しつつ何とか観終えれど、生き残りし皆して新天地の島へ移住、御気楽キャンプ村の如き能天気ヒッピーコミューン形成、キャンプファイヤーを囲み、皆して迎えるハッピーエンドに思わず反吐出んとさえすれど、そもそも生き残りしの大多数は白人にして、僅かばかりの黒人と中国人とは、ホワイトウォッシングなんぞと糾弾されるハリウッドなればこその、ささやかな対処策か。斯様なハッピーエンド先には、決して映画に描かれぬ未来として、コミューン内に於ける愛欲相関図に起因せられし派閥抗争権力抗争勃発、而して哀しくも再び死闘繰り返すと知れ。
3本目は、フランシス・ローレンス監督作品「レッド・スパロー(原題:Red Sparrow)」鑑賞せり。ジェニファー・ローレンス演ずる元花形バレリーナたりしドミニカ・エゴロワが、ハニートラップと心理操作を武器にミッション遂行せんとする妖艶なロシア女スパイへ転身、アメリカCIAと祖国ロシアの諜報機関の間にて展開される諜報戦線に呑み込まれ乍らも、充分に想定内たれど所謂「意外な結末」へ至る傑作なり。ロシアへ赴く機内にて、本作鑑賞すれば、最早ロシア美女は皆「レッド・スパロー」に思え来るか。
4本目は、山崎貴監督作品「DESTINY 鎌倉物語」鑑賞せり。西岸良平の原作漫画なんぞ存ずる筈もなく、興行収入も24億円に至りし話題作たりしなんぞとも全く存ぜぬ次第、況して主演務められし堺雅人や高橋光希を筆頭に殆ど誰も存じ上げねば、出演陣に於いて存ずるは田中泯、中村玉緒、薬師丸ひろ子等、片手にて数え得るばかり。所謂世間と無縁になり随分久しければ、全くもって時代より転落せしアナクロ人間なりとは、此処に亦改めて痛感せられし。
何やらスタジオジブリ作品の実写版の如きにして、80年代末以降の邦画全般に嗅ぎ取り得る「甘さ」は本作に於いても否めず、高橋光希の80年代アイドル風顔立ちに心踊る以外は、凡百な娯楽作品として堪能し得し。とは云え、今や大手配給される邦画の殆どが、既に鑑賞にすら耐えられぬ駄作ばかりと思えば、充分すぎる程の佳作なり。
到着前の機内食配膳されれば「チキンカレー」食せば、これも充分に及第点差し上ぐる次第。然れど苦言呈させて頂けば、先の食事も含め、食前のドリンクサービスあらざれば、どんだけ手抜きなサービスぶりやねんな。そもそも我々が座する席の数列前までは、ドリンクサービス行われしを眺め知れば、尚の事か。凡そこの界隈の席は、日本人と思しきアジア系乗客に占められれば「コノ黄色イ猿共ニクレテヤル酒ハ無イ!自分ノ小便デモ飲ンデイロ!」なんぞとさえ妄想し得るか。
1時間遅れにて出発すれど、凡そ定刻通りにLondon Heathrow空港へ到着。此処にて約5時間余の待ち合わせを以て、Moscow行きへ乗り継ぐ次第。出発予定掲示板を眺むるや、本日の予定末席にて漸く我々のフライトナンバー発見せり。
時間は売る程に余せば、BゲートよりAゲートへの移動さえも、空港内シャトルを用いず地下4階の地下トンネルを徒歩にて移動せり。
斯くしてAゲートへ到着すれば、(ジョンソンのFacebook写真アルバムより無断借用転載させて頂きし)
日本より持参せし「バッテラ」食せり。鞄の底に秘められれば、些か押し潰され気味なれど、味に影響あらざれば一切問題無し。
NANI君も持参されしおにぎり召喚、然れば道中弁当の類い持参せぬジョンソン大いに悔しがる之圖。
御存知世界中を股に掛け活躍される吉田氏より「そういえばモスクワに丸亀製麺が結構できてるよ」と、日本食情届けば、何とも有り難し。
NANI君とジョンソンと連れ立ち、空港内バーへ赴き、此処はギネスにて乾杯せり。(ジョンソンのFacebook写真アルバムより無断借用転載させて頂きし)
斯くして何とか時間潰せば、漸く搭乗ゲートへ。然れば只管スマホにてパズルに興ぜられしウルフ発見せり。お前、他にやるべき事あらへんかったんかいな?
British Airways午後10時55分発Moscow行きに無事搭乗、4時間の空の旅にていざMoscowを目指さんとす。
機内にて、スティーヴン・S・デナイト監督作品「パシフィック・リム:アップライジング(原題:Pacific Rim: Uprising)」鑑賞せり。前作「パシフィック・リム」鑑賞せし際、然して好印象残らねば、最早日本語吹替映画リストにて残されし、未見のアクション系映画最後の1本たればこそ選択すれど、珍しくも1作目たる前作よりも遥かに面白ければ、結局「Kaizu」との全面対決ストーリーにあらざりて、PPDC(環太平洋防衛軍)内部に於ける謀略ストーリーたればこそか。矢張り「怪獣モノ」は、仮令如何なるハイテクを以て信じ難き映像を展開されれど、御家芸たる円谷プロには叶わぬと知れば、ハリウッドはハリウッドなればこその展開が、功を奏せしか。黒人男性とアジア人女性が英雄と化し、黒人男性と白人少女が、白人男性エリートを凌ぐ結末とは、何か付けてホワイトウォッシングなんぞと糾弾されるハリウッドなればこそか。
出発せし翌日午前4時半、最終目的地Moscow Domodedovo空港に到着せり。成田空港にてチェックインせしより此処まで、丁度24時間が経過せり。
22年前、Londonへのトランジットにて立ち寄りし以来なるMoscowなれば、免税店の殆どが閉店されれば薄暗く、英語話される職員も僅かたりし当時とは、全く以て様相も激変せられれば、当時抱きしロシアの暗黒な印象も一瞬にして払拭、KFCの看板さえ伺い得れば、何処ぞの国際空港と全く変わらぬ次第かな。
明日出演予定なるフェスティバル「FORMA FESTIVAL ФОРМА 2018」の男性スタッフが迎えに来て下されば、その細やかな気遣いぶりに「キィツカイスキー」君と命名させて頂きし。
いざ投宿先ホテルへ赴かんとするや、先日までサッカーW杯開催されし故、未だその名残至る所に見受けられ、
売れ残りしW杯グッズ販売される店も、未だ軒連ねし。以前ならば「かねを借りてでもあれこれ買ってたやろな」苦笑される東君、嘗てはW杯全試合を録画される程の熱烈サッカーファンたれど、突如サッカーに興味失せられ、今や忌み嫌われる程なれば、人間とはどうにも不可思議なるかな。
グラサンの標識あろて果たして何ぞやと思えば、白夜なればこそグラサン着用を促される次第なり。
タクシーに分乗しホテルへ向かえば、車窓より橋を渡り摩天楼を眺むる景色に、思わず「梅田やん」なんぞと云い放てば、NANI君が抱かれし初ロシアなればこそのワクワク感に、大いに水注せし顛末と相成りしか。NANI君、御免。
タクシーに搭載されるカーナビを覗けば、現在地を示す自車アイコンが戦車なり。
ホテルへチェックイン果たせば、毎度乍らNANI君との相部屋なり。日本より持参せし「チキンカツ弁当」召喚、是亦この為に別途携行せし小袋入りとんかつソース施せば、大いに満喫堪能せり。因みにチキンカツの下には、冷蔵庫に残りしキャベツが、刻まれ敷き詰められし次第。
腹も膨れれば睡魔襲来、そもそも大阪アジト出発以来、此処まで何と30時間半が経過すれば当然か。なんぼ程長い1日やってんな。
斯くしてMoscow第1日目の朝を迎えし。
NANI君のブログも並走更新中なれば、是非に御併読頂きたし。










































