帝都より明日香の深山へ帰還せり。投宿先たるみつるちゃん宅を後にすれば、空腹を覚え、何処かにて飯でも食らわんと思えども、奇しくも斯様な場合に限り、何故か列車の乗り継ぎが尋常ならぬ程にスムーズなれば、駅弁を購入する暇すら無し、結局4時間半の帰路に於いて、飯を食らう事叶わぬ侭、スーパーの惣菜コーナーにて所望せし白身フライ2枚なんぞを以て、海苔弁当ならぬ「海苔丼」を拵えれば、献立は「海苔丼+胡瓜のトムヤムマヨ添え+ワカメと干しえのきの味噌汁」なり。
「海苔丼」とは、正に海苔弁当を丼とせし代物にして、昆布佃煮、海苔、白身フライをごはんにON! 薬味に刻み大葉を施せば、ポン酢なんぞ垂らし食らうや、弁当であれ丼であれ味は同じにして美味なり。
重低音の羽音すれば、その真夜中の訪問者は、烏滸がましくも私の頭に着陸せり。真夜中の訪問者とは、カブトムシ♀にして、彼女は私の髪の毛を大鋸屑と勘違いされしか、兎に角内部へ潜り込まんとされれば、
何とか阻止、斯くして指先にて離陸体勢に入られれば、
卓上の香炉に着陸せり。果たして居心地満更にあらざりしか、その儘居着かれし次第。
立派なゴーヤが1本80円也、然れば献立は「ゴーヤチャンプルー+胡瓜のトムヤムマヨ添え+アーサの味噌汁+ごはん」なり。「ゴーヤチャンプルー」には勿論絶品「タケシオイル」を惜し気もなくたっぷり施せば、激烈に美味と相成れり。
タジン鍋を以て、ゴーヤ、ジャガイモ、万願寺唐辛子、椎茸、茄子、大和半白胡瓜をぶち込み、スパイスあれこれ投下、8分間加熱調理すれば、
市販固形カレー粉を投下、水を注し、今度は蓋を閉じずにひと煮立ち、皿にごはんと千切りレタスを盛り合わせしに、出来上がりしタジン鍋カレーをON! 千切りレタスには絶品「タケシオイル」を隠し味に施せば、これにてインプロクッキング「タジン鍋野菜カレー」完成せり。蒸し野菜なればこそ、炒め煮せしとは味わい異なり、一層野菜本来の旨味を堪能、千切りレタスも良き按排にして、これは堪らぬ程に美味かな。
既にレンズの蓋も、バッテリーの蓋も消失、更に本体が前後に生き別れにならんとすれば、ガムテームにて修復補強、然れど撮影機能には殆ど支障来たさねば、未だ愛用せし我がデジカメなれど、遂にズーム稼働せぬ有様にて使用不可と相成り、惜しまれつつもこれにて引退勧告、予てより既に用意せし新デジカメへ「御役目引き継ぎの儀」執り行わんとすれば、その初仕事とは、引退せし旧デジカメ本体の撮影なり。
「切り干し大根」を拵えんと思えど、調理時間短縮を目論み、召喚せし切り干し大根を熱湯にぶち込み急速戻し試みつつも、更にヤマサ昆布つゆ、砂糖、唐辛子、干し椎茸を投下、下味付けどころかこのまま煮込む算段にして、戻し汁をその儘煮汁とせんとするは、切り干し大根本来の大根臭さを堪能し得ればこそ。
5分程放置せし後、しりしり処せし人参を合わせ、落とし蓋を施し炊けば、これにて「高速切り干し大根」完成、調理時間15分程とは何とも御手軽かな。
予め「鯵の南蛮漬け」も仕込み、冷蔵庫にて冷やし置けば、
胡瓜と人参もぶち込みし「トムヤムマヨのポテトサラダ」も、予め仕込みて冷蔵庫にて冷やし置きし次第。
斯くして「鯵の南蛮漬け+切り干し大根+トムヤムマヨのポテトサラダ+ワカメと干しえのきの味噌汁+実山椒入りごはん」食せば、大いに美味なり。
昨日のカブトムシ♀、朝目覚めれば、私の髪の毛の中に潜む次第。お前、儂の髪の毛は大鋸屑とちゃうねんど。
帰国以来、明日香の深山に落ち着く暇なければ、境内は正に荒れ寺の如し、
植木も伸び放題なれば、
昨夕、植木を剪定せし次第。
何せ未だ鶯が「ホーホケキョ」なんぞと美声にて囀れば、蜩共の「カナカナカナカナ」なる大合唱と圴かの共演、思わず聞き惚れる有様。
明日香の深山より夜明けの眺望。
例のカブトムシ♀、どうにも外へ出て行かぬ風なれば、最早強制退去して頂かんと、境内の桜の木へ強制移動、何度も云うとくけど、儂の髪の毛は大鋸屑とちゃうからな。
朝飯は、昨夜の残りをリサイクルせんと「鯵の南蛮漬け+切り干し大根+味付け海苔+納豆+ワカメと干しえのきの味噌汁+実山椒入りごはん」食せり。
昼飯は「東南アジア風混ぜ麺+トムヤムマヨのポテトサラダ」食せば、大いに美味とは云わずもがな。
今回の具材は、レタス、もやし、万願寺唐辛子、人参、大葉、トッピングに茹で玉子。
剪定せし枝葉やら、冬より蓄積せし落葉やら、全て綺麗さっぱり掃除すれば、嗚呼、何とも清々しき心持ちかな。
晩飯は「ゴーヤチャンプルー+切り干し大根+はたはた干物+ふろふき大和半白胡瓜+豆腐とワカメの味噌汁+実山椒入りごはん」食せば、大いに美味なり。
インプロクッキング「ふろふき大和半白胡瓜」とは、その名の通り、皮を剥きし大和半白胡瓜を昆布出汁にて炊き、赤味噌ベースの酢味噌を施し、大葉を添えし一品にして、赤味噌の濃厚さが胡瓜の青臭さを相殺すれば、そもそも胡瓜は瓜科にして、炊けども美味とは当然至極。
私が拵える「ゴーヤチャンプルー」とは、ゴーヤと豆腐と玉子のみ、削節とヤマサ昆布つゆを以て味付け施すばかりにして、仕上げに絶品「タケシオイル」施せば、激烈に美味と相成る次第、正にタケシオイルの魔法が施されし珠玉の一品なり。
朝飯に、素麺食らわんと思えば、序でに天婦羅なんぞ拵えんとす。本日の具材の顔触れとは、有頭海老、南瓜、茄子、万願寺唐辛子、牛蒡、椎茸、大葉なり。
斯くして「天婦羅+素麺」食せり。絞らぬ儘の大根おろしにヤマサ昆布つゆを注せしと、抹茶塩の代わりたる粉末梅昆布茶を添えれば、天婦羅は2種の味わいにて堪能、素麺は「おろし素麺」として堪能し得し。
御近所さんより冬瓜と思しきを御裾分け頂けば、感謝感激、有り難き限りなり。
昼飯は、朝飯の残りをリサイクルせんと「天婦羅+ワカメと干しえのきの味噌汁+実山椒入り御飯+山椒昆布」食せば、山椒昆布と実山椒入りごはんなる「W山椒」大いに美味なり。
晩飯は、備蓄食材よりレトル入り「軟骨ソーキ」を召喚、然れば気分は沖縄飯とばかり、アーサなんぞも召喚、斯くして「軟骨ソーキ+人参しりしり+胡瓜のトムヤムマヨ添え+アーサ入り松茸の味お吸い物+実山椒入りごはん」食せり。「人参しりしり」に絶品「タケシオイル」を施すは云わずもがななれど、そのタケシオイルを掬いし匙を「アーサ入り松茸の味お吸い物」にて濯げば、ほんのりタケシオイル風味が、これまたお吸い物を激烈に美味と化す魔法ぶり、いやはや実に恐ろしきは「タケシオイル」の美味さかな。
「軟骨ソーキ」は、何とゴツい軟骨すら柔らかく煮込まれ、軟骨共々頂けば、これまた大いに美味なり。
現在鋭意録音作業に明け暮れれば、当面山篭りの予定にして、果たして下界は夏真っ盛りなればさぞ暑からんと思われれど、何せここは人外魔境の如き明日香の深山、未だ鶯囀る傍ら、最早赤蜻蛉も飛来する有様とは、未だ春か既に秋か、日中の最高気温も28度にすら及ばねば、都市部の午前6時頃の気温と同じならん、然ればこそついつい転寝に耽るも当然、未だ扇風機すら不要にして快適至極、然もありなんとは短き夏なればこそ。
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真夜中の訪問者「♀(めす)」
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