午前3時33分起床。今朝は午前7時出発にて空港へ向かう段取りなれば、寝坊厳禁とばかり目覚めれど、流石に些か早過ぎにして、そもそも目覚めるや枕元の時計覗けば「3:33」なる表示に、思わずエラーかと焦りし次第。
少々早けれど、朝飯食らうべく、Melbourneのアジア食材屋にて購入せしカップ麺「Instant Noodles with Real Australian Roast Beef」なるを召喚、
「100% Australian Beef」なるレトルトも別途添付される次第。
刻み葱と唐辛子も添え食せば、案の定どうにも刺激不足な味わいに失意せられれど、味のベクトル的には問題なし。
テレビにて「ゲーム・オブ・スローンズ」一挙放送されれば、徒然なる儘に一晩中鑑賞せり。
午前7時15分、ホテルをチェックアウトし空港へ赴かんとす。昨夜大酩酊の挙句、更にミッドナイトパーティに突撃せしウルフは、夜中の内に何とか無事帰還こそ果たされれど、完全な二日酔いにて全機能停止轟沈憤死状態。
空港へ到着、チェックインも無事果たせば、今一度朝飯食らうべく、豪州版バーガーキングなりける「HUNGRY JACK'S」へ赴き、
朝飯メニューより「ヴィーガン・アボガド・マフィン」所望、
トッピングに携行する葱を加えるや、そもそもヴィーガンパティ何とも云えぬ不思議な味わいなれど、充分に食し得る次第。チーズと思いきや「ヴィーガンチーズ」なれば溶ける筈もなく、その贋物感がオモロ過ぎかな。
先程まで完全に轟沈憤死状態なれば「吐きそうです」なんぞと零せしウルフなれど、気付けばハンバーガーの類い所望されんとは、正に無謀極まりなし。
ブレックファーストメニューならぬ通常メニューより重量級バーガー選択され食らい、而して凝固せしウルフ、成る程その真意とは「吐く為に食え」か。
我々が先程店頭通過せし際は、未だ開店準備中たりしアジア料理屋にて、一人汁麺を啜るジョンソン之圖。然れど曰く「味がなくて不味い。」
突如声を掛けられれば、何やらキャッチセールスの類いかと振り払わんとすれど、持参されしを見るや昨夜の公演ポスターにして、均か空港なんぞにてサインと撮影求めらるるなんぞ夢にも思わねば、勘違いなんぞにて無碍に対応せず安堵。
搭乗ゲート前ベンチにて完全轟沈中のウルフ之圖。周囲より可成り嫌そうな視線送られれど、当の本人は全く関知せず、否、関知なんぞ不可。
フライトが1時間半余の遅延とアナウンスされ、$15.00までの飲食無料と相成ると知れば、皆様何処ぞへ消え去られ、屍と化すウルフ唯一人残されし。
然れば先程は未だ開店前たりしアジア料理屋へ繰り出し、些か早めな昼餐とせん。「タイ風グリーンカレー」所望すれど、先述のジョンソンのコメント宜しく「味がない」有様にして、此処にせめてナンプラーやスイートバジル、唐辛子なんぞあれば、充分に味補正可能なれば、何とも残念な一品なれど、$15.00までH無料なれば、実際に支払いしは僅か$2.20也にして、概ね無料と思えば上等なり。
「麺神」東君が麺を食すとは、云わずもがな。
昼餐済ませ、再び搭乗ゲートへ戻れど、未だ屍と化すウルフ之圖。搭乗と相成るや、当初は見て見ぬ振りにて捨て置くべしとも思えども、出来の悪い奴程何とやらならぬ、憐れみを以て起こせば、何とか搭乗叶いし次第。
斯くして出発遅延せし午前11時発カンタス航空Perth行きに無事搭乗。
今回の豪州ツアーを以て、個人的には3度目の豪州上陸なれど、未だエアーズロックなんぞ微塵も拝む機会あらねば、ディジュリドゥーを吹き乍ら練り歩くアボリジニ達にも御目に掛かれず、人間を撲殺せんとする野生カンガルーや、野犬に食い殺され捲り絶滅の危機なりけるコアラにも御目掛からぬ有様。せめて「カモノハシ親子丼」なんぞ所望せんと思えど、それも果たして何処にて食し得るやら。
機内誌の地図にて、Melbourne→Adelaide→Perthなんぞと、今回の旅程辿る次第。
ガキの頃より、その形状の類似ぶりにて「豪州四国説」唱える私なれば、今回の移動を四国に例えるならば、室戸→高知→宿毛なんぞたるか。
3時間余りのフライトにてPerthへ到着。機内爆睡すれば、機内食もドリンクサービスも全て逃せど、簡易版イングリッシュ・ブレックファーストの如きと知れば、全く以て問題なし。「ツイン・ピークス」赤いカーテンの部屋なんぞ想起させる空港内装に、思わず此の儘この空港に25年も閉じ込められる妄想に取り憑かれし。
因みに男子トイレは使用不可。
オルガナイザーAndrewsが迎えに来て下されば、タクシーにて先ずは会場へ赴かんとの段取りなりけり。不覚にも今回Tシャツを1枚しか持参されぬNANI君は、自転車操業的に洗濯されれど乾き切らねば、この真夏日の下、着て乾かす作戦遂行中。
今宵の会場Mojo'sへ到着。
トイレのドア。紳士用か淑女用か、一目瞭然かな。
機材のみ会場へ降ろせば、投宿先たる民泊一軒家へ移動せんとすれど、今回のツアーオルガナイザーParisより受け取りし住所が間違いなれば、奇しくもその住所は病院にして、大いに右往左往されるAndrews、余りのアホらしさに付き合いきれぬと、界隈にカフェ発見すれば、一先ずコーヒーブレイクにすべく、私とNANI君はカフェへ突撃せり。
流石は大らか過ぎな土地柄なればこそか、カプチーノ一杯供するに凡そ10分弱要する緩さなり。ショウケース覗けば「Vetnamese Rice Wrap」なる代物あれど、ライスペーパーにてライスを包む代物なれば、これどないやねんな。
無事投宿先たる民泊一軒家へ到着、私は毎度乍ら居間のソファを占拠、他の皆様は個室確保されるや、いざ食材買い出しへ出撃せん。
「スーパー発見力」に秀でるジョンソンの案内にて、先ずはイタリア系食料品店へ突撃せり。
バジルは鉢にて販売中。
続けて隣接する肉屋へ突撃すれど、専門店なればこそ些か高価にして、肉塊単位にての販売なれば、結局素見に留まりし。
豪州なればクロコダイル肉も販売中。
本日の戦利品。白菜、青梗菜、もやし、玉子(6個パック)、スモークオイスター缶2個、スパゲッティー、Polbo á feira(蛸のガリシア風)。
而して晩飯拵えんとすれば、スペゲッティー茹でる傍ら、白菜と青梗菜を炒め蒸しに処し、一旦引き上げれば、
オリーブオイルにて大蒜と唐辛子を炒め煮に処し、(因みに向こう側の中華鍋は、NANI君調理中之圖)
其処へ蒸し上げし野菜、スパゲッッティー投下、更には「Polbo á feira(蛸のガリシア風)」召喚、
水屋にて発見せし醤油を以て味を整えれば、是にて青梗菜と蛸故に命名せし「チン蛸スパゲッティー」完成せり。何せベーシックが「Spaghetti allio, olio e peperoncino(スパゲッティ・ペペロンチーノ)」たれば、安定の美味さかな。
久々に拵えられにけり十八番「煮込みスパゲッティー」堪能されるNANI君之圖。
「ルッコラ山盛りスパゲッティー」食される「麺神」東君之圖。
漸く復活の兆し伺えるウルフ、何せ「天下御免の御調子者」なれば、2日連続の二日酔いなんぞ今は昔、当初は殊勝にも二日酔い明けなればこそ野菜サラダなんぞ食するかと思いきや「やっぱり先ずサラダを食べてからメインですよ」この糞いちびった発言に、思わず後頭部殴打の衝動にさえ駆られしと知れ。
再び今宵の会場Mojo'sへ出撃すれど、ドラム到着まで1時間、シンバル到着はまだその先と知れば、誰やねんな、こんなタイムテーブル作ったボケは!為すべき事もあらざれば、此処は飲むしか術もなしと、NANI君と「sambuca con la mosca」にて乾杯せり。
サウンドチェックも恙無なく済ませ、愈々開場へ至れり。
今宵、先鋒務められしは♂♀デュオ「Erasers」にして、その素朴な音面は「Young Marble Giants」なんぞ想起せられし。
次鋒務めて下さりしは「Mt.Mountain」なる「Hawkwind」系スペースロックバンド、会場内も大いに盛り上がりし。
今宵は80分のセットを披露。今回の豪州ツアー千秋楽にして、土地柄オールドヒッピー多くして、当然「Gong」ファンも少なからねば、グリッサンドギターソロなんぞも交えつつ、怒涛の疾走を以て一気に駆け抜け、大団円に至るや大いに盛況にて幕。
1. Blue Velvet Blues ~ Dark Star Blues ~ OM Riff
2. Disco Pink Lady Lemonade ~ La Le Lo ~ Pink Lady Lemonade coda
3. Cometary Orbital Drive
ライヴ写真ネット上にて拾遺叶えば、此処に無断借用転載させて頂く次第、悪しからず。
是にて今回の「AMT宗家豪州ツアー2019」全公演無事終了。御来場頂きし皆様及び関係各位の皆様、どうも有り難う御座いました。
投宿先たる民泊一軒家へ帰還すれば、占拠する居間のソファに寝転び、テレビにて奇しくも放映されしZEPのドキュメンタリー映画「レッド・ツェッペリン狂熱のライヴ(原題:The Song Remains The Same)」鑑賞せり。初めて鑑賞せしは、中学2年生の時にして、何処ぞの名画館に於ける自主上映の類いと記憶せり。未だMTVどころか外タレの動画なんぞ見る機会ほぼ皆無たりし当時「動くZEP」に大いに興奮せしは、今以てつい先日の事の如く鮮明に記憶する次第。当時は未だ入替制なんぞあらねば、日がな映画館に居座り、自宅より持参せしおにぎりに齧り付き乍ら、併映作品たりしThe Bandの解散コンサート記録映画「ラスト・ワルツ」挟みつつも、2度続けて鑑賞せり。
南半球に位置する豪州は、目下夏なれば、日本に比べ虫なんぞほぼ皆無かと思われれど、窓全開なれば、夜中に蚊の襲撃食らい、死闘繰り広げし次第。日本より持参せしキンカンに救われれば、備えあれば憂いなしと知れ。
斯くしてPerthの夜は更け行きし。
NANI君のブログも絶賛並走更新中なれば、是非に御併読頂きたし。
ジョンソンのツアー日記も、徒然なる儘にFacebookへ投稿されれば、こちらも亦、是非に御併読頂きたし。