午前6時起床。斯くも早朝、突如「夜狼活動」帰りなる泥酔ウルフが、私とNANI君が投宿する部屋を訪ねられれば、果たして今宵の「夜狼活動」着床戦績報告に来られしかと思いきや、然にあらず高らかに宣言「オシッコがしたいっ!」
思わずNANI君と2人して「えっ?」「オシッコがしたいです!」「えっ?トイレあるし、したらええやん。」
「嗚呼、オシッコがしたいっ!」「しゃあからしたらええがな。」実は自室のトイレと間違え、我々の部屋へ漂着されれば、漸くその事実に気付かれしか「あれ?僕の部屋は何処ですか?」こっちですよとドア前まで案内すれば、其の儘自室へ消え行かれし。
朝飯拵えんとすれば、ケトル様にて人参を茹で、更に三度豆も茹で、
刻みし玉葱、人参、生姜を、部屋に完備される電子レンジにて加熱調理、其処へ水を注し、カレー粉と脂部分を除去せし火鍋の素を加え、再び電子レンジにて加熱調理、先の茹で上げし人参と三度豆加えれば、是を昨日の道中弁当の配給米残党を電子レンジにて温めしにON! シェフ君にて冷凍シュニッツェル加熱調理施せばON! 斯くして「麻辣カツカレー」完成、いざ食らえば麻辣風味がカレーと見事にフュージョンアップ、これは大いに美味なり。
道中弁当拵えんとすれば、先日Viennnaのスーパーにて贖いし鯖燻製召喚、
皮より身を削ぎ落とせば、配給米詰めし弁当箱へ盛り合わせ、擂り胡麻投下、而してケトル様にて茹で上げし三度豆も詰めるや、辛子酢味噌施し、紅生姜を添え、然れば「鯖燻製弁当」完成せり。道中にて食らえば、安定の美味さにして、更には辛子酢味噌が、猛烈に郷愁誘うものなり。
投宿するホテル1階がスーパーマーケットなれば、食材補充すべく出動せり。自室へ帰還すれば、出発20分前にして漸く目覚められし泥酔ウルフ、配給米掬いに来られれど、未だ絶賛酩酊中にして曰く「ダメです…亦、知能が下がってます。」「ほなら炊飯器をその箱に仕舞ってな。」「えっ?はいっ!」購入時の儘に発泡スチロールのクッションも完備すれば、是が実はなかなかの曲者にして、僅か1方向にしか収納し得ぬ代物、果たして現在のウルフの知能を以て完遂し得るや否や。大いに悪戦苦闘されれど、何とか制限時間5分以内には無事収納完了、後程曰く「あれが頭の体操になって、大分知能を取り戻せました。」
午前11時、いざTimișoaraへ向け出発せり。然りとて車中にてもウルフ独白オンステージ「嗚呼、一体俺は何をやってるんだ!」況して今朝のトイレの一件、御本人は当初「それは嘘でしょう!」なんぞとシラ切り通さんとする頂けぬ態度たれば、仕方なく証拠写真御覧じ頂き、NANI君より「再現フィルムパフォーマンス」付きにて証言頂くや、遂には罪状認め乍らも「記憶に御座いません。」而して「これはダメですよ!酔って他人の部屋に入っちゃあ…他人の部屋に入って記憶ないのはダメですよ!本当にこれはダメです!飲み過ぎです。遊び過ぎです。嗚呼、俺は一体何をやってるんだ…」
更には泥酔ウルフに逆ギレされ乍らも、御親切にも投宿先ホテルまで彼奴目を連れ帰りしジョンソンより、昨夜の「夜狼活動」レポも伺えば、ハイライトは「ナディア・コマネチの故郷ルーマニアにて、ビートたけしのギャグ『コマネチ!』を披露」に尽きれど、皆様勿論「白い妖精」ナディア・コマネチは御存知なれど、欧州に於いて今や映画監督としては知られれど、漫才師としての認知度はほぼ皆無たらんビートたけしのギャグなんぞ、況してそのギャグが流行し当時は、未だルーマニアはチャウシェスク独裁政権時代にして、一体誰が知り得しか。反応冷ややかたれど、其処は持ち前の「打たれ強さ」にて執拗に「コマネチ!」リフレインされにけり。
下の画像は、そのジョンソンより頂戴せし証拠写真なり。
更には同じく執拗に「 Say my name!! My name is WOLF!!」も連発されにけり。
最後は事切れ、ジョンソンに連れ帰り頂くも、ホテル入口にて「もうダメだ!」轟沈1秒前たりし1枚なりけり。
然りとて「もうダメだ…二日酔いです!」なんぞと訴え乍らも、徐ろに弁当食らい始める元気あれば、否、これはアルコール分解に必要なればこその「〆の炭水化物摂取」たらん。
然ればこそ食い終えるや否や、果たしてせめて指先のみたれど風に晒し、酔い醒ましせんとされしか。
能天気に轟沈爆睡中なれば、正に「人生御気楽極楽大転落」極まりなき輩たらん。
給油すべく立ち寄りしガソリンスタンドにて。給油ホースが短過ぎれば、
大いに御冠なMorgan之圖。
昨夜NANI君と、ふとウエハースの美味さについて語り明かせば、早速チョココーティングされしウエハース購入堪能されるNANI君之圖。
ウルフ未だ起動せず。
彼方に原発臨むや、
其の傍をハイウェイが擦り抜ける次第。欧州に於いては、然して稀ならざる光景なり。
ルーマニアの大地を爆走せり。
ウルフ未だ起動せず。
眺むる景色の荒廃感は、アメリカ南西部を想起せられし。
ウルフ未だ起動せず。
Timișoaraへ至れば、矢張り街の風景は、地中海沿岸の田舎町辺りと共通する雰囲気にして、嘗てToulouse、Genova、Roma、Barcerona、サルディニア島Borore等にて随分休暇過ごせし経緯あれば、ドイツ語圏や北欧等に比べ、何とも親近感や安心感さえ感ずる次第。
投宿先へ案内頂けば、何とも可愛気なキッチン、是亦地中海沿岸辺りの安アパートなんぞ想起せられし。
バックヤードにて発見せしは、これこそ1989年12月16日、ルーマニア革命の発端と相成りし、此処Timișoaraにての民衆デモ勃発せし際、治安警察(セクリタテア)がデモ隊を攻撃し、多数の死傷者を出せし特殊兵器「セクリターテナー」残骸なるかな。
今宵の会場Club Capcanaへ到着せり。
サウンドチェックを速やかに終了するや、晩飯のケータリング御用意下さり、今宵こそルーマニア郷土料理かと思いきや、果たして是如何に。
先ずは肉団子入りスープ、これはルーマニア料理「チョルバ・デ・ペリショアレ(Ciorbă de Perişoare)」かと思えど、スープがトマトベースにあらねば然にあらずか。酸味キツ目な味わいは、正に東欧然とすれど、クリーミーな味わいと相俟り美味。
「グリークサラダ」これはオスマントルコの統治下たりし歴史もあれば、合点行く次第か。
而して主菜は「シュニッツェル」オーストリア料理やがな。因みにルーマニアにての呼称も矢張り「シュニッツェル(şniţel)」なりけり。然りとて今朝まで此処数日間、只管「シュニッツェル」殲滅せし経緯あれば、是は均かトドメの一撃たらん。夜食にすべく御持ち帰りにさせて頂きし。
私の「シュニッツェル」には「フライドポテト」添えられれど、他に「ピラフ」「マッシュポテト」等のバージョン違いもあれど、矢張り何故かルーマニアの主食たる「ママリーガ・ク・ブルンザ・スムントゥナ(Mămăligă cu Brânză și Smântână)」も登場せじ。
亦してもウイスキーは冷蔵庫にて冷やされる次第。
巨大コーラを抱え、御満悦なジョンソン之圖。
今宵は「芳賀優里亜」の駄々捏ねぶりに些か苦戦、演奏中に「カテゴリーキング」にて覚醒の可能性も憂慮されれば、
昨日差し入れられ、皆様悉く御機嫌にさせし度数60度超級なるルーマニア産リキュール、是を以て鎮痛剤の代わりとさせて頂かん。結局このペットボトル半分程残されしを空にすれば、全く以て「御機嫌さん」と化せど、兎に角「芳賀優里亜」覚醒は未然に防ぎ得し次第。
今宵先鋒務めて下さる地元ストーナーバンド「Methadone Skies」サウンドチェック之圖。結成10周年なりけりて、メンバー全員幼馴染なれば、学生時代より活動されにけると伺い、ほなら未だ20代やがな。メンバーの面構えと貫禄から、てっきり30代後半の中堅ベテランバンドかと思えば、これは失礼致しました。
バーカウンター内冷蔵庫の扉に押されし巨大手形を前に、十八番ギャグ「デカっ!否、俺が小さくなったのか?」御披露下されど、バーテンダー御両名は見て見ぬ振り。
昨日新調されしバスドラヘッドが、既に損壊の兆しありければ、楽屋に放置されし凡そゴミたる中古ヘッド発見されしNANI君、曰く「これの方が、昨日買うたヤツよりええヤツですねえ!丁度サイズも合うし…」どういうこっちゃねん。
先述の度数60度超級ルーマニア産リキュール呷れば、大いに「御機嫌さん」と化せば、御機嫌に酩酊せし際に登場しがちなる、全く以て拙きダンスなんぞも披露せし証拠写真、NANI君より頂戴すれば、自戒の念も込め、此処に掲載させて頂く次第、悪しからず。
今宵は90分のセットを披露せり。ツアーも後半戦に突入すれば、恒例「解体と再構築」を旨とせんとする旬節、そもそも事前にセットリストなんぞあらざれば、曲順はその場の空気にて即興即断なるAMT宗家、今宵も宇宙漂流絵巻を展開しつつも、怒涛の疾走にて大団円へ至るや、最後はギター絞首刑にて幕。
1. Dark Star Blues ~ Chinese Flying Sucer ~ chaos ~ So What ~ Flying Teapot
2. La Novia
3. Disco Pink Lady Lemonade ~ Pink Lady Lemonade coda
4. Cometary Orbital Drive
ライヴ写真ネット上にて拾遺叶えば、此処に無断借用転載させて頂く次第、悪しからず。
終演後、ライヴにてエネルギー大量消費されれば、手早く糖分補給されんと巨大コーラ流し込まれるジョンソン之圖。
ウルフは今宵も亦、羅牝馬拿捕着床すべく「夜狼活動」に精出さんとは、そのタフさこそ恐るべし。
投宿先へ帰還するや、持ち帰りし晩飯のケータリングよりフライドポテト召喚、刻みし玉葱、大蒜、生姜共々シェフ君にて加熱、
続けて本日の配給米にして「鯖燻製弁当」残党たるごはんも、シェフ君にて温めるや、
先程のポテト等に。カレー粉と火鍋の素を投下、
ケトル様にて煮え滾らせし熱湯を其処へ注湯、溶き合わせれば、
ケータリング残党たる「シュニッツェル」もシェフ君にて加熱、同じくケータリング残党「グリークサラダ」も召喚、斯くして「麻辣カツカレーDX」完成せり。花椒芳し乍らもカレーとの見事なフュージョンアップ、大いに美味なり。
斯くしてTimișoaraの夜は更け行きし。
最後に、未だ起動せぬウルフの顔なし画像添付すれば、彼奴目へのメッセージ込めるつもりにて、是非これに顔を描き入れて頂きたし。
下は、NANI画伯に描いて頂きし見本作品なり。
NANI君のブログも絶賛並走更新中なれば、是非に御併読頂きたし。
ジョンソンのツアー日記も、徒然なる儘にInstagramへ投稿されれば、こちらも是非御併読頂きたし。