明日香の山寺の極寒ぶりは、此処へ越して既に8年も経れば、骨身に滲みるどころか深く刻まれし程に承知、然れば今や大阪アジトもあればこそ、ついぞ大阪アジトの滞在延長しがちなれど、矢張り深山に帰還せし際の安堵感とは、まさに厳しき環境なれども、此処こそ我が家と感ずればこそか。況して気紛れ極まりなき御気楽猫にしてex.居候たるロイドすら、相も変わらず甘えたポーズにて迎えてくれれば、尚更ならん。
果たして愛想あるのか無いのか、この気紛れぶりこそロイドたるべし。
所用あれば再び下山、底冷えどころか隙間風吹き荒ぶ山寺とは異なり、一般的暖房設備整う快適至極なる大阪アジトへ。
冷凍庫にてコールドスリープに処されし自家製バジルオイルを召喚、茹で上がりしスパゲッティーと和えれば、斯くして「pasta al pesto alla genovese（バジリコソースのスパゲッティー）」完成せり。バジルとオリーブオイルとイタリア産唐辛子peperontinoの風味が、見事に三つ巴状態にて絡み合えば、これは大いに美味なり。それも矢張り、イタリアのサイケ系インストバンドStearicaのギタリストにして大の美食家たるFrancescoが、自ら選びしオリーブ畑まで遥々赴き、自らの手にてオリーブを摘み、精魂込め作り上げし自家製オリーブオイルを用いればこそか。イタリア料理とは、その調理過程がシンプルなだけに、仮令僅か1工程であれ失敗すれば、致命傷となるは必至、然ればこそ食材への拘りも重要なりけり。
米を炊かんとすれど面倒臭ければ、コールドスリープに処されし生うどんを召喚、豚バラ肉、白菜、椎茸と共に炒め合わせ、ヤマサ昆布つゆと削り節を投下、仕上げに紅生姜を施せば「焼うどん」完成、同じくコールドスリープに処されし焼売をも召喚、こちらは文明の利器たる電子レンジにて解凍加熱、斯くして「焼うどん＋焼売セット」食せり。焼売は、揚げてあれ蒸してあれ、ウスターソース＋辛子とは云わずもがな。
界隈のスーパー玉出の惣菜コーナーに、一時揚げ物ラインナップから外されし鯵フライが、嬉しきかなカムバックしておれば、思わず購入せしとは云わずもがな。先日拙ブログに於いて「最近その鯵フライが、大阪アジト界隈のスーパー玉出の惣菜コーナーに於いて、揚げ物ラインナップに加えられぬ日多くして、これは由々しき一大事なれば、是非とも常備して頂きたし。」なんぞとボヤけば、圴か早速反映されしや、否、絶対そんな訳あらへんやろ…って云うか、そんな身近な他人様に読まれてたら恥ずかし過ぎやろ。斯くして「鯵フライ＋納豆＋干しえのきとワカメ入り松茸の味吸い物＋ごはん」食せり。鯵フライ美味にして、1枚僅か49円也とは、有り難き限りかな。
今冬も野菜高騰にして、赤貧に喘ぐ暮らしぶりにては高嶺の花ならぬ高値の菜、然れば購入し得るは、人参等の価格変動ほぼ皆無なる食材ばかりか、当然の事乍ら献立もワンパターンと化すは必定、斯くして「鯵フライ＋人参しりしり＋参照昆布＋干しえのきとワカメの味噌汁＋ごはん」食せり。人参しりしりとの遭遇以来、斯くも美味にして手軽且つ経済的な逸品、果たして他にあらんや。そもそも人参も玉子も、1年を通じ価格変動少なき食材なれば、或る意味究極の献立たらん。況して絶品「タケシオイル」施せば、激烈に美味と化すどころか、今やタケシオイル中毒かと自称すれど過言にあらずや。
コールドスリープに処されし鶏腿肉を召喚、ヤマサ昆布つゆと酒と砂糖を手鍋にて煮立て、鶏腿肉をぶち込み、程良き按排まで煮詰めれば、先ず卵白のみを投下、満を持して卵黄を投下、卵黄が未だ緩きうちに空かさずごはんへON! 刻み葱を散らせば「親子丼」完成せり。付け合わせは毎度御馴染み「干しえのきとワカメ入り松茸の味お吸い物」とは、汁碗に干しえのきとカットわかめ、更に永谷園「松茸の味お吸い物」1袋を投下、そこへ熱湯を注ぐのみの手抜きメニューなればこそ。因みにこれまた毎度御馴染み「干しえのきとワカメの味噌汁」も同様にして、永谷園「松茸の味お吸い物」が、業務用インスタントしじみ風味味噌汁に取って代わるのみ。さてこの「親子丼」卵黄と卵白の時間差攻撃も功を奏せば、卵白はふんわり固まり、ごはんにON! せし際には未だ緩き卵黄も、遂にはごはんの熱にて程良き案配と相成れば、これは大いに美味なり。七味は山椒含有率高めなる京山椒なんぞ施せば、これまた一層美味なり。
先達てのサイケ組新年会の際に仕込みしトマトソースの残りと有頭海老を、コールドスリープに処しておれば召喚、片や、昨秋沖縄を訪れし際に、大学時代の級友中西君より頂戴せし烏賊墨塩辛、並びにコールドスリープに処されし紋甲烏賊も召喚、斯くして贅沢にも「2色スパゲッティー」なんぞ拵えんとす。1品目たる「spaghetti al pomodoro con gamberi（海老入りトマトソース・スパゲッティー）」は、先ずトマトソースをフライパンにて温め、其処へ有頭海老を投下するや、白ワインの備蓄なければ酒を空かさず投入、軽く火を入れアルコール分を飛ばせば、海老が赤くなる程度にひと煮立ち、茹で上がりしスパゲッティーをぶち込み撹拌すれば完成。2品目たる「spaghetti al nero di seppia（烏賊墨スパゲッティー）」は、スライスせし紋甲烏賊をオリーブオイルにて軽く炒め火を止めれば、烏賊墨塩辛と茹で上がりしスパゲッティーを投下、素早く撹拌、仕上げにイタリア産唐辛子peperontinoを砕き散らせば完成。付け合わせには、おろし大蒜、玉葱微塵切り、塩、胡椒、酢、オリーブオイルをボールにて合わせ、しりしりせし人参を投下し和え、斯くして「スペイン風人参サラダ」を拵えし。2種のスパゲッティーを皿に盛れば、これにて「2色スパゲッティー＋スペイン風人参サラダ」として食せり。2色の異なるスパゲッティー、然れど共に海鮮系なれば、各々美味なるは勿論の事なれど、その相性も素晴らしく、2種類の味わいを大いに堪能満喫せり。
合鴨ロース、大蒜、玉葱、青葱と共に、胡麻油にて炒め合わせ、冷飯を投下、粉末鶏殻スープを以て味を整えつつ、同時に「人参しりしり」も拵え、カレー皿に盛り合わせれば、付け合わせに「自家製白菜浅漬け」も添え、斯くして「鴨葱炒飯＆人参しりしりプレート」として食せり。鴨葱炒飯は、鴨脂と葱の風味が合わさり、堪らぬ程に芳しく大いに美味にして、絶品「タケシオイル」をたっぷり施せし「人参しりしり」との相性も秀逸なり。
先程の「鴨葱炒飯」の残りをリサイクルせんと、オムライス宜しく薄焼き玉子にて包めど、ケチャップならぬ絶品「タケシオイル」を施し、久々なる「豆腐の味噌汁」なんぞ添えれば、斯くして「鴨葱オム炒飯＋豆腐の味噌汁」食せり。
鴨葱炒飯に玉子の豊穣さが加わり、況して絶品「タケシオイル」の旨味と辛味も足されれば、大いに美味とは云わずもがな。
大好物なる「かまあげ」を購入、ヤマサ昆布つゆ＋酢にて和え、おろし生姜を施し食らえば美味なれど、更に山椒昆布と合わせ食らえば、何とこれまた私の大好物たる「鰊の昆布巻」の如き味わいを堪能し得る次第、更にごはんに「実山椒佃煮」もON! 然れば山椒風味も増強され、一層美味とは云わずもがな。斯くして「鰊の山椒昆布巻」の如き味わいを堪能せんと「かまあげ＋山椒昆布＋実山椒佃煮＋ごはん＋干しえのきとワカメの味噌汁」食せば、想像通り大いに美味なり。
コールドスリープに処されし鱈子を召喚、たっぷりの溶かしバターにて解し、茹で上がりしスパゲッティーをぶち込み撹拌、刻み海苔を施せば、これにて「spaghetti con uova di merluzzo（鱈子スパゲッティー）」完成、実に御手軽にして大いに美味とは云わずもがな。
100円ショップにて購入せし備蓄食材「鰊の山椒煮」缶を召喚、茹で上がりしスパゲッティーに、実山椒の佃煮とヤマサ昆布つゆを和え、そこへこの「鰊の山椒煮」缶を豪快にON! 身を些か解しスパゲッティーに絡めつつも、更に粉山椒と刻み海苔を施せば、これにて「spaghetti e pepe del Giappone con l’aringa allesso（鰊の山椒煮スパゲッティー）」完成せり。そもそも陳腐極まりなきツナ缶なんぞに比べ、鰊缶の方が遥かに優秀にして美味と知れば、山椒の風味も芳しき一品にして、大いに美味なり。
大阪アジトの備蓄食材を償却し、愈々明日香の深山へ帰還せんと思えば、青葱、玉葱、納豆を胡麻油にて軽く炒め、冷飯を投下、ブイヨン1個を砕き入れれば、何とも御手軽「納豆炒飯」完成せり。付け合わせは最早綴るも憚られる程にワンパターンなる「干しえのきとワカメ入り松茸の味お吸い物」にして、肝心の「納豆炒飯」には、自家製ハバネロオイルを施せば、これまた何と美味なるかな。
界隈のスーパー玉出に於いて、大層立派なる魬の片身が、破格の安さにて販売されれば思わず衝動買い、その半分を以て「魬丼」なんぞ拵えんとす。大胆に捌きし魬をごはんにON! 更に茗荷と葱を刻み添えれば、ヤマサ昆布つゆに山葵を溶き、豪快にぶっ掛け撹拌して頂かん。斯くして「魬丼＋干しえのきとワカメの味噌汁」食せば、魬は脂乗りて大いに美味、大葉も添え得れば一層美味たらんと思えども、無い物強請りの子守唄。
明日香の深山へ帰還すれば、未だ残雪多く、況してや一昨日の快晴を以て、屋根に積もりし雪が滑落せしか、玄関さえ雪に埋もれし有様、然れど例年に比べ降雪積雪少なければ、否、これより愈々降雪ピークを迎えんとするや。
何とか玄関まで辿り着き、無事山寺へ帰還果たせば、先の魬の残り半分と、山寺の備蓄食材あれこれも召喚、斯くして「魬しゃぶしゃぶ」なんぞ堪能せんとす。魬以外の具材とは、白菜、山葵菜、椎茸、えのき、豆腐、牛蒡天、焼売なり。
魬を厚めに捌けば、
いざしゃぶしゃぶして頂かん。嗚呼、絶品至極にして思わず昇天寸前か。
翌朝は、昨夜の「魬しゃぶしゃぶ」の残りをリサイクルせんと、幾許か寂しさ漂う「残りもん鍋」と相成れり。
ならばせめて豆腐は、大阪大衆酒場仕様「湯豆腐」に見立てんと、刻み葱ととろろ昆布施せば、これは一層美味なり。
〆は、寿がきや袋面「名古屋名物 味噌煮込みうどん」をぶち込めば、つゆは何とも奥行き深き味わいにして大いに美味、斯くして「翌朝の鍋」の醍醐味を存分に堪能満喫せり。
麓の明日香村どころか、周囲の山々すら残雪ほぼ皆無なれど、毎度の如く何故かこの集落のみ、斯くなる程の残雪ぶり。
屋根より滑落せし雪にて、玄関も埋もれれば、
外に出るにも往生する始末、まあ来客なんぞあろう筈無ければ、然して問題にもならぬか。
境内の残雪も解ける目処すら立たぬどころか、既に完全凍結状態、
屋根より滑落せし雪も加わり、いやはや何ともし難し。
境内入口の斜面の雪も、全く以て解ける気配あらざりて、昨夜刻みし我が足跡のみ残る有様。
いやはや久々の積雪＆凍結なれど、運良く水道の凍結を免れ、水の確保に成功すれば、灯油も60Lを備蓄する故、これより暫し録音作業にて山篭りなれど、最早一切問題なし。
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放埒にも暖と飯を貪餮すれば残雪を食らう
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