Quantcast
Channel: 大ぼら一代番外地
Viewing all articles
Browse latest Browse all 4128

番外編:耐久レコーディング in Mexico City

$
0
0

MultipleTapメキシコ篇は無事終了すれば、殆どの御一行様は本日観光の御予定と伺えど、私は更にMexico Cityにてレコーディングとソロ・ライヴ控えれば、午前6時15分、Gerardoが迎えに来て下さり、一路空港を目指さん。
Gerardo曰く、昨夜、私のソロ演奏中に、会場近所のオバハンが、警察に騒音の苦情を訴えれば、直様警官来訪されれど、
Gerardo「ジャズ・フェスティバルですから…」
警察「これがジャズなのか?」
Gerardo「ギター・インプロビゼーションです…」
警察「これがギターなのか?」
Gerardo「そうです、これが今のジャズ・ギターです」
斯様な遣り取りにて事無きを得にけりと知れば、仮令騒音の苦情寄せられれど、その区分が「ロック」や「ダンス・ミュージック」にあらざりて、所謂「ジャズ」なれば御咎め無しとは笑止、然れど是にて問題解決なれば、斯様な詭弁も大いに歓迎すべきか。



斯くして空港へ到着。チェックイン・カウンターへ赴くや人影も疎ら、無事チェックインも果たせば、未だ1時間以上も時間持て余す故、朝飯なんぞ食らわんとすれば「Johny Rockets」なるハンバーガー・チェーンへ。「The Original」なる基本バーガーのセットを所望、



パティも肉厚にして、そもそも1枚毎注文承りし後に焼き始められれば、女給のサービスも素晴らしく、ファーストフード・チェーンならぬ本格派手作りハンバーガーを売りにされるレストラン・チェーンの如きか。野菜が随分御粗末なれど、ポテトもホクホクな案配にして、充分に美味なり。然れどメキシコなればこそ、矢張りホットソースの類い常備して頂きたし。



InterJet午前8時55分発Mexico City行きに搭乗、僅か2時間の空の旅にてMexico City到着せり。オルガナイザーLuisが迎えに来て下されば、先ずは彼の車にて投宿先たるゲストルームへ。繁華街たるダウンタウンのど真ん中にして、私独りの投宿なれど無駄に広ければ、



寝室にはベッド2台、



更には瞑想ルームも有りとは呆れ果てるばかり。然りとて今の御時世にも関わらずインターネット環境無しとは是如何に。



扠、先ずは昼飯を食らわんと、界隈のレストランへ繰り出せば、卓上には8種類のサルサ並び、



更には3種類のホットソースが並ぶ様、圧巻なり。



Luis御薦めなる豚肉のタコスを所望、



豚肉の焼き具合絶妙にして、御好みにて各種サルサ施し食らえば、大いに美味なり。



而して本日はこれよりレコーディング2セットも控え、現場たる「Centro de Cultura Digital(デジタル・カルチャー・センター)」へ出撃。



然れば小ホールの如き部屋には、既にレコーディングのセッティングも完了され、正に私の到着を待たれしのみか、セッション相手たる、知性派♀チェロ奏者、肉体派♂ドラマー、激情派♂ヴォイス・パフォーマーの御三方と御挨拶交わせば、いざレコーディング開始と相成り、私の希望を酌みて頂き、先ずは全員に由るセッションを2セット、以降御三方とデュオ形式にて各2セット、最後に再び全員にて1セット、〆て計9セットを給水休憩を挟む程度にて4時間ぶっ通しにて完遂。
御三方が撤収されるや、今度は退廃系♂バイオリニスト、職人派♂管楽器奏者、パンク系♂ドラマー、チャネリング系♀ノイジシャンの4名にセットチェンジ、而して30分程の休憩を挟みレコーディング・セッション第2部へ突入せり。再び全員に由るセッション2セット、以降4名とデュオ形式にて各2セット、最後に再び全員にて1セット、〆て計11セットを給水休憩を挟む程度にて4時間ぶっ通しにて完遂。
流石に写真撮影なんぞの余裕もあらねば、何とか後片付け風景のみ、悪しからず。









投宿先へ帰り掛けの駄賃に、Luisと共に閉店時刻迫るレストランを急襲、晩飯に彼の御薦めなるメキシコの肉料理を所望(料理名を御教示頂けど失念、悪しからず)薄めのステーキの如きが、何やら緑色のサルサやチーズと共にトルティーヤへON! されし代物、肝心の肉が薄っ平にて肉汁も枯れ、干物の如きと成り果てれば、何とも残念至極な一品たりしか。



そもそも今朝は早朝出発にてフライト、更には8時間耐久レコーディングもこなせば、流石に疲労困憊せしか、投宿先たるゲストハウスへ漂着するや即寝成仏。
斯くしてメキシコ・ツアー6日目、Mexico Cityの夜は更け行きし。

未だ時差ぼけや否や、規則正しく4時間睡眠を以て午前5時起床。ネットもあらねばテレビでも観んと思えど、テレビも僅か数チャンネルが映るのみにして、殆どが通販番組に明け暮れれば、朝飯を求め界隈を徘徊、午前8時にもなれば其処此処にタコス屋台やら並べども、生憎些か早過ぎか、メキシコ最大のコンビニチェーンたるOXXO(オクソ)にて、スパゲッティー1束(僅か6ペソ=約42円也)+トマトソース缶(13ペソ=約91円也)+玉子12個入りパック(27ペソ=約189円也)購入、斯くしてスパゲッティーを茹で上げ、トマトソースをぶっ掛け、茹で玉子を添えれば「spaghetti al pomodoro con uova sodo(茹で玉子とトマトソース・スパゲッティー)」を以て朝飯とせり。貧乏臭さ半端ならねど、メキシコ料理的味わい及び食感に些か飽食気味なれば、スパゲッティーたるべく麺的食感新鮮にして、冷蔵庫にて発見せしホットソース施せば、頗る刺激的な味わいへ激変、大いに美味。



昼となればLuisと待ち合わせ、昼飯を食らわんとするや、彼が「七面鳥料理なら此処が一番」と大推薦される所謂大衆食堂的佇まいな老舗食堂へ。



先ずは付け合わせならん、ハラペーニョ、人参、大蒜のピクルスが出されれば、



Luisが云う処の「メキシコ一美味い七面鳥のタコス」いざ食らわん。成る程七面鳥が肉汁残る程度に焼かれれば美味なれど、果たして「メキシコ一美味い」や否や判断しかねる次第、そもそも七面鳥とはパサパサすれば、Luisには申し訳なくも個人的には然して好む処にあらねば尚の事か。況してタコス屋台なんぞに於いては、大抵サルサのみならず、刻みし玉葱やパクチーは取り放題にて、随分カスタマイズ堪能し得れど、食堂の類いなれば然にあらずして、付け合わせの人参やらハラペーニョを齧るばかりとは、些か寂しき限りかな。



Luisは「ここのターキーサンドウィッチはサイコーだ!」大いに堪能満喫されし御様子にして、曰く「本当なら毎日でも通いたい」と宣われる程に御気に入りなりけり。



路上にキオスクが出店されるは欧州等と同じにして、然れど新聞各紙が展示されれば、皆様その前に立ち尽くし立ち読みされるが常なりけり。



ネット接続果たすべく、Luisの案内にてBiblioteca Digital即ちデジタル図書館なりけるを訪れれば、七面倒極まりなきID登録も果たし、漸くネット接続し得れど、驚異的低速ネット回線にして、ファイル送受信なんぞ笑止。



本日も亦、レコーディングの予定なれば、昨日エンジニアを務められし女性宅と思しきへ。自宅スタジオ構えられれば、電子音楽家なりける男性2人とセッションの手筈なれど、先ずは雑誌のインタビューなんぞこなせり。予め可成り予習されての濃厚な質問なれば、成る可くして随分興味深きインタビューと相成りしか。



己れの機材セッティング完了、ぶらりパティオへ赴くや、何とBBQの仕込み中。



パプリカ、玉葱、蛸、海老が並び、







それらに串を打たれる次第。



炭火を起こせば、



先程の海鮮串に、何やら真紅のタレを塗りたくり、



いざ焼かん。



ええ感じですがな。



愈々焼き上がれば「マンゴとハバネロのソース」なるを添え食らうや、蛸の柔らかさ絶品至極、海老も香ばしく焼き上がりし皮共齧れば、その身はぷりぷりにして、これは堪らぬ程に美味なり。



而してサラダも添えらし。



何やら彼等の友人知人たるが続々集結、いやはやレコーディング前にBBQパーティーとは、ホンマは順序逆ちゃうんかいな。こちとらビール片手に調子良く海鮮串ガンガン食らえば、これは正に極楽天国、ええ感じやがな。



ふと気が付けば詰め掛けし客人達にて満員御礼、ライトショー宜しくVJまで参戦され、斯くしていざレコーディング開始せり。電子音楽家の御両人とのセッションを、〆て4セット計2時間程録音せり。



エンジニアの女性も、大いに満足下されば、これにて本日のレコーディングも完遂せり。流石に2日連続計10時間耐久レコーディングには疲労困憊、投宿先へ車にて送り頂けば「今からバーへ飲みに行かない?」なんぞと甘き御誘いも頂けど、剰え既に備蓄エネルギー残量僅かにして、にべもなく御遠慮させて頂きし次第。



斯くしてメキシコ・ツアー7日目、Mexico Cityの夜は更け行きし。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 4128

Trending Articles