遂に呪わしき8月が訪れれば、毎年何かと不運不幸に遭遇する有様にして、今や年中行事たる天中殺暗剣殺の月として、覚悟を以て迎えんとす。如何せん前月たる7月辺りより、毎年運気急降下始めるものなれば、今年も既にSky Shine高知公演にてギャラ全額紛失、然ればこれにて「 小難を以て大難を制す」なる故事に肖りたき限りかな。
残酷暑たる真夏日が続く中、有り難くもクーラー故障中なる我が愛車にて敢行せしSky Shine夏の巡礼、8月1日を以て無事終了すれば、横浜への帰路に就かれしアキラ君始め横浜卍団御一行様を見送り、いざ大阪アジトへ帰還せり。然ればツアー無事終了を以て打ち上がるべく、而して亦、忌まわしき8月を迎えるに当たり厄落とすべく、御贔屓にさせて頂く某大衆酒場へ繰り出せば、冷酒呷りつつ、絶品アテあれこれ堪能せん。夏の風物詩たる「鱧湯引き」茗荷添えられしが亦嬉し。湯引きなれど冷水にて〆られておらねば、フワフワの食感大いに新鮮、是は是にて美味至極。
更には「縞鰺刺身」
「伊佐木姿造り」何れも夏こそ旬なれば大いに美味。
旬にあらざる「赤貝刺身」なれど、是亦美味。
「厚揚げ焼」切り目入れられ、そこへおろし生姜と刻み葱忍ばされれば、これぞ絶品にして、そもそも冷奴や厚揚げ好む私なれど、鰹節盛られるを疎ましく思うが常なれば、鰹節なんぞ飾り程度に傍らへ添えるこの様こそ、極上なる厚揚げ焼の姿と知れ。
「八町カマ焼き」塩加減薄めにて極薄味嗜好なる私好み、大いに美味。
「茗荷酢味噌」己れにて調理せし際は、大抵二杯酢にて酢の物とすれど、酢味噌とは是如何にと所望、充分に美味なれど酢味噌の甘味が、茗荷の妙味たる苦味を相殺せしか、個人的には矢張り酢の物を好むものか。
先程食らいし「伊佐木の姿造り」骨煎餅にと所望すれば「鰺より骨が太いのでどうやろか?揚げてはみますけど…」無理を承知にて揚げて頂けば、充分にバリバリ齧り得るどころか、鰺よりも食い出ありて美味。店の方曰く「ほならこれからは骨煎餅もやっていきます」との事。
是亦夏の風物詩たる「水茄子浅漬け」個人的には生なる「水茄子刺身」を好むものなれば、如何せん朝漬けは塩っぱき事多ければこそ。
而して美酒美食を大いに堪能満喫、是にて忌まわしき8月の厄払いし果たせしか。
先達て御近所さんより胡瓜頂けばキムチとすれど、ツアーにて暫く留守にすれば、随分水が出し有様にして、然ればカレーの具材へリサイクル、斯くして「胡瓜カレー」拵えれば、河端家特製辣韮も添え、いざ食らうや大いに美味。胡瓜を煮れば茄子の如しと知れ。
先日スーパーにて発見せし代物、些か好奇心くすぐられれば、思わず2個購いし次第。寿がきや製カップ麺「番長花道辛味噌ラーメン」にして「濃厚x激辛」表示、山盛り唐辛子粉のパッケージ写真に思わず期待高まるばかり。
熱湯注ぎ5分との事なれば、その隙に序でとばかり「唐辛子炒飯」も拵え添え、カップ麺をあの忌まわしきプラ容器にて食するは許されざる故、丼へ盛り付け直させて頂き、斯くして「寿がきや 番長花道辛味噌ラーメン+唐辛子炒飯」食らえば、何とこの辛味噌ラーメン、辛味ほぼ皆無にして甘味ばかりが口に残る有様、唐辛子炒飯にて口直ししつつ食らえど、このスープは無駄に濃厚にして甘ったるきばかりにて、大いに失望落胆せり。
備蓄食材たる鯖味噌缶召喚、ごはんにON! 刻み葱施し七味投下、斯くして「鯖味噌丼+ワカメの味噌汁」食らえば美味。
懐かしきスパゲッティー「ナポリタン・スパゲッティー」拵え食らえば、大いに美味。以前テレビの某料理番組にて「美味しいチキンライスの作り方」なるを拝見せし際、その秘訣とは「ケチャップを具材と共に予めよく炒める」事なりけりて、いざ己れにても試せば是真也、而してこれを同じケチャップ料理たるナポリタン・スパゲッティーにも応用すれば、当然美味とは云わずもがな。そもそも我々世代がガキの頃なんぞ、スパゲッティーと云えば「ナポリタン」「ミートソース(今で云う処のボロネーゼ)」2種のみ存在すれば、イタリア料理が一般的と相成りし昨今とは大いに異なり、然ればこそこの2品には、大いに郷愁感ずる次第にして、これに限ればアルデンテなんぞ糞食らえ、如何せん当時家庭のスパゲッティーとは「マ・マーゆでスパゲッティー」の如きこそ一般的たりしと思われれば当然か。
この際なれば、スパゲッティーに関し、一言苦言呈せさせて頂けば、昨今は「パスタ」なる呼称を以て「スパゲッティー」とは云わぬ風潮なれど、本来「スパゲッティー」とは「パスタ」の1種にして、その「パスタ」とは「小麦粉を原料とする練物とその乾燥製品」を指せば、昨今の風潮に乗っ取り「トマトとバジルのパスタ」なんぞとホザけば、それは例えて云うなれば「きつねうどん」を所望するに当たり「きつね麺類」なんぞとホザくと同じ愚かさと知れ。
先達て九州のコンビニにて遭遇所望せしカップ麺「マルちゃん バリうま ごぼ天うどん」召喚、
成る程ごぼ天忍ばされし。
いざ食らえば、ごぼ天の食感満更にあらずして美味。九州地区限定販売なりければ、悪しからず。
「混ぜ飯+鰺フライ」混ぜ飯とは混ぜ麺の応用にして、ごはんに千切りレタス、もやし、玉葱スライス等を、トムヤムペースト+ヤマサ昆布つゆ共々混ぜ合わせ、花椒粉と七味投下せし代物、安易にエキゾチックな味わいにて美味。
先達て購いし寿がきや製カップ麺「番長花道辛味噌ラーメン」残り1個を召喚、トッピングにもやしぶち込めど、あの甘ったるきスープ好まねば、味噌系スープの素を半分のみ投入、代わりにヤマサ昆布つゆ少々加え、実花椒、花椒粉、七味、ハバネロオイル投下、序でに刻み葱もぶち込めば、御無沙汰する中国製即席麺すら想起される辛味と痺れ具合に、漸く手応え感ずれば、これでこそ美味とは味覚障害承知之介にて上等至極、悪しからず。
「我流激辛痺麻婆豆腐」拵えれば「山椒ごはん」を添えしも当然、麻婆豆腐には花椒粉大量投下にて、更に決め手たる花椒油をひと垂らし、激烈に美味なるかな。
「鰺フライ+サラダライス+チーズ抜きグリークサラダ+豆腐の味噌汁」食せり。今回の「サラダライス」は、千切りキャベツとしりしり処せし人参をごはんにON! そこへハバネロオイル投下せし代物、「チーズ抜きグリークサラダ」はその名の通り、乱切りに処せし玉葱、胡瓜、トマト、ピーマンを、オリーブオイル+酢+塩+胡椒+バジルにて和えし手抜き極まりなき一品。
亦しても「夏鍋」に興じんとすれば、具材は白菜あらずして、椎茸、エリンギ、焼売、五目巾着、豆腐、更にはトマトを用意、豆腐のみとろろ昆布添えポン酢にて頂けど、付けダレは御馴染み特製中華式タレに絞れば、
昆布出汁にて煮えしトマト、大いに美味なり。
鉄板にて「焼そば」拵えれば美味、勿論無料動画サイトにて「吉本新喜劇」鑑賞しつつ食らいしとは、云わずもがな。
鉄板にて「お好み焼き 豚玉」拵えれば美味、勿論無料動画サイトにて「吉本新喜劇」鑑賞しつつ食らいしとは、云わずもがな。
「焼き秋刀魚+茄子と人参と椎茸の煮浸し+高野豆腐と椎茸の含め煮+粕汁+ごはん」食せり。「高野豆腐と椎茸の含め煮」に木の芽添えれど、これは昨年境内に植えし2本の山椒の木より収穫、今年はこの木の芽を以て、久々に「山椒味噌」なんぞ拵えんと目論むものなり。
「焼き秋刀魚+五目巾着の含め煮+高野豆腐と椎茸の含め煮+粕汁+味付け海苔+ごはん」食せり。
鯖味噌缶召喚、千切りレタス和えしサラダライスにON! 更に茗荷と木の芽も添えれば、大いに芳しくして「鯖味噌サラダ丼+粕汁」食せり。レタスの食感と茗荷の芳しさも相俟り、亦、木の芽の風味も妙味にして、鯖味噌缶とは思えぬ美味さかな。
浪花の夏の風物詩たる淀川花火大会、大阪アジトより徒歩にても赴き得る距離なれば、酒とアテなんぞ持参にて参戦せん。いやはや当然なれどおぞましき程の人手にて、脳内にては「♪~ 人の海、人の海 ~♫」リフレインにて再生されし。
いざ花火打ち上がれば、浪花の花火は、そもそも大阪人の気質が派手好きにしてイラチなればこそか、壮絶に打ち上げ捲りにて痛快爽快なるかな。花火好きなる東君は、名古屋の花火の如く、しょぼしょぼ一発ずつ有り難く打ち上げられてこそ花火の趣きたれと宣われれど、私なんぞ矢張り斯くも景気良く闇雲に打ち上げ捲られてこそ、花火の醍醐味と思うばかり。
イラチの大阪人なれば、未だ花火がクライマックスを迎える前にも関わらず、続々帰路に就かれるは、帰宅の大混雑を避けんとされればこそ、わざわざ花火見物に来られれど、ハイライトすら観ずして帰らんとするも亦、如何にも実はケツの穴小さくセコき大阪人らしければ、果たして何が人生の愉しみか。然れど花火大会が終了せしや否や慌ただしく帰路に就かんとする群衆とは、雲霞の如く、蟻の巣突つきし騒ぎの如くにして、その大渋滞大混雑ぶりを一頻り眺めるや、概ね混雑のピーク遣り過ごせしと思しきに、漸く腰を上げ帰路に就かんとすれば、既に終了より1時間経過、而して阪急十三駅前へ向かう道程は、何れも地獄へ赴く亡者共に由る大行進の如きにして、然れば道すがら某大衆酒場なんぞにて小休止、然れど不幸にも「きずし」に予め醤油ぶっ掛けられし有様なれば、極薄味嗜好なる私には塩っぱ過ぎにて、お冷やにて濯がねば到底食し得ぬ始末なり。
然りとて外の大混雑ぶりを肴に、日本酒呷るや御機嫌至極。
「混ぜ麺」食せり。素麺にレタス、茗荷をON! 茹で玉子を添え、トムヤムペースト+ヤマサ昆布つゆを施し、ハバネロオイルと実花椒を投下せしシンプルな代物、美味なり。
絶賛引っ越し中なるNANI君より、不要家具等ありと伺えば、こちとら明日香の山寺の大掃除&大模様替え+スタジオのリニューアルを控え、棚類やら工具やらあれこれ頂戴せり。トラックの前にて、NANI君と記念撮影せり。
而して頂戴せしブツを運び入れんと、明日香の深山は山寺へ。塀に蝉の抜け殻、朝夕は蜩、昼はつくつく法師と熊蟬やら油蝉やら。
紅葉が痣かやな緑に輝くも、数ヶ月後には真紅に染まらん。
大阪アジト御留守居役たる金魚、歴代「おとひ」と「みよず」と名付けれど、どうにも敢え無く御陀仏御昇天繰り返せば、最早名前無しにて悪しからず。通称「赤いのん」「出目金」是にて充分ならんや。
「焼き秋刀魚+茄子と椎茸の揚げ浸し+味付海苔+油揚げ入り即席蜆汁+ごはん」食せば美味なり。
スーパーの総菜コーナーにて所望せし「豚ロースカツ」を盛り付け「茗荷と油揚げの味噌汁」を添えるや、斯くして「豚ロースカツ定食」として食らえば、大いに美味なり。
同じくスーパーの総菜コーナーにて所望せしコロッケ召喚、更に備蓄する業務用冷凍鰺フライを召喚し揚げれば、今回は「油揚げ入り即席蜆汁」を添え、斯くして「コロッケ&鰺フライ定食」として食らえば、大いに美味なり。
御近所さんよりトマト御裾分け頂けば、何とも有り難きかな。更には連日トマト頂き、最早食い切れぬ程なれば、ムジカジャポニカへ御裾分けさせて頂きし次第。
扠、そのトマトを贅沢に盛り付けし「トマト増量タコライスDX」勿論世界最強万能辛味調味料こと絶品「タケシオイル」投下、激烈に美味なるかな。
海外の中華料理屋にて御馴染み「海老煎餅」を揚げるや、花椒芳しき麻辣醤添えれば一層美味、而してトマト1個も添え食らいし。
「寿がきや 名古屋名物 味噌煮込みうどん+天婦羅(牛蒡+海苔+紅生姜)」残念乍ら玉子あらねば、葱もあらずして茗荷を投下すれど、大いに美味。
「椎茸とトマトのカレー+サラダライス」カレーは以前、.esのsara女史より御裾分け頂きし「デリー カシミールカレー」レトルトに、大蒜+唐辛子と共に炒め合わせしトマトと椎茸をぶち込みし代物、大いに美味なり。
(後編へつづく)
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耄碌貪飲餮食譚(葉月)前編
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