過ぐる夏、懐かしきNHK大河ドラマ「風と雲と虹と」をセルフ再放送を以て、放送当時以来初なる全話鑑賞せし経緯あれば、御存知の通り海音寺潮五郎の原作「平将門」「海と風と虹と」2作を以て構成、加藤剛演じし平将門、緒形拳演じし藤原純友の2人を主役に据え、正に大河ドラマが大河ドラマたりし重みと品格備えし傑作のひとつに数えられる作品なり。特に屈指の男前俳優たる加藤剛演じし平将門とは「親皇」と称し、3世紀後半に大和朝廷成立以来、況して記紀に由れば神代以来、日本史上に於いて唯一たるクーデター起こせば、永きに渡り逆賊朝敵とされしを、今作に於いては「勇敢にして糞真面目な坂東武者」なれば火雷天神の旗の下、民人達の熱き支持を集め「民の為の国造り」を行うべく、遂には貴族社会即ち朝廷へ反旗翻せし、心優しき風雲児として描かれれば、放送当時の人気も尋常ならずして、これを機に平将門再評価の気運大いに高まりにけり。
関西出身の私なれば、旧き「坂東」なる地名が連想させるは、正に異国蛮国の趣きにして、そもそも坂東たる名の由来とは、旧くは現在の滋賀に於ける「逢坂の関」よりも東夷、後世にては「箱根の坂」より当方を指せしと知れど、平将門の時代とは即ち平安時代にして、勿論前者が指し示す通りなれば、現在の茨城県辺りを領地とせし将門とは、京の貴族共より「坂東の田舎者」と嘲笑されしも然るべし。
然れどその将門自身は「坂東武者の誇り」を以て、京風貴族趣味なんぞよりも、荒々しくも実直なる坂東男の気風こそ男子の本懐、大いに全うせんとされれば、その田舎者なればこその無骨さ大いに魅力的にして、果たして概ね1080年以上も昔に、関東ならぬ坂東の地に「開拓者」として根差されし坂東の民に想い馳せるばかり、然ればà qui avec Gabrielことアキさんと久々にデュオにて帝都公演行わんとの話あれば、思わず「帝都」ならず「坂東」なんぞとメールせし経緯にて、アキさんの御提案もあれば、今回のイベントタイトルはウナ・セラ・ディ東京ならぬ「ウナ・セラ・ディ坂東(黄昏の坂東)」と命名されにけり。
斯くなればこそ、大河ドラマに於いて草刈正雄演じし鹿島玄明が奏でる篠笛の音宜しく、阿佐ヶ谷Yellow Visionにて我々が奏でる音楽に誘われ、果たして平将門の霊は降臨せんや。
然れば今宵、阿佐ヶ谷Yellow Visionにて御目に掛かります。
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■ 12月7日(月)阿佐ヶ谷 Yellow Vision (03-6794-8814)
http://www.yellowvision.jp/
「Kawabata Makoto et à qui avec Gabriel ~ウナ・セラ・ディ坂東~」
Kawabata Makoto et à qui avec Gabriel (河端一 + à qui avec Gabriel)
open 19:00 / start 19:30
door ¥2000
w/ こけし&ザ・ファミリーサトーン (ナラカズコ + 佐藤智彦 + 横山玲), 20ギルダーズ(田畑満 + スズキジュンゾ)
米Important Recordsより1st「Golden Tree」を、仏Bambalam Recordsより2nd「天の剣」をリリースしているギターとアコーディオンによるデュオ「Kawabata Makoto et à qui avec Gabriel」が、3年9ヶ月ぶりに帝都公演を行う。最近は演歌歌謡曲カバー等、歌手としても活動するà qui avec Gabriel、今回はその美声も堪能し得る筈!
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今宵「ウナ・セラ・ディ坂東」なれば、平将門の霊は阿佐ヶ谷へ降臨せんや
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