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Channel: 大ぼら一代番外地
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Copenhagen

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果たして時差ぼけに上書き重ねし挙句、遂に克服されしか、午前5時起床。如何せん緯度高くして夏至近ければ、既に朝日は眩しきばかり。表を眺むれば、日曜日なればこそ通行車両及び人の影ほぼ皆無、日曜が安息日たるべし欧州なればこその景色かな。

 

 

朝飯食らわんと思えば、携行する僅かばかりの備蓄食材よりカップ焼そば召喚、キッチンへ赴き電気ケトルあれば、沸かせし熱湯を注ぐや、何とカップの底に大きな罅割れありて、湯がダダ漏れ状態、急遽シンク内へ移動、底より漏れ出る何ぞ御構いなしにて、それ以上に熱湯注ぎ込めば事なきを得し。

 

 

そもそもあの忌まわしきプラ容器にて食するを厭えば、器こそ入れ替えれど、珍しくもデフォルトにて頂戴せり。

 

 

投宿するゲストハウスのインターネット接続ぶりが、甚だ絶不調にして、況んやFacebookを開くや、必ず接続が断絶され、遂にはそのネットワーク消失、再び回復まで時には数時間も要する有様、然れば界隈に無料Wi-Fi提供されるカフェなんぞ求め出撃、案の定通行車両ほぼ皆無、疎らなれど通行人や自転車が時折行き交うのみ。

 

 

幸いに1軒のカフェ発見、カプチーノ啜りつつネット接続果たせり。

 

昼飯食らうべく、携行する備蓄食材より韓国製「辛ラーメンBlack」召喚、因みにこれはLOs Angelesにて帰国便逃し、TJ邸に滞在せし際、最後の食材として界隈のスーパーにて贖いし一品、即ち私共々、アメリカはLos Angelesより日本を経て北欧はデンマークCopenhagenへ到りしものなり。

 

 

而して今回もデフォルトにて食せり。

 

 

今宵の会場へタクシーにて赴かんとすれど、如何せん通りに行き交う車両総数そのもの疎らな上、1時間路傍に佇めど空車如何問わずともタクシーそのもの1台たりとも見受けられず、これは電話にて呼ぶべしと作戦変更すれど、そもそもこのゲストハウスオーナーFlemmings氏、昨夜到着せし折こそ対面し挨拶交せど、チェックアウト時は鍵を部屋を置き去りに云々、本日の対面あらざらんと思わせる話ぶり、既に他の宿泊客の気配もあらざれば、メールにてFlemmings氏と今宵のオルガナイザーJakobへ、タクシー手配依頼の旨、メール送信すれど、双方より全く返信あらざりて、これはメールチェックし得る環境にあらざると推察、最早為す術無しかと、今一度今宵の会場をGoogle Mapにて検索、序でに此処ゲストハウスの位置も入力、ルート検索掛ければ、何と徒歩にて赴き得ぬ距離にあらざりて、仮令超重量級スーツケース携えれど、此の儘此処にて為す術なくアテもなく待つばかりより、己れの力を以てこの局面を打破すべし、仮令軽挙妄動かと思われる一見不毛な行動すら、立ちはだかる大きな障壁さえをも遂には破壊し得る、その要因たる小さな風穴を開け得んやも知れねばこそ、男ならば決断し動くべし。

斯くして超重量級スーツケース携え、いざ会場への道程を辿らん。何やら虚しさすら漂う、余りに長閑過ぎなる北欧の日曜午後の景色かな。日差しこそ眩しけれど、気温は15度ばかりにして、行き交う方々に於いては、コート羽織る方もおられれど、片やノースリーブやTシャツ姿も多ければ、一体どないなってんねん。そもそも気温15度にて真夏の装束たれば、日本の夏の如く気温40度に迫れば何とする。概ね全裸若しくは熱中症にて野垂れ死にか。

 

 

徒歩40分余を以て、漸く今宵の会場Bryggekaelderenへ到着。津山さんや吉田氏とも無事合流果たせり。

 

 

然し乍らこのポスターの写真、随分昔の1枚なれば、各々大層若かりし顔立ちなるかな。

 

 

会場は図書館内の1室を利用せし不思議空間、何とバックステージへの入口とは、本棚に並ぶある本を、正に取り出さんとすべく手前に倒すや、

 

 

その壁一面たる巨大本棚が回転、何とその奥に隠し部屋あれば、正にスパイ映画の如し。

 

 

晩飯は、オルガナイザーJakobの案内にて、界隈の原則テイクアウト式なる中華料理屋へ、店内のテーブルに座し晩餐とせん。如何せん御品書がデンマーク語表記なれば解し得ず、僅かに「Tenpura」なる語彙、更にはそのページにひと口カツの如き写真も掲載されれば、その「Tenpura」と記されし中身を確認、然れば海老との回答に、紛ごう事なく海老天を思えば所望、然れどこれは所謂前菜たりしと告げられれば、海老天が前菜たるも珍しからずして、然ればこそごはんを単品にて添え所望、而して配膳されしは、何と「海老天入り生春巻」なり。えぇっ!海老天を生春巻で巻くか、普通?否、忘れるべからず、此処は日本にあらず、ヴァイキングの故郷北欧はデンマークCopenhagenなり。所変われば品変わる料理も変わる、未だこの程度ならば充分「おかず」として食し得る次第、いざ食せば巻寿司「海老天入りサラダ巻」の酢飯抜きかとも、充分に思い込み得し。

 

 

スーパーにて所望せし「ジンジャー70%ジュース」ひと口飲むや、正に生姜のおろし汁に他ならずして、喉に突き刺さる刺激心地良し。せやけどこんなえげつない代物、一体誰が好んで飲むねんな。

 

 

日本に於いては「ドイツの養命酒」なんぞとの触れ込みにて人気博する「イエーガマイスター」ポケットボトル2本所望、これを以って今宵の景気付けとせん。

 

 

先鋒務め下さりしは、地元即興演奏家トリオにして、正に典型的且つ古典的フリーミュージック御披露頂きし。

 

 

扨、遅れ馳せ乍ら、私も漸く合流果たせし「Japanese New Music Festival」昨夜までは2人にて7バンド演奏されしと伺えば、今宵よりは3人にて8バンド披露し得る次第。

御馴染み「Welcome to Japanese New Music Festival!!」の前口上と共に、先ずは「Acid Mothers Temple SWR」より幕開け、続けて「赤天」「津山篤 solo」「河端一 solo」「Ruins Alone」「Zoffy」「サイケ奉行」「Zubi Zuva X」へと怒涛の勢いにて展開、会場が会場故に頭良さ気なインテリ系客層多めにして、恒例場内爆笑たるべき一幕も静観拍手に留まれど、一旦転がり始めるや止まらぬJNMFと知れ、而してアンコールを迎える頃には客席も大いにヒートアップ、3人揃いての初日無事に幕。

下は私がステージ上より撮影せしライヴ写真なり。

「赤天」:「大根おろし」ならぬ「人参」にして、おろし金とピーラーの共演。

 

 

「津山篤 solo」:その後ろにて、スネアドラム上に散乱せし人参おろしを片付け中なる吉田氏之圖。

 

 

「Ruins Alone」:今宵も大炸裂之圖。

 

 

その他ライヴ写真ネット上にて拾遺叶えば、此処に無断借用転載させて頂く次第、悪しからず。

 

 

 

 

 

 

 

投宿先たるホテルへ。晩飯のごはん残党テイクアウトすれば、開演前に界隈のスーパーにて贖いしレタスと鰊オイル漬け缶召喚、

 

 

これらをごはんにON! 携行するマヨネーズ、ハバネロソース施しインプロ手抜きクッキング「欧風鰊丼」食せり。矢張り鰊は昆布巻に限るか。

 

 

斯くしてCopenhagen第2夜は更け行きし。

 

 

 

 

 


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