Lille

午前5時起床。朝の散策に興じんとすれば、いきなりのU.F.O.邂逅、先日のデジカメ昇天大いに悔やまれれば、前時代的旧型iPod Touchにて撮影すれど御粗末至極、正に悪質合成写真の如し。真実とは時に、虚偽以上に虚像の如し。

朝飯を用意下されば「コーヒー＋パン＋バター＋蜂蜜」を頂戴せり。パンは食さぬ主義なれど、斯くも柔らかにして、味わいも菓子パンの如きなれば、バターと蜂蜜大量に施せし。

道中弁当拵えるべく、昨夜の「インドネシア風蛸焼そば」残党たる蛸、ケータリングより失敬せしサラダとライス、更にはレタ菜こと正式名称ロメインレタスなるを召喚、これに麺のみ償却せしタイ製即席麺トムヤムクンラーメンの粉末スープ＋トムヤムペーストやらpiripiriやらを以て味整えれば、道中弁当「タイ風蛸焼飯」完成、而して亦しても携帯用カップに詰め込みし。

本日のミツコさん。キャミソール姿に能く能く見れば透け乳、然れど実は五十路オヤジなれば、どないやねんな。

投宿させて頂きしゲストハウス然とせし御宅、広大な敷地に本宅以外に離れやら納屋やらも含め、何と僅か€500也（約65000円也）なる超弩級破格にて購入されにけり。勿論購入当時は荒れ果てし廃屋たれど、僅か€500也とは是如何に。

いざLilleへ向け出発せり。道すがら立ち寄りしガソリンスタンドの男子トイレにて、フランスの男子トイレに於いては先ず皆無たる便座と奇跡の遭遇、因みに隣のトイレには、案の定便座あらざりし。

ガソリンスタンド内売店にて電子レンジ発見するや、道中弁当を加熱せん。

斯くして「タイ風蛸焼飯」食せり。

ケトルブラザーNANI君も、電子レンジにて道中弁当を温め食されし。

今宵の会場La Malterie到着。

楽屋に於ける一幕之圖。

御気に入りのスカートが、未だ肥え過ぎにて履けず、大いに苦悶されるミツコさん之圖。

そのスカートを、是見よがしに履いてはポーズをキメるウルフ之圖。何気にタオルを腰に巻く風呂上がりのおっさん体なれば、そもそも何で履いてるねんな。

晩飯は、スタッフが拵えしケータリングなれば、常々ライダーに「No Vegetarian Foods!」と明記すれど、何かと肉食を賤蔑せんとする糞ベジ野郎共、正に嫌がらせかベジ料理の応酬を以て御持て成し下されば、ずらり並ぶは、先ず「野菜のトマト煮」斯くもシンプル極まりなき一品なれど「どないやったらこんなに不味う作れるねんな！」思わず怒り込み上げる程の激不味さなり。

「アップルサラダ」果物をサラダに入れるな云うねん。

「クスクス」この鳥の餌の如き代物も、ライダーに「No Couscous!」と明記する忌まわしき一品にして、小麦粉が泣いとるわ。

斯くして未だ食し得ると思しき「野菜のトマト煮」のみ盛れど、尋常ならぬ激不味さに、卓上に置かれし胡椒や醤油施せど、全く以て糠に釘、実に戦慄しき不味さにして、

全員思わず沈痛な表情と化せしも当然至極。然れど決して諦めぬ男Morganのみ、プロモーターに食って掛かれば「こんな不味い料理が晩飯だと！巫山戯るな！そもそも肉も魚もないじゃないか！これが人間の食う飯か？俺が自分で料理するから、今直ぐ鶏肉か豚肉か牛肉か羊肉か、何でもいいから肉買うて来い！俺が本当の料理ってもん教えてやる！」大いに憤慨されれば、我々が思わず取り成さんとする程か。結局殆ど何も食し得ぬ儘、演奏開始時刻を迎えんとす。