午前5時起床。以前は矢鱈と現れしThe Grady twinsなれど、今やめっきり御無沙汰、その姿見掛けなくなりて久しければ、斯様な格好の廊下を眺むる度、一抹の寂しさすら感ずるか。
食堂へ赴き朝飯求むるや、毎度乍らのラインナップに辟易しつつも、何せパンを食さぬ私なれば、ハムの胡瓜巻き、トマト、茹で玉子を以て完了とす。
我々が投宿する5階は、Wi-Fi電波届かずして、ネット接続可なる1階の食堂にて、ブログ更新に勤しまれるNANI君之圖。
そもそも高き女子力とアホさを誇るウルフなれば、サンドウィッチ拵えるべく、御丁寧に茹で玉子と胡瓜を刻み、持参するマヨネーズにて和え、トマトスライス共々パンにON! しゃあけどそんな山盛りしにてもたら、パンで挟まれへんがな。然りとて他人の助言なんぞ一切聞く耳持たぬどころか、必ず何かしら反論するウルフなれば、案の定素直ならずして「いや、大丈夫です!」ホンマか。
あれ程具材山盛りにせし様を、斯くもぎゅうぎゅう押さえ込めば、如何な結果と相成らん。
いざ齧り付けば、具材ぼろぼろと落下、御本人は悔し紛れに「ウルフ面」にて誤魔化さんとすれど、所詮は他人の助言に一切耳貸さぬ、己れの愚かさかな。
レセプション前に鎮座する謎のオブジェ之圖。
昨夜のケータリングより失敬せしシュニッツェル召喚、スライサーにて玉葱とレタスを千切りに処すや、ポン酢+酢+ナンプラーにて和え、そこへシュニッツェルをON! 更にケトリングにて拵えし茹で玉子も添えれば、本日の道中弁当「シュニッツェル・サラダ」完成せり。道中にて、シュニッツェルにもポン酢施し食らえば、美味なり。
スイスはRorschachへ至るや、今宵の会場Treppenhausへ到着せり。
毎日、前日の晩飯残党をテイクアウトし、それを以って翌日の昼飯とされる倹約家Morganなれば、シュニッツェル&マッシュポテト堪能されし。
本日は日曜日なれば、大型スーパーを始め殆どの店舗が休業なれど、キリスト教徒ならぬトルコ人が経営される食料品店が、唯一営業中なるを発見すれば突撃、冷凍白身魚、ハバネロ、ピラキ缶なんぞ購入せり。蜂の巣入り蜂蜜ならべば、思わず衝動買いせんとすれど、荷物の重量なんぞ考慮すれば、ここは諦めんとす。
購入せしハバネロを、先日仕込みしハバネロオイルに追加、これを以て1日も早き熟成を心待ちとす。
会場内に隣接するカフェにて、皆様魅惑のネット世界へ旅立たれれば、そもそもその中身はほぼ同じたるミツルコさんとウルフ、各々愛妻へ電話されしも亦同じ。
ブルガリア出身なりける女性バーテンダー御薦め「Z'Graggen」なる蒸留酒頂けば、
昼酒はキュッと効きますな。
物販コーナーShopzone設営も速やかに完了。今回の欧州ツアーに於いては「Acid Mothers Cat」白黒2種、更には「Acid Mother F※CKer Cat」も白黒2種、計4種にて絶賛販売中。
東君の愛妻晴香ちゃんハンドメイドなるAMT公式アクセサリーも、売り切れ御免絶賛販売中。
私が弦を張り替えれば、その破棄せし弦を以てアート作品「ストリングス知恵の輪」製作されし東君、流石は百戦錬磨の物販部長「万物商品化の法則」に則られればこそか、然れどなんぼなんでもそれは誰も買わへんやろ。
扨、私の欧州ツアー用ギターは、昨年のツアー中に購入せし代物にして、均かのボディーが割れる事件もあれば、素人仕事乍らも修理せし痕跡痛々しきかな。
然ればそのボディーに新たな割れ目を発見、
その割れ目はネックとのジョイント部分にも至れば、これは由々しき問題たらん。
既にボディーの新たな割れ具合と弦のテンションの因果関係にて、ボディー自体に捻れ生ぜしか、然ればピックガードが押し上げられしも目視にて確認せり。
更には、トレモロユニットのスプリング部分の下に、ボディーの大きな裂傷発見、これこそ新たな活断層に他ならずして、再びボディーが両断される日も遠からぬか。
開場まで2時間も余せば、会場の階上こと今宵の投宿先たるツアーバンド用宿泊施設にて、ウイスキーなんぞ呷らんとす。欧州に於いては、昨今の日本ブームを受け、盃を模せしグラス「SAKAZUKI」が登場、巷にて話題沸騰人気高騰と伺えば、本日此処にてその噂の代物と遂に初対面果たせり。然ればその「SAKAZUKI」を以て乾杯せんとす。
琥珀色のウイスキーが映えるガラス製盃こと「SAKAZUKI」これはこれにて、いとをかし。
「SAKAZUKI」に「大」と「小」あれば、東君とNANI君は「大」を以てビールを注ぎ、いざ乾杯せり。後程此処のスタッフ曰く「『大』はビールの為ではなくてワインの為。ビールはNG。」大変失礼致しました。
晩飯はケータリングにして、今宵のオルガナイザーの御母堂様の手料理たる「ビーフカレー」ライスあらざりてパンなれば、そもそもカレーはルーのみ食すも全く厭わぬ私故、此処はルーのみ食させて頂く次第。スパイス芳しけれど、味の輪郭ぼけ気味なれば、塩を以て輪郭正すや、普通に美味と化せり。
今宵は100分のセットを披露。そろそろ現行セット解体再検討せんとすれば、様々な局面にて様々な展開迎えしは当然、然れど大いに興味深き地へも導かれれば、果たして明日は亦明日の風が吹かん。然りとて大暴走を以て、皆様を銀河鉄道片道切符の旅へ御案内せしには変わりなく、気付けば何やら60年代サイケ映画内のバンド演奏シーンの如く、観客の皆様老若男女問わず思い思いの踊りに耽られれば、正に大トリップ大会の様相すら呈し、思わず永久に此の儘演奏し続けたしとさえ思いし次第。
ライヴ写真ネット上にて拾遺叶わねば、此処はそのイメージ画像を以て、御茶を濁させて頂く次第、悪しからず。
機材及び商品撤収完了するや、今宵も課外夜狼活動に燃えるウルフ、亦しても「俺の名はウルフ」なる決め台詞携え、曰く「赤ずきんちゃん」即ちターゲットを求め、己れ自身の奥深くに潜む夜狼の野性を夜の街へ放たんとす。ENJOY!!
残されし私と東君とNANI君は、ワインやウイスキーを呷りつつ、プチ打ち上げに興じん。
例の蒸留酒「ラキア」並々と注がれ、大いに御機嫌なMorgan、ガソリン注入されるや、スイスの一夜を楽しむべく、彼も夜の帳へ消え去られし。
片やアテを求め、冷蔵庫よりピクルスとモッツァレーラを失敬、NANI君が切り分け盛り付けて下されば、
私がもこみち宜しくオリーブオイル投下、
斯くして「ピクルス&モッツァレーラ」アテにせり。
今や立派な料理男子と化されしNANI君、更に「白身魚ソテー」も拵えられれば、
一方にてミツルコさんは、即席ラーメンにポテトチップスを二掴み、徐ろにラーメンへぶち込まれ「ポテチラーメン」とされ、それも極当然とばかりに「美味い!」と呟きつつ貪られれば、そのジャンク度の高さ、そもそも五十路日本男性の其れにあらざるとは云わずもがな、これを以てその「内面フレンチ・アメリカン説」裏付ける確固たる一例たるべし。
先程購入せしトルコの豆料理「ピラキ」缶召喚、
嘗て中近東料理店にてシェフ務めし当時、毎日仕込みし懐かしき一品にして、些か大蒜風味足らねば、おろし大蒜を加え加熱調理、然れば当時の味わいほぼ再現せしか。
宴も酣、然れば皆して、山口ヒロキ監督作品「血まみれスケバン・チェーンソー」鑑賞せり。
未明、不敵な笑い湛え乍ら、課外夜狼活動を終えしウルフ帰還。その不敵な笑いは、一体何を意味するや。
詳細は亦明日。(つづく)
斯くしてRorschachの夜は更け行きし。
NANI君のブログも並走更新中なれば、是非に御拝読頂きたし。










































