AMT宗家欧州ツアーも無事全43公演完遂、然れば本日、私を除く4名は日本への帰路に就かれ、ツアードライバー&マネージャー務めて頂きし「Hulk Morgan」ことMorganは、再びドーバー海峡を渡り、ベルギーにてレンタバンと機材一式を返却、オランダにて暫し休暇楽しまれし後、スペインへ帰国される予定、而して私は、ソロ2公演控えれば、イタリアはサルディニア島へ渡らんとす。
僅か1時間の仮眠を以て、午前6時起床。昨夜のライヴ会場楽屋にて、最後の「一日一膳頂戴之儀」を以て、米奉行ウルフより「炊かし米」頂けば、Cork第1ラウンドのケータリングにて頂戴せし大根召喚、大根おろしに処しごはんにON! 其処へ備蓄する納豆3パックも纏めてON! 以前「おでん」拵えし際に贖いし練り辛子投下、東君が廃棄処分にせんとせしを払い下げ頂きしポン酢施し、刻み葱も投下するや、
有り難くも「MIYAZAKI」大将たる宮さんより差し入れ頂きし「千枚漬け」も添え、斯くして道中弁当「おろし納豆丼+千枚漬け」完成。後程、London Stansted空港にて食せば、是を以て凡そ今回の欧州行脚最後の日本食たらん、いざイタリア重量級美食戦線へ身を投じんと腹括る次第。
私のケトル様は、昨夜のCardiff公演にて売却すれど、NANI君のケトル様は、昨夜の夜食調理を以て最後の御勤め果たされれば、このホテルにて置き去りにされる次第。果たして清掃係の方は何と思われるや。この6週間余にて酷使されれば、到底再就職の道は厳しからんとは想像に易く、無情にも廃棄処分と相成るは必至、歴戦の勇士たれどもその末路とは、仮令重要任務全うすれど、いつかは用済み御払い箱と相成るが如く、無情にして悲哀に満つるものならん。然ればこそ我々ケトルブラザーズは、偉大なるケトル様への感謝の念絶やさずして、惜別に涙隠す次第なり。有り難うケトル様、御機嫌よう、左様なら。
午前8時15分、London Heathrow空港界隈のホテルを出発、僅か15分にて空港到着。これより欧州へ帰還されるMorganを見送り、日本への帰路に就かんとする皆と袂分かち、先ずはHeathrow ExpressにてLondon市内へ赴かん。
斯くしてPaddingtonへ到着するや、地下鉄にてLiverpool Streetへ、更にStansted Expressに乗り継ぎ、いざLondon Stanstead空港を目指さん。
Heathrow空港到着よりStansted空港到着まで、きっかり2時間半も要すれば、既に午前11時なり。此処よりeasy jet午後12時50分発Cagliari行きに搭乗すべく、無事チェックインも果たせば、未だ時間余すばかりとネット接続果たし、あれこれ雑務に勤しむや、気付けば既にFinal Call中にして、均かの搭乗ゲートへ走らされる顛末。
凡そ最後の乗客かと思われれど、無事搭乗果たすや即寝成仏、目覚めしはサルディニア島到着直前たりし。
Cagliariへ到着するや、今回のソロ2公演をオルガナイズ下さりし旧友Stefaniaが迎えに来て下されば、いざ投宿先たる島内陸部Bororeへ。
果たしてサルディニア島を訪れるは、数度目にして何年ぶりか。
投宿先たるゲストハウスにて荷物解けば、先ずは明日のライヴ会場の下見及び簡単な打ち合わせへ赴くべく、隣町Macomerへ。会場たるFunte Friaは、丘の上に立つ立派な一軒家を改装せしスペースにして、至る道程は未舗装にして勿論街灯の類いどころか人家さえ皆無なるを走破、
而して無事到着。
明日の仕込みとして、スタッフの方々は、ビデオプロジェクター設営に奮闘中。
関係各位の皆様と顔合わせ、自家製アブサントなんぞにて乾杯せり。
Stefania宅へ伺えば、御母堂様の手料理を用意下さりて、先ずはワイン呷りつつ「finocchio(茴香の鱗茎)」齧り、
「サラダ」と、
「茄子のチーズ焼き」なんぞ頂戴すれば、イタリアの家庭料理を堪能、シンプルなればこそ大いに美味。
投宿先ゲストハウスへ帰還すれば、本日の移動に由る疲労一気に噴出、況してや未だ精神は緊張感を保たんとすれど、肉体がツアー終了せしと認めんとすれば、緊張感が失われつつあらん、全身痛発症にて肉体崩壊5秒前、最早自分の肉体たる感覚にあらず、苦痛を伴う何か不自由な器に監禁されしが如き感覚か、解放されんとすれば幽体離脱の如く、肉体より切り離れるより術もなしか、然れど苦痛より睡魔が勝れば即寝成仏。
斯くしてサルディニア島の第1夜、Bororeの夜は更け行きし。
無事帰国果たされ、今月半ばより始まるAMT宗家南米ツアーまでの間、間髪入れず「サイケ奉行」CD発売記念国内ツアーへ雪崩れ込まれるNANI君のブログも、引き続き並走更新中なれば、是非に御拝読頂きたし。