連日、サルディニア島に散財する石造遺跡「Nuraghe」を巡り、且つ亦素晴らしきランドスケープを臨めばこそ、太古よりの謎に満ちしこの素晴らしき僻地に、大いなる親しみを感じ始めしを、強ち否定し得ぬ心持ちか。この謎解きに余生を費やすも満更にあらず、人生とは気紛れにして且つ因縁深ければこそ、斯様な選択肢さえも常に抱えていたきと望むものなり。
午前4時起床。朝飯食らわんと中国製即席麺「今麦郎 辣煌尚 刹椒排骨麺」とトッピングに「謎肉」こと「串焼素肉」とカットわかめも召喚、
辛味の刺激と痺れっぷり芳しきジャンクな味わい、存分に堪能せり。
本日もStefaniaの御母堂様より昼餐に招かれれば、前菜「トマトソースのニョッキ」素朴な味わいにて美味なれど、如何せん腹の中にて後程膨張すると覚悟すれば、些か控え目に頂戴せり。
主菜は「茄子のトマトソースグリル+ミートボール」是亦素朴な味わいにて正に家庭の味ならん。主菜も超重量級にあらざれば、本日はその破壊力の前に撃沈するに至らず、然れど充分に満腹レベルへ達すれば、いやはやイタリア超重量級料理を嘗めるなかれ。
今宵はCagliariにてソロライヴ控えれば、久々の再会果たせしTiziana共々、Stefaniaの運転にていざ出撃せり。
Cagliariへ到着、一旦今宵の会場May Maskにて荷を解けど、未だサウンドチェックまで時間余せば、予てより訪れんと目論みし「Museo Archeologico Nazionare(国立考古学博物館)」へ赴き、サルディニア島の謎に満ちしその歴史に、一層の見聞深めんとす。
この3日間大いに巡りし「Nuraghe」の復元模型あれば、何と最頂部にはロフトハウスの如きが存在されにけり。
別世界への入口たる「Tomba」も、そもそもは斯様な建造物の入口なりけり。
予てより大いに興味抱きし青銅器時代の発掘品あれこれ展示されれば、 これぞ地球外生命体飛来の証拠たらん。
この動物を象る船の如きも、宛ら宇宙船たりしかも知れずして、
この不可思議な出で立ちも、大いに興味深き限りかな。
悪魔か扨亦半獣半人かと、その正体不明なるもあれば、愈々以て謎は深まるばかりなり。
その他の発掘品も興味深くして、手前勝手に古代の謎へ妄想想像膨らませれば、大いに堪能させて頂きし。
「Museo Archeologico Nazionare」は、街や海を一望し得る高台に築かれし、中世よりの旧市街内にあれば、その眺望は斯くの如し。然れどBorore界隈なる島内陸部の風景に慣れ親しめばこそ、地中海沿岸の何処ぞの街並みと然して大差なきCagliariの凡百な景色は、どうにも退屈にさえ感ずる次第。「ツインピークス」に於けるアーノルド・ローゼンフィールド鑑識官の台詞ならねど「もう田舎ボケしてきたのか?」その台詞に笑顔を以て応えしクーパーの心境、正に理解して余りあるかな。
ブラジルのビザ申請に関し、ミツコ社長が粉骨砕身奮闘下されば、各自申請フォーム記入、証明写真のアップロード、その書類をプリントアウトしサイン記入、而してそのサインをスキャンしアップロード、申請フォームを完成させるや、最終的にはパスポート原本を添えての書類提出へ至るとのややこしさ面倒臭さ、然れど出発まで猶予あらざれば、僅かな時間さえ惜しみ作業進めるべしとの下知もあれど、況してや未だツアー中にして、皮肉にもネット環境劣悪な状況なる私なれば、昨日何とか証明写真撮影とアップロードこそ果たせど、プリントアウト→サイン記入→それをスキャンなる過程は、日本の如く至る所にコンビニが犇き、そのコンビニにてスキャンもプリントアウトも叶う便利さなんぞ絵空事の如きサルディニア島、一番の大都市たるCagliariに於いてさえ大いに難渋せられれば、プリントアウトは「Museo Archeologico Nazionare」事務所に頼み込み何とか果たせど、スキャナーあらざれば、スキャナーを求め市街を彷徨、如何せん土曜の夕方なれば、殆どの店舗は既に閉店済み、営業中のバーにて尋ね回れば、何と1軒のタバコ屋にてプリント/スキャンのサービス取り扱うとの情報確保、斯くしてそのタバコ屋へ至るや、無事スキャン叶いし。然れば今度はそのスキャンせしファイルをミツコ社長へ送るべく、無料Wi-Fi接続可能なる某バーへ赴き、サルディニア産ビール「Ichnusa」呷りつつメール送受信、これにてミッション無事完遂かと思いきや、何とパスポートのスキャンも必要なる事実発覚、然れば再び先程のタバコ屋へ、閉店寸前ギリギリ滑り込みセーフ、これにて無事パスポートもスキャン果たし、ミツコ社長へファイル送信、斯くして旅先より現時点に於いて果たし得る全ミッション完遂せり。いやはや改めて日本の便利さを痛感すると共に、コンビニが取り扱うサービスの幅広さを再認識、日本のコンビニこそ世界に誇り得る偉大過ぎなサービス業種たらん。
扨、これにて漸く気も安らかにビール堪能し得るか。下の写真は、旧友にしてStefaniaの従姉妹なるTiziana、久々なる再会に乾杯せり。
スキャナーを求め随分彷徨すれば、今宵の会場May Maskまで、中世以来の旧市街たる高台を登らされる羽目と相成りし。漸く旧市街への門へと至れば、
中世なればこその厳しき様なるかな。
斯くして旧市街を通り抜け、
漸く海を臨む側に至れば、港町の夜景に浮かぶ満月が眩しきばかり。
今宵の会場May Maskへ到着せり。
サウンドチェックも速やかに済ませれば、
界隈のカフェレストランにて、晩飯に「ステーキタルタル」なんぞ堪能せり。未だ昼飯に食らいしニョッキのダメージ残れば、生肉が何とも優しく感ずる有様。
今宵は約60分のセットを展開せり。小振りのアンプ2台より、意外にも素晴らしく透明感溢れる音響得られれば、大いに繊細なディテールへの拘りも反映され、先日のMacumerのライヴとは大きく異なり、クラシック~現代音楽的な流れにて展開果たせり。人生初なるCagliari公演たれど、大いに盛況満員御礼にて幕。
ライヴ写真ネット上にて拾遺叶えば、此処に無断借用転載させて頂く次第、悪しからず。
会場の隅に「キラーボブ」のステッカー貼られしを発見、
サルディニア島の夜は、矢鱈に梟の鳴声を耳にすれば、思い出されるは「梟は梟でない」なる一節か。梟の鳴声聞こえる中、投宿先たるBororeへ向け爆走せり。
斯くしてサルディニアに於ける第6夜、Cagliariの夜は更け行きし。