午前4時起床。本日と明日の両日はオフなれば、此処RotterdamはLuke宅に投宿させて頂く次第。個室与えていただきし上、Wi-Fiルーターが置かれる部屋なれば、この広大な屋敷に於いて、暖炉のあるリビングルームにては接続不可なれど、対して此処は快適な速度を保ち接続可、然れば其れ也にの重さたる音源ファイルなんぞも送信可にして快適至極、暖房施設が御粗末にして身を縮こまらせるなんぞ大した問題にあらざりし。
窓より外を眺むるや、豚が朝飯食らいしか。
然れば私も朝飯にすべく「ポコポコ」にて炊飯、昨日購入せし「鯖燻製」召喚せり。毎度オランダからドイツに掛けて行脚する際、この逸品を求むるを愉しみとすれば、日本に於ける鯖燻製とは随分高価な代物たれど、こちらは僅か€3.22也。皮を残し綺麗に身が刮ぎ得るばかりか、何とも柔らかにして脂も乗れば、塩加減も極薄味嗜好の私が食し得る程に良き塩梅、加熱せずとも其の儘食し得れば何とも便利にして、余りの美味さに毎度1尾丸儘ぺろり平らげる次第。日本は鯖をあれ程輸入すればこそ、是非にもこの絶品燻製も輸入して頂きたし。
三度豆購入すれば湯煎、此処は「ごまあえの素」を以て御手軽に「三度豆の胡麻和え」とせり。
大根も贖えば、海外ツアー生活必携品三種の神器のひとつ「おろし金」を召喚、大根おろし拵えるや、器あらざる様所以に、ごはんの上にON!
斯くして「鯖燻製＋三度豆の胡麻和え＋即席蜆汁＋だいこんおろし＋ごはん」を以て、朝飯とせん。正に日本にて食らう朝飯と大差あらざれば、可能な限り斯くありたきものなり。
〆切逼迫すれば、日がなレコーディング作業に勤しむ次第。
昼飯は、鯖缶召喚し身を解すや、刻みし葱や青唐辛子共々、昆布つゆ垂らしごはんと混ぜ和えれば、斯くして「鯖ごはん＋三度豆胡麻和え＋即席蜆汁」食せり。
晩飯は、料理自慢たるLukeが「ラーメンを御馳走する」と御招待頂けば、一抹の不安抱けども、有り難く馳走に肖らんとす。
扨、その彼が云う処の「ラーメン」完成されれば、盛られる器こそ中国製鉢なれど、先ず麺は蕎麦、つゆは和風醤油ベース鰹出汁、其処へトッピングとしてキヌサヤ、豆腐、カニかまならぬエビかま、戻せし干し椎茸、茹でられし人参なんぞが添えられし珍妙な代物。味的には然して問題あらざりて、蕎麦が陳腐な立ち食い蕎麦の如く茹で過ぎたる以外、充分に食し得る次第なれど、薬味たる葱あらざる代わりに、このラインナップとは、凡そ「ラーメン」と宣われつつも、トッピングが並ぶ「素麺」とも大いに混同されし御様子か。その証拠に、Lukeが「玉子を忘れた」と悔やまれれば、それは正に「素麺」に於ける錦糸玉子に他ならざらんと確信すればこそ。料理自慢自負される彼なればこそ、私は御礼以外に敢えて何も述べねども、矢張り「干し椎茸」を単なる乾燥食品と思われる節あれば、肝心の戻し汁は破棄され、本来「カス」たる筈の本体を食されるとは、干し椎茸とは何たるかを存ぜぬ西洋人ならば、是も当然の顛末たらん。
Luke曰く、明晩は日本食を御馳走せんとの事なれば、是亦一層の不安と好奇心渦巻くものなり。
レコーディング作業の手を止め、ネット接続にて「ウルトラマンオーブ THE ORIGIN SAGA」鑑賞せり。
斯くしてRotterdamの第3夜は更け行きし。