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Channel: 大ぼら一代番外地
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Rotterdam

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デビュー当時より陰ながら応援させて頂く演歌歌手丘みどりが、昨秋行いしファーストコンサートの模様を、此の度DVDとしてリリースされんとすれば、何とも目出度きかな。更には7月4日@中野サンプラザにてのコンサートも決定すれば、是亦目出度きかな。昨年の紅白歌合戦に出場されし以来、その知名度も急上昇中か、いやはやヘソ出しミニスカなる出立にてセクシー路線演歌歌手として迷走させられし当時も存じ上ぐる1ファンとすれば、全く以て喜ばしき限りなり。

 

 

徹夜にて朝を迎えれば、昼飯は今朝方拵えし「縮緬山椒稲荷」堪能せり。

 

 

今宵は此処Rotterdamにてライヴなれば、3日ぶりお外出と相成る次第。投宿させて頂くLuke宅の裏庭より、藪越しに港を臨む。

 

 

Geoffの愛車にていざ出動、如何せんLuke邸は貨物船港界隈なれば、周囲化半径数kmに渡り貨物倉庫等が散在するのみにして、店舗どころか他の人家さえ皆無なり。巨大コンテナ積まれる様は圧巻なれど、殆どが中国よりの貨物なりけり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トンネルを抜け反対側の市街へ抜ければ、いきなり「 C.C,R.」の公演ポスター発見、未だに現役とは恐れ入る次第。

 

 

前衛的な自転車駐輪方法なり。

 

 

今宵の会場WORMへ到着。

 

 

入口壁面に描かれし巨大カセットテープ群、

 

 

サイバーパンクなトイレは、所謂仮設トイレの転用、

 

 

店内には様々な不可思議なデコレーション施され、

 

 

 

 

フォンデュ鍋の空箱さえ、一介のオブジェと化せしセンスなり。

 

 

両耳にスピーカー向けられる一人掛けソファ、いとをかし。

 

 

楽屋入口に描かれし壁画。

 

 

今宵は、旧友Sebastien&Anna夫妻も共演なれば、サウンドチェック之圖。

 

 

Sebastienこと「DJ Urine」サウンドチェック之圖。

 

 

晩飯は此処の「Daily Special」食し得る次第にして、

 

 

インドネシア料理「Lontong Sayur(ロントンサユール)」なるココナッツミルク施されしタイカレーに酷似せし代物なれど、添えられし「Sticky Rice」即ち米をバナナの葉にて包み蒸しに処せし団子「ロントン」の代用品なるが、その名の通り餅と米の間の子の如き中途半端な代物にして、そもそも餅を好まぬ私の苦手な類いなれば、肝心の汁「クア」も初めて食せば、本場の味なんぞ当然存じ上げぬ次第なれど、今夜の代物に限れば味の薄っ平さは否めずして、これで€7.50也とは何とも御気楽な商売なるかな。毎度海外遠征する度に思わされるは、特に欧州北部〜中部辺りにて見受けられる所謂庶民的価格のレストランなんぞ、ほぼ8割が味的になかなか悲惨な有様にして、これでよくもまあ商売成り立つものかと、つくづく感心させられるものなれば、そもそも客の味覚も信じ難き程に御粗末極まりなければ、是亦当然の理なるか。欧州の斯様な店舗共、日本へ出店すれば瞬殺にて閉店に追い込まれるは間違いなくして、微温湯な欧州外食市場へ出店すればこそ生計立てられしを、改めて感謝すべきと知れ。

 

 

先鋒務めて下さりしは「DJ Urine + Anna Mikhailova」Annaのプリペアド琴とSebastienのターンテーブルに由るカオスな音塊所構わず放射されし。

 

 

続けて我々デュオなれば、今宵は50分のセットを披露。欧州の小規模会場なれば、今宵も音量制限あり、斯くしてアンプのボリュームも可成り絞れど、エンジニアより苦言呈されし有様、流石にこれ以上絞れば音作りそのものが不可となる故、こちらの誠意と努力を理解して頂きし末、何とか了承取り付けし。そもそも斯くも音量制限に口喧しき会場なれば、それに見合うサイズのアンプ用意すべきにして、御親切にも徒らに其れ成りのデカさ誇るアンプ用意下されば、こちらも無駄に往生せらるると知れ。演奏位置やモニター環境も含め、随分苦労させられれど、大いに盛況にて幕。先達てNANI君がSebastien&Anna夫妻とライヴ行いし際は、動員的に何とも悲惨な状況なりけりと話に聞けば、今宵は概ね満員盛況にして安堵せり。

 

扨、これにて終演かと思えば、Geoffより「この後、全員でのセッションあります」とのナレーションあり、然りとてその間40分もの休憩取れば、況して既に深夜となれば、流石に概ねの客は帰路に就かれ、そもそも私は所謂即興系ライヴに於いて、悪しき慣習と確信する「最後に全員でセッション」を忌み嫌うものにして、案の定いざ演奏開始されるや、既に垂れ流し即興演奏に陥る是亦鉄板定石の流れ、最早ブラックホールと化せし音塊には為す術なし。而して終演時に居残られしは、Geoffの40年来の旧友唯一人なるも当然の顛末なり。

この悪しき慣習「最後に全員でセッション」是非にもこの世より根絶せんと思えども、御来場下さる方々は「夢の共演」なんぞと無駄に期待され、片や一部の演奏者達にすれば「有名ミュージシャンと『共演』と略歴に書き列る」為に、何かと歓迎される風潮なれど、大抵本編セットにて既に音楽的高揚は極められれば、正に「オマケ」以外の何物にもあらずして、況して然して有り難くもなき「オマケ」ならば、あらざるが吉と思うものなり。因みにAMT宗家が、原則としてアンコール応えぬ理由も、本編セットにてやるべき事全てやり尽くせば、今更何をせえって云うねんなと云う意味込めればこそ。実際アンコール行えども「やらへんかったらよかった…」なんぞと後悔せらるる事ほぼ間違いなくして、そもそも予めセットリストにて「アンコール」なんぞ予定する御気楽な御仁達とは、一線を画する不器用且つ無粋な者なれば、悪しからず。

 

ライヴ写真ネット上にて拾遺叶わねば、是亦悪しからず。

 

粉砕されしレコード盤の欠片を翳し「護身用武器にもなる」と宣われるSebastien之圖。

 

 

アメリカより演奏&レコーディングにて、奇しくも今宵此処に居合わせし女性電子音楽家Victoria Shen女史と邂逅果たせば、2ショット記念撮影に興ぜり。

 

 

Sebastien&Annaより、NANI君の忘れ物も無事確保すれば、投宿先Luke邸へ帰還せしは、既に午前2時半なり。裏庭より藪越しに港を臨む。

 

 

夜食食らうべく、本日贖いし乾麺ともやしを召喚、

 

 

「ポコポコ」にて麺を茹で、更にもやしとレタスも湯煎、而してカニかまを加え、日本より持参せし粉末焼そばソース施し混ぜ合わせるや、刻み青唐辛子、是亦日本より持参せし紅生姜と鰹節も投下、斯くして「焼そば」完成せり。普段カップ焼そばを食す際でさえ、あの忌まわしきプラ容器にて食すを忌み嫌えば、わざわざ皿へ盛り付け直す私なれど、今この現場に於いて、この焼そばを盛り付け得る容量を誇る器あらざれば、先日食せしカップ焼そばの空容器をリサイクル、斯様な事もあらんと思えば残し置きし次第、然りとてわざわざ忌み嫌うプラ容器に盛り付け食らうとは、何とも皮肉たりしか。流石に紅生姜と鰹節も添えれば大いに美味なり。然れど矢張り加熱調理にて拵えし焼そば、況してや王道たるべく豚肉やキャベツなんぞぶち込まれし一品恋しき限りなれど、今冬はキャベツ高騰すれば、年明けし以来未だキャベツ購入に至らずして、自ずから焼そばやお好み焼も自重強いられ、結局は仮令日本に居れど食し得ぬ有様なり。

 

 

斯くしてRotterdamの第5夜は更け行きし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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