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Channel: 大ぼら一代番外地
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NANI ∞ GURU @ Convivio Oaxaca

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感染症にて腫れ上がりし右足甲が、夜通し大いに痛めば、ろくろく眠る事も叶わず、知らぬ間に体内へ寄生潜伏せし地球外生命体が、愈々私の肉体を蛹に羽化せんとするや、そもそも第三種接近遭遇夢見し挙句の顛末たらん。

 

 

家主Marcoが、医者を予約下されば、Luisに連れられいざ赴かん。

 

 

病院に到着すれど閑古鳥、メキシコの医療状況とは、公立病院に於いては予算不足に由る機材や設備の老朽化、医薬品不足が問題にして、満足な治療受けられざる故、大抵私立病院へ赴かんとすれど、その医療費は高額にして、先ず診察代が概ね1万円也を始め、各々検査費も全く安からぬ次第なれば、日本の病院の如く、退屈凌ぎに集う老人の姿なんぞ皆無とは当然かな。

 

 

感染症なれば、医師の治療云々あらざりて、看護婦よりケツに注射食らえば、検査及び薬の処方に終始せり。

 

 

 

信号にて停車するや、何処からともなく現れ、疾風の如き手際にて窓拭き行う方々おられれば、これを生業にされる次第なれど、徐ろにフロントガラスへ洗剤放射するや雑巾と水切りモップの二刀流を駆使、運転手の合意得ざる場合もあれば、無駄骨に終わる事も屡々か。

 

 

メキシコのタクシーの車種眺むるや、日産少なからねど、その車種「TSURU」とは、凡そメキシコ限定仕様なりけれど、そのセンスどないやねんな。

 

 

Marco宅への道すがら「さくら食堂」なる看板発見、果たして斯様な地にさえ日本食屋ありとは些か驚愕、Marco宅に出前献立表あれど、そのうどんの写真が何とも不味そうなるは残念至極なれど、献立表にある「忍者丼」「Foo Japones (日本フォー)」「チョコモンキー」「いちごちゃん」等は興味深かし。

 

 

さて遅き朝飯食らうべく、携行する備蓄食材召喚、スパゲッティー茹でんとすれど、如何せんガスコンロの火力が余りに微力にして、湯が沸騰せぬあ有様なれば、十八番たるフライパンにて湯を沸かしスパゲッティー茹でんとすれど、何やら微妙な温度の湯に晒されるが如し、然れば茹で上がり具合がグダグダたるは致し方なく、此処はそれを逆手に取るべく、AMT米ツアー道中にて備蓄せし小袋ケチャップ全軍召喚、玉葱とマッシュルームを炒め合わせしへ投下、これにてベーシックソースとすればスパゲッティーぶち込み、更に炒め合わせれば、今や僅かたる備蓄調味料より、隠し味に即席麺に添付せし粉末スープ投下、皿へ盛りつければ、刻みしトマトも添え、マヨネーズと、昨夜の晩飯に添えられしサルサ施し、仕上げに青海苔投下、スパゲッティーに自家製ハバネロパクチーオイル施せば、これにて「スパゲッティー・ナポリタン・メキシコSP」完成せり。いざ食らえば、スパゲッティーのこの食感なればこそのナポリタン、大いに美味なり。イタリア人たるMarcoは、この一品に興味津々の様子にて、和製スパゲッティーの元祖たるを説明するや、大笑いされつつも、日本人の飽くなき食への追求心と、他国料理に対する独自のアレンジ力に感心頻り。

 

 

今宵と明晩の投宿先は、今宵の会場内にあるホテルなりけりて、いざ移動せん。道すがら巨大な女性像の後ろ姿拝めば、何故かサザエさんの如き顔を想像すれど、果たしてその御尊顔は如何に。

 

 

更にはドラゴンにも遭遇せり。

 

 

今宵の投宿先及び会場Convivioへ到着。

 

 

今宵の会場たる中庭に、ステージ設営されし。

 

ホテルのトイレの壁に飾られし、人形詰め合わせオブジェなり。

 

 

会場たる中庭の壁画(一部)いとをかし。

 

 

標高1500m以上に位置し乍ら、Mexico Cityよりも気温高ければ、空気が乾燥せしとは云え、その日差しに当たれば火傷さえせんと思われる程、然れど日陰、況してや風吹けば涼しくして、何処にもクーラーなんぞ存在せぬ次第。

 

 

流石はルチャリブレの国メキシコ、アンプの上に、レスラーの写真飾られし。

 

 

AMT北米ツアー終盤に憤死せしAMT製ワウペダル、北米ツアー最終日に修理叶えば、先日憤死せしELK製BIG MUFFも無事修理叶い、斯くして今宵も最兇タッグ揃い踏みなり。

 

 

このELK製BIG MUFFは、彼此四半世紀愛用させて頂く代物にして、幾度も壮絶憤死せし経緯あれど、今は亡き有馬君がその度に修理して下されば、手前勝手に彼の意思さえ宿ると思われ、然ればこそ彼の「お気に入りのファズに出会えたギタリストは幸せです」なる言葉、未だに耳に残るものなり。

 

 

サウンドチェックせんとすれば、ステージ上は斯くの如く日当たりと日陰にくっきり分けられ、正に陰陽和合之圖。

 

 

強烈な日差し直撃されるNANI君なれば、

 

 

その暑さ尋常ならざる様にして、未だ何もせぬ傍から一瞬にして全身より汗噴き出せば、

 

 

光の戦士ウルトラマン宜しく太陽エネルギー吸収せんとされ、

 

 

愈々全身にそのパワー漲られる様かな。

 

 

サウンドチェック之圖。

 

 

今宵エンジニアを務められるは、LeoとSergioのコンビなり。

 

 

ホテル&会場オーナーたるGaryより松葉杖贈呈頂けば、何とも有り難きかな、これは快適至極にして、投薬の御蔭か、既に痛みも随分緩和され、何とか松葉杖添え歩行も儘なる次第まで回復せり。

 

 

今宵はワンマンなれば、概ね1時間のセットを披露せり。事前に簡単なプロフィール送りし際「エクスペリメンタル・サイケデリック・ハイパー・ノイズ・ディスコ」なんぞと適当なコピーにて御茶を濁せど、Luisを始め皆して、正にその通りたりしと大いに納得されれば、ホテル宿泊客たりし若き女性達さえ「こんな音楽は聴いた事なかったけど、素晴らしくスピリチュアルでトランシーな体験だったわ、あんた達サイコー!」なんぞと大いに盛り上がり下さり、今宵も大盛況にて幕。

ライヴ写真ネット上にて拾遺叶えば、此処に無断借用転載させて頂きし、悪しからず。

 

 

 

 

ケツ注射の効能たりしか、ライヴにてアドレナリン大分泌されし所以か、兎にも角にも感染症悪化にてほぼ歩行不可たりし今朝が嘘の如く、最早松葉杖に頼らざれど歩行し得る程度まで急回復、然れば関係者皆して、界隈のレストランにて晩餐とす。

入口に積み上げられし特大トルティーヤ、否、昨夜食せしと同様、一見チャパティーの如きなれど、矢張り原材料は玉蜀黍粉なりけり。

 

 

付け合わせサルサ等運ばれ来れば、ワカモレ、サルサ・メヒカーナなる定番2大サルサに加え、凡そビネガーにて和えられし玉葱スライスにハバネロとハラペーニョ刻み入れられしも添えられれば、これが堪らぬ美味さかな。

 

 

私が所望せしは、リブステーキの如きに、この巨大トルティーヤ添えられし代物、トルティーヤの中身とは、Oaxaca名物たる「quesillo(ケスィージョ)」なるチーズが仕込まれ、そもそもチーズの塩っぱさを苦手とする私なれど、これはモッツァレーラに味も形状も酷似し乍らも、縦に裂ける特性を持つ代物にして、然れば味的にも問題あらざれば、皆様の食し方を眺め参照しつつ、此処へサルサ各種挟み込み食らえば、大いに美味なり。然れどなかなかのボリューム感なれば、まるで肉の方が箸休めの如くして、アルゼンチンに於ける「肉が主食」とも一線を画する「肉が箸休め」なる驚異の体験果たせり。

 

 

NANI君が所望されしは、何と2皿に及ぶ大作なれど、空腹の勢いに任せぺろり平らげられし男前ぶりかな。

 

 

食後にキャンディ頂戴すれば、コーティングこそ甘けれど、口内にて割れ中身出現するや、均かの梅干味にして、その余りな意外性と酸っぱさ塩っぱさに、思わず口窄められ、ついぞ手を宛てがう有様。

 

 

私の所作に爆笑されしNANI君なれど、御自身もそのキャンディ口に放り込まれ、いざ中身出現するや、思わず口窄められ、

 

 

矢張りついぞ手を宛てがわれし有様なり。

 

 

Marcoの提案にて「MEZCAL」を一杯引っ掛けて散開せんとの運びと相成り、

 

 

界隈のバーへ繰り出せば、涼風心地良き屋上席へ、

 

 

 

 

 

一口に「MEZCAL」と云えど、その種類は200を数えんとすれば、Marcoの御薦めを以て、いざ乾杯せり。NANI君と交換して味わえば、その味の異なりぶり大概にして、いとをかし。

 

 

今宵エンジニア務められしLeoと談笑されるNANI君之圖。

 

 

流石は泥酔を忌み嫌う欧州文化の流れを汲む彼等なれば、宣われしし通り、1杯の「MEZCAL」と歓談を以て御開き、日本人の如くついぞダラダラ飲み続け、挙句泥酔なんぞには至らぬと知れ。そもそも「Black Out(飲酒に由る記憶喪失)」こそ最も恥ずべき愚行とされれば、我々日本人なんぞ愚の骨頂どころか具の権化たらん。

 

斯くしてホテルへ帰還せんとすれば、愈々今回の海外遠征も残す処明日の1公演、帰国便搭乗まで2日と迫る今、メッセージ受け取りし。急降下完全液状化現象、感染症再発なんぞと、最終盤戦に及び均かの体調不良に苛まされれど、奇跡的にV字回復平癒せんとすれば、最後の最後に未だ何某かが待ち受けん。

 

 

斯くしてOaxacaの第2夜は更け行きし。

 

NANI君のブログも絶賛並走更新中なれば、是非に御併読頂きたし。

 

 

 


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