和歌山に「恐竜ランド」なるカルトスポットありと知れば、どうにもカルトスポット探訪欲に絆され、録音作業も一段落せし某日、道中弁当に「とんかつKYK」にて名物「海老カツサンド」所望、いざ恐竜を求め出動せり。
和歌山県某所、未だ残雪伺い得る山間なれど、ふと見れば、前方に翼竜発見、
「レストラン恐竜」あれど、今はオフシーズンなれば果たして休業中か。
「小原洞窟 恐竜ランド」入口ゲートに到着、狛犬若しくは阿吽仁王像の如く2頭の恐竜が意匠されしゲート潜り、
更に恐竜と閻魔大王が掲げられし「恐竜ランド 極楽洞 入場口」なる中門も潜るや、
巨大な首長竜が御出迎え下さりし。
而して足元の残雪に、猫の足跡と酷似せし小型恐竜の足跡発見せり。
受付備える事務所にて入場料を支払えば、
その外壁に描かれし翼竜、実は目玉が木の節たるとは、いとをかし。
いざ「洞窟入場門」潜れば、
其処は未だ洞窟にあらず、
何故か水辺にはペンギン像、
而していざ「小原洞窟」へ突撃せん。
洞窟内はヘルメット着用すべし。
サイケデリックな照明施されし中、いきなり恐竜の卵と思しき発見、然れど直立する恐竜の卵とは、何ともシュールな絵面なるかな。
洞内には矢鱈と恐竜の卵ありて、それも悉く孵化されれば、此処の館長は余程の孵化好き、大いに子煩悩な御仁ならん。
卵あれば勿論その親たるも居るは道理、然れば至る所に恐竜の姿見受けられ、
況して「みつめるアロサウルス」なんぞと、情景描写解説付き看板、是亦いとをかし。
こちらは「(吠えろ)アロサウルス ティラノサウルス」なんと恐竜に対し命令形なる看板、いとをかし過ぎかな。
サイケデリックな照明に浮かぶ翼竜、
是亦サイケデリックな照明にて輝く水面より出でたる恐竜之圖。
水中にも古生代の水棲生物が蠢く次第。
サイケデリックな照明にて、太古の地球ならぬ最早宇宙的イメージさえ抱き始めれば、洞窟内の滝は、確か「洞窟内日本最大の滝」なりけり。
こちらの蝙蝠は人工造形物にあらず、本物なり。
「大天井 雷響の間」果たしてこの地中にて如何な雷鳴轟くやと期待すれど、
この「大天井 雷響の間」看板の裏に、実は「行き止まり」と記されし発見するや、然りとてどうにもわざと人目に付かぬような様にして、これはもしや迷路なる仕掛けか。
順路の番号を辿らんとすれど、次の番号見当たらず、随分先の番号ばかり出会せば、ホンマ一体どないなってんねんな。無駄に洞窟内の勾配やら石階段やら上らされ而して下らされれば、いやはや冗談抜きにて迷路の如しか。
然れば「不思議発見 光るトンネル 地球の神秘を体験しよう」なる看板発見、最早焼糞にて迷い序でとばかり突撃、
様々な鉱石が、紫外線に晒され幻想的に光る様なり。
これは確かに神秘的なれど、然れば此処に居合わせる我々見学者にも、後席と同様に紫外線照射される次第か。
恐竜ゾーンは終了せしか、看板に書かれし説明に由れば「ふれると勇気と力が授かる鬼の金棒」ありて、その先には愈々地獄が待ち受けるか。
長き坑道を進めば、
成る程トンネルが長かりしにも意味ありしかな。
いきなりアニメーションにて御案内されしその先は、
眼光鋭きとは電飾仕込みなる閻魔大王鎮座され、
地獄の亡者共に責苦与える様、而していきなり女性アナウンス「地獄の一丁目、犯した罪の軽重に由り、鬼より偉い閻魔大王に由り行き先が決まります」然れば「ば〜か〜め〜!舌抜きじゃ〜!釜茹でじゃ〜!」なる閻魔大王の声が響き渡るものなり。
続けて釜茹で之圖。こちらも女性亡者の嘆願「お助けください、赤鬼様!」然りとて赤鬼曰く「ば〜か〜め〜!もう遅いわ〜!苦しめ〜苦しむのじゃ〜!」
地獄を抜ければ、いきなり極楽浄土か、
先程の様々な鉱石に紫外線を照射する手法にて、何やら有難き極楽浄土のオブジェも建立されれば、
最後に控えしは金色の仏像飾られる仏壇、而してその両側には金色の神棚、極楽浄土は仏教的世界観と思われれど、此処は何故か神仏混合、さりとてこの有無を云わせぬ有り難さに、思わず手を合わせざるを得じ。これぞ正に神の力か。
扨、いざ出口を求め戻るや、今更「迷い窟」なる表記発見、遅いねん。
「⇦ 天堂入口 恐竜ランド入り ⇨」なる看板発見すれど、出口の表記あらざれば、此の儘永久に恐竜ランドと地獄&極楽浄土を彷徨させられんや。
何やら漸く出口へ繋がると思しき坑道発見、いざ出口求め進むべし。
漸く無事地上へ出れば、今度は「ホタル出没注意」今は真冬なれば流石に蛍なんぞおらぬと思われれど、果たしてこの界隈に飛び交う蛍は、余程危険な種類たらん。よもや古生代よりの生き残りにして「風の谷のナウシカ」宜しく体長1m以上、ケツの光が閃光の如きなれば、迂闊に見るや失明の危険性さえ孕む化物なるか。
斯くして恐竜ランドを後にすれば、山間を爆走、ふと道すがら発見せし郵便局は、焼肉屋も兼ねる次第か。
更にはオバQ発見せり。
立派な吊橋「蔵王橋」発見すれば「アホと煙は高いとこ登る」べく、取り敢えず吊橋渡らんとす。
橋上より眺むる有田川、
全長160mなりければ、吊橋の醍醐味堪能せん。
吊橋の醍醐味とは「仮面ライダービルド」第12話に於ける、内海が幻徳に撃たれ橋上より落下せし一幕なり。
然れど今更乍ら斯くも画像を見れば、実は吊橋にあらず、全く以て己れの勝手な思い込みに過ぎねば、我乍ら「吊橋の醍醐味」とは不毛の極みにて笑止千万、自戒の念を込め嘲笑に付すばかりかな。エイメン。