いやはや残酷暑極まれりか、下界は連日気温40℃に迫らんとすれば、コンビニにて偶然見掛けしカップ麺「明星 すこびる辛麺 超激辛味噌ラーメン」なんぞ所望、パッケージには「激辛究極型」なんぞと綴られれば、ここはこの尋常ならぬ暑さを、その究極型たる辛さにて相殺せんとす。
パッケージには「スコデビル」たるキャラクターすら伺えれば「辛いものが大好きないたずら好きの悪魔」なりけり。
いざ食らえば、なんやねん?巷を賑わす所謂激辛商品に比べてすら、概ね及ばざるどころか、味噌の濃厚さと甘味のみが先行する有様、いやはやこれは誇大広告と糾弾さえし得らん。
どうにも体が火照り気味に感ぜられ、検温すれば何と35.0度とは是如何に。成る程己れの体温が下がり過ぎればこそ、一層暑く感ぜられしか。夏こそ食欲旺盛なる私なれど、何故か食欲減退ぶりを晒せば、圴かこれこそ夏バテなる代物か。五十路直前にして凡そ半世紀に至らんとする我が人生に於いて、嘗て一度たりとも夏バテなんぞ記憶に無ければ、そもそも夏バテとは如何なるかさえ存ぜぬ次第。何せ嘗て「夏バテはバカがする」なんぞと宣いし経緯もあれば、ここは速やかに夏バテと思しきより脱却せん。斯くして俄か断食にて極限まで空腹とすれば、その機を以てスタミナ充填すべく、大阪アジト界隈の御贔屓ホルモン屋へ出撃せり。スタミナ料理=焼肉とは我乍ら御粗末な発送なれど、斯くなる残酷暑なればこそ血沸き肉踊らせるべしと、肉食大いに謳歌せん。
然れば先ずはビール片手に、絶品「新鮮生ハート」やら
「朝挽き地鶏のレバ刺し」を堪能、大いに美味なり。
生もの堪能すれば、続けて「塩タン」を炙り堪能せん。可成りの厚みを誇る代物なれば、食い応え充分にして、これまた大いに美味。
然れば肉々しさを堪能せんと「ハラミ」やら
「カルビ」なんぞ食らえば、大いに満足満喫せり。
〆に「塩コリコリ」なんぞ以て、芋焼酎をぐいと呷れば、これにてスタミナ充填完了せり。我乍ら何とも単純至極なる体の構造を誇るものかな。
残酷暑極まる下界におさらば、涼しき明日香の深山へ帰還すれば、蝉時雨なんぞ聞きつつ、御馴染み「東南アジア風混ぜ麺」食さん。今回の具材は、レタス、人参、大葉、茗荷、更には河端家の辣韮も添えし次第。
一気に撹拌し食らえば、これは何時食らえども大いに美味なり。
Paris在住の日本人女性ミュージシャンにして、Parisにてはあれこれ御世話になりしEmiko女史ことチャーさん、元OXZのメンバーと云えば御存知の方も多からん、そのチャーさんが、御子息御息女、更には彼氏共々里帰り一時帰国されんと伺えば、急遽奈良観光ガイド務めさせて頂く運びと相成りて、この残酷暑の下なれど、近鉄奈良駅にて待ち合わせ、いざ束の間の奈良観光へ御案内。
懐かしや、高校生の時分には、学校帰りに散々ぶらぶらせし餅飯殿通りを闊歩すれば、古道具屋の店頭にて、こけしが大量に売られしを目撃、これは是非ともこけし蒐集家たる村岡夫妻へ報告せんと、取り敢えず写真撮影せり。
昼食休憩後、いざ大仏殿を目指せば、道すがら興福寺五重塔を臨む。
御息女Liaちゃんは、鹿煎餅を以て餌やりに興じられれば、徐ろに鹿共に取り囲まれ戦慄されれど、これまた奈良公園にては見慣れし光景かな。
東大寺大仏殿を臨む。
Liaちゃんは、東大寺大仏殿名物「柱くぐり」にも挑戦、見事するりと潜られし。
「大人のスイーツ 日本酒アイス」大いに気になる処なれば、是非次の機会に挑戦せん。
チャーさん御一行様、明日香の深山に投宿頂けば、日本の田舎の雰囲気を、些かなりとも堪能して頂きしや否や。虫なんぞ見慣れぬLiaちゃんは、夜中に天井界隈を旋回する虫共に戦慄され、些か睡眠不足の御様子か、何とも申し訳なき限りなれど、これもまた何れ良き想い出と化する願うものなり。
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体温下がれば肉を食らいて、残酷暑なれど大仏を拝む
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