嘗てAMT宗家欧州ツアードライバー務められし伊パンクス青年が、西遊記に於けるガンダーラ宜しく、遥か極東の未だ見ぬハードコアの聖地として憧憬抱かれる程、海外まで其の名を轟かせるハードコアパンクの聖地にして、更には超局地的ムーブメント「DEATH TECHNO DEATH」発祥の地なる高知はChaotic Noise、而して最近は「怪談ライヴ」が大いに盛況との噂耳にすれば、あの「稲川淳二の怪談グランプリ」優勝者なる田中俊行氏の十八番「あべこべ」と9人のミュージシャンに由るコラボレーション・オムニバスアルバム「ABEKOBE CHAOS」CDが、Chaotic Noise Recordingsより、夏到来を目前に控えリリースされし。
参加ミュージシャンは、河端一、村岡充、田畑満、ダークシャドー、桐野健太郎、吉田ヤスシ、元山ツトム、GENTAROW、DJ CHAOSなる9名にして、十人十色ならぬ九人九色、怪談「あべこべ」とのコラボ作品を提供せし次第。Chaotic Noise井上社長のブログ記事にて、その詳細熱く綴られれば、御併読頂きたし。
私は嘗て、仕事にてお化け屋敷のBGM制作務めし経緯あれど(其れとは全く別に、お化け屋敷の設計担いし経緯もあり)今回は所謂「怪談」的BGMにあらず、飽くまでも田中俊行氏の怪談語りとのコラボレーションなる見地にて、音源制作すれば、いやはや流石は曲者強者手練揃いな面々、全9トラック全て同じ「あべこべ」が語られれど、案の定そのアプローチは正に百鬼夜行、不思議と聴き飽きぬ無限無明な怪談アルバムと化せり。
今夏は是非、この1枚を11回リピート再生されし後、最後に貴方流「あべこべ」を以て「百物語」に興じられたし。
版元Chaotic Noiseにて店頭販売及び通販も行われれど、私の手元にも若干枚数届けば、未だ在庫リスト更新には至らねど、Shopzoneページよりメールにて通販頂き得る次第。
因みに私が個人的に「あべこべ」なる御題を伺いし際、ふと思い浮かべしは、諸星大二郎の作品に於けるこの件りなり。