本日は、映像作家にしてオクシタン・トラッドの記録保存を勤しまれるAmicが、Rosina de Peira邸へ赴き撮影せんとされにければ、恐悦至極にも私なんぞも招聘下さりて、然れば久々に彼女と再会果たし得るらん。
午前3時半起床、絶賛時差ぼけ中とは疑う余地無し。然れば先日Londonにて購入せし中国製カップ麺「香鍋麻辣牛肉面」召喚、この今麦太郎なるブランド、実はその味わい今一なれど、大英帝国の中華食材屋に於いては、勿論本場程種類豊富にあらざれば致し方なし。
粉末スープ、調味オイルの他に、海藻のパックも封入されれば、これは満更にならずして、
いざ拵えれば、押し並べて中国製カップ麺然とせしジャンクなる見栄え、その味わい矢張り今一なれど、悪辣に下衆な程に、唐辛子や花椒の刺激的味わいを期待すればこそ、刺激不足に苦言を呈さんとするものなり。
昼飯は、エコ仕様カップヌードル最後の1個たる「どん兵衛 天ぷらそば」召喚、
後乗せ天婦羅とは行かねども、そもそもカップ麺の如きにサクサクも糞々もあらねば、
ジャンクな味わい堪能せり。
映画界にて録音技師を生業とされるAudreyが、親友Amicが撮影中なるオクシタン・トラッドに関するドキュメンタリー作品の録音を務められる次第、斯くして彼女と連れ立ちAmic宅へ。道路標識を再利用せしガーデンテーブル秀逸。
Amicと合流するや、いざRosina邸へ向け出発せり。Toulouse郊外へ、更に弩田舎へ。
ハイウェイを爆走されるや、雪化粧施されしピレネー山脈を、遥か彼方に臨む。
無事Rosina邸に到着すれば、毎度乍ら歓待して下さりて。況して来たる3月3日には齢81歳を迎えんとされるとは、到底信じ難き健やかさ。さていざ撮影開始されるや、
夏期にはペンションと化すRosina邸(詳細はこちらを参照)
界隈あちらこちらにて撮影進められし次第。
庭の柵にもオクシタン・フラッグ描かれれば、
能天気にも鶏共が、餌あれこれ啄ばみつつ散歩せり。
嘗てLP内ジャケットにても拝み得し、庭よりの眺望。
コーヒーやらタルトやら御用意下さりて、それらに舌鼓打ちつつ、
撮影は絶賛続行中。
陽も傾き始めるや、屋内へ移動、引き続き絶賛撮影敢行されし。
私もRosinaに幾つか質問させて頂けば、本日予定されし撮影も無事終了、最後にRosinaと2ショット記念撮影。
嘗て幾度か訪れし際は初夏初秋にして、薔薇等の垣にて艶やかに飾られし母屋なれど、奇しくも今回は、冬の装い御目に掛かり得し。
愈々日没も迫れば、Rosinaが御見送り下さる中、美しき高原Peyraを後にせり。
Toulouse市街へ帰還するや、Audreyが御贔屓にされるアメリカン・バー「The Dispensary」にて、ギネスなんぞにて乾杯、晩飯に本場アメリカ宛らなる一品「Today's Burger」焼具合もレアにて食らわんとすれど、添えられしDeath Sauceを大量投下せし際、迂闊にもソースが付着せし指先にて顔を触るや、顔面炎上大騒動、はてさて粘膜たる口内やら舌ベロなんぞ全く以て平気の平左なれど、常々風雪に晒され面の皮厚き筈なる顔面なんぞ、何故斯くも大惨事の憂目に遭遇せざるを得ぬものか。
オクシタン・トラッドを研究蒐集保存せんとされるAmicより、偉大なる民族音楽研究家にして録音蒐集家Alan Lomaxのドキュメンタリー作品「the songhunter」DVD拝借すれば、明晩あたり是非にも鑑賞せん。
「その地域に生きる人達と共に今尚活き続ける伝統伝承音楽」「未来へ向け生まれるべくして生まれ伝えられるべくして伝えられる新たな伝統伝承音楽」なんぞについて、あれこれ思慮考察巡らせし1日。たまには真面目な事あれこれ考えてもよござんすね。
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再会の日 〜 Rosina de Peiraを訪ねて
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