数年前の燃え尽き症候群発症以降、どうにも生来の怠け者ぶりが凝着せしか、そもそも斯様なブログなんぞ綴る暇さえある有様こそその証、然れば自ずから赤貧ぶりは愈々深刻の一途を辿り、遂には今年上半期中にも、財政破綻を来たすは必至と相成りて、漸く我が重過ぎる腰も上げねばならぬか、新春より心を入れ替え真面目に働くべしと、確と肝に銘じれば、こえまた真面目に録音作業に明け暮れんとするものなり。然れど山寺の極寒ぶり尋常ならぬは承知、斯様な折にこそ、何かと私の決意を挫けさせんと、何処ぞの神様は悪戯心を以て、にんまりほくそ笑むものならん、斯くして石油ストーブの芯が遂に燃え尽き着火不可、然ればと石油ファンヒーターを稼働すれば、これまたいきなり御陀仏御臨終、暖房器具が次々壊れれば、この極寒の地にては死活問題、更には曇り続きにて残雪解ける様相見せぬどころか、夕方ともなれば、蛇口開き流そっ放しにすれども空しく水道凍結する有様、水無し暖房器具無しにては、到底滞在不可なれども、運良く寺の備品に石油ストーブが新調されれば、これ幸いと暫し拝借させて頂き、何とか録音スタジオを構える部屋の暖房器具を確保せり。凍結せし水道は、何とか午前中には復旧する次第なれば、せめて盥や薬缶やらに水を貯め置き、夕方の凍結に備える有様。何せこの界隈は、地下水を共同井戸にて汲み上げ使うものなれど、昨年たりしか圴かその地下水が凍結、集落全戸に水が供給されぬ危機状態が6日間も続きし経緯あれば、毎日水道復旧叶う事にすら、大いに感謝するばかりなり。
さて貯め置く水を以て、調理及び洗い物も賄わねばならぬ故、成る可く水の消費量少なき調理方法を選ばんとするは当然至極、斯くして備蓄食材より「カリーライスの専門店『エチオピア』 ビーフカリー」なる高級レトルトカレーを召喚せり。パッケージに記されしコピーとは「カレー激戦区から全国へ轟く独特の味わいカレー / 『カレーの味には決して妥協しない』オーナーシェフ鈴木堅司の創業当時よりの心意気から、香辛料や素材の選定、作り方に至るまでを頑に守り続けて作られている。そのこだわりから生み出された独特の味わいは、今も多くのカレーファンから支持され続け、高い評価を得ています。」然れどプロなら、味に妥協せぬとは云わずもがな、況して「カレーの味には』と限定されておられれば、他の献立に関しては妥協してはるって事かいな?得意の屁理屈揚げ足取りはひと先ず置きて、
さてカレー皿へ盛り付ければ、河端家特製辣韮も添え、斯くしてレトルトなれど「カリーライスの専門店『エチオピア』 ビーフカリー」いざ頂かん。「辛口5」と最辛設定と記されておれど、否、辛味は皆無にして、然れどスパイスの香り芳し乍らも、洋食屋然とせしコク深く円やかな味わい、成る程これは大いに美味なり。惜しむらくは、ビーフカレーと宣われれど、流石はポークカレーが定番たる帝都のカレーか、高級ビーフシチューの如く煮込まれ柔らなれど、僅か2切れとは些か残念かな。
節水を心掛けんとせしも、そもそも米の備蓄切らす様にして、ラーメンを殆ど食わぬ私の個人的史上最強袋入り即席麺たる寿がき屋「名古屋名物 味噌煮込みうどん」を召喚、麺を茹でる間に天婦羅も揚げれば、これにて「天婦羅+味噌煮込みうどん」完成せり。
天婦羅は、海苔、椎茸、茗荷、牛蒡、蓮根にして、抹茶塩ならぬ粉末梅昆布茶を添え頂く次第。
更に天婦羅粉の残りに紅生姜を投下、紅生姜掻き揚げも拵えれば、これのみ味噌煮込みうどんへON! 生憎玉子の備蓄も切らせば尚の事、紅生姜天と味噌煮込みの相性の良さとは、まさしく陰陽和合の如し、下手乍らも名古屋弁にて云わせて貰えば「まぁどえりゃあ美味過ぎてかんわ!」
大阪アジトにて炊きしごはんの残りを、明日香の山寺へと持参しておれば、天婦羅の残りをリサイクル、備蓄食材より「鯖水煮」缶を召喚、大根おろしと合わせ、電子レンジにて加熱調理、ポン酢を施せば「おろし鯖水煮」完成、頂き物なる即席味噌汁詰め合わせより「茄子の味噌汁」を召喚、斯くして「天婦羅+おろし鯖水煮+納豆+茄子の味噌汁+ごはん」を食せり。この即席茄子の味噌汁とは、圴かの本格派にして大いに美味、いやはや日本の食品加工技術の高さに今更乍ら驚嘆させられしかな。鯖水煮缶は、薄味嗜好の私には些か塩っぱければ、次回はもうひと工夫必要たるべしか。
境内を覆い尽くすばかりの残雪にも関わらず、ex.居候猫ロイド登場、
十八番たる甘えたポーズを披露せんとされれど、残念乍ら残雪にてスペースあらずして、些か不貞腐れ気味の御様子か。嘗て名古屋猫屋敷の猫共も然にあれど、猫とは雪降るや「炬燵で丸くなる」どころか、雪の中を何処ぞへ出動されるものにして、新雪に残される足跡を眺めては、果たして何処まで遠征されしかと、毎度思い巡らせしものなれば、ロイドもまた然り、雪なれども日課たるべく界隈を散歩する姿とは、彼奴も矢張り猫なればこそ。
境内の残雪斯くの如し。屋根の雪が滑落すれば、
玄関の軒先まで残雪迫る有様。
山寺の向かいも雪原状態、
山寺へ続く道もまた斯くの如し。然れど遠景に臨む山々に雪残っておらねば、まさしくこの界隈のみ斯くなる残雪ぶりたらん。
節水を旨とすれば、備蓄食材よりレトルト「明太子クリーム・スパゲッティーソース」召喚せり。何せレトルトなれば、鍋にてスパゲッティー諸共湯煎するのみ、洗い物も最小限に抑え得れば一石二鳥か。このレトルトソース、なんと2皿分と記されておれば、スパゲッティーも2人前茹で上げ、半分ずつ食らわんとするも仕方なし。さりとてこの類いのスパゲッティーソースとは、どうにも頂けぬ代物多ければ、況して海外ツアー中ならいざ知らず、自宅にて斯くも味気なき献立とは哀しきかな、せめて大葉なんぞ刻み添えれば、些か心の渇きも潤いしか。斯くして「レトルト明太子クリーム・スパゲッティー」食せり。
然れど矢張り余りに哀しき食卓かなと思えば、備蓄食材より今や巷にて話題沸騰なりけるいなば「ツナとタイカレー」缶を召喚、100円ショップに並ぶ代物にして、ツナと云えど原材料を見れば鰹フレーク、然したる期待感もなしに開缶すれば、これはなかなか本格的グリーンカレーの如し、味見するや余りの本格的味わいに思わず驚愕、話題沸騰なりけるも大いに納得、パッケージには「やや辛め」と記されておれど、なかなか刺激的味わいにして、その美味ぶりとコストパフォーマンスに完全脱帽敬礼せん。
先の「レトルト明太子クリーム・スパゲッティー」残り半分をリサイクルせん。オリーブオイルにて大蒜と唐辛子を軽く炒め、そこへ法蓮草と椎茸を投下、塩と胡椒にて味を整え、これを温め直しオリーブオイルにて解せしスパゲッティーへON! 斯くして即興リサイクルクッキング「法蓮草と椎茸のリサイクル・レトルト明太子クリーム・スパゲッティー」完成、そもそもしょぼい味わいのレトルトソースなれば、矢張りトッピングを以て救われし次第、レトルトのスパゲッティーソースなんぞ、精々そのジャンク感さえ楽しみ得るミートソースに限るべきか。
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石油ファンヒーター急逝すれば、水道凍結を受け即席備蓄食材食い散らかし記
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