昨夜は午前6時まで東君と飲み明かせど、本日より欧州ソロ行脚へ旅立たれるピカ☆様を見送るべく、午前8時半起床。ピカ☆様と朝飯食らい無事見送れば、翻りて己れの出発準備に大童、何せ昨日購入せしアオリイカの下足残せば、昼時にワインなんぞ呷ればアテにでもせんと思い、朝飯の際に失敬せしバターを以て「下足バター炒め」拵えし有様。
その「下足バター炒め」をプラ容器に詰め、大慌てにてチェックアウトすれど、東君が現れぬとは、均かと危惧すれば、案の定今朝6時まで飲み明かせし故、未だ大爆睡されし有様。
斯くしてチェックアウト時刻たる午前10時半、チェックアウト果たせども、我々の帰路行程とは、此処Marseilleより再びLondonへ、而してLondonにて1泊後、中国は北京経由にて帰国たる、足掛け3日に及ぶ何とも長き行程なり。
先ず此処MarseilleよりLondonへのフライトなれど、これすら午後10時5分発にして、未だ11時間程も余せば、果たして我々は如何に時間潰しし得らんや。斯くなる上は、先ず飯でも食らわんと、界隈のレストランへ出撃、今回の遠征の成功とAMT宇宙地獄組復活を祝し乾杯、
扠、東君以外の3名が所望せしは、名物たる「ムール貝のクリーム煮」なり。
その大盛り具合にみつるちゃんも仰天、
早速貪り始められれば「美味い!」連呼され、
岡野君共々、猛烈な勢いにて平らげられし次第。ワイン蒸しならぬクリーム煮なれば、食い進むうちに胸一杯となるは必至、然れど身そのものは可成り小振りなればこそ、充分に平らげ得しか。いやはや美味は美味なれど、斯くも大盛りなれば食い飽きるは必定、矢張り日本の大衆酒場に於ける小鉢小皿料理、スペインのタパスの如く、何事も程々に而してあれこれ食したきと思えば、阿呆の一つ覚えの如き欧米の食卓とは、仮令それが高級食材を使われし一品なれど、何とも心も感性も貧しきばかりかな。
レストランにて何とか時間潰すべく粘れども、奇しくも中々の繁盛店にして客の入れ替わりも多ければ、店員の我々に対する眼差し刺々しく、流石に居辛くなれば漸く退店を決す。然れど未だ9時間も余せば、この炎天下の下、散策なんぞ決死の覚悟を要する次第、而して某コーヒーチェーンへ突撃、クーラー心地良ければ、思わず爆睡せり。他の皆様はネット接続にて、魅惑のネット世界へ旅立たれれば、
みつるちゃんなんぞ、斯くも地獄の陽射しの下、無謀にも単身レコード屋へ出撃されれば、爆睡せし私を慮り、御丁寧にもレコード屋への地図を残し下さる心遣い、いと忝し。斯くしてレコード・ハンティングの戦果に御満悦なるみつるちゃん之圖。然れど話伺えば、レコード屋まで1.4kmの道程、上り坂もあれば如何せん炎天下、遂には音を上げられタクシーに乗車されれど、残念乍らレコード屋は実は直ぐ先にして、僅かな乗車距離に€7.00払わされにけり。御愁傷様。
某コーヒーチェーンにて散々時間潰させて頂けば、大いに感謝するばかり。斯くして程良き時間と相成れば、界隈のレストランへ繰り出し晩飯とせん。私は久々に、生ハンバーグたる「タルタル・ステーキ」なんぞ所望、
タバスコ、ウスターソース、黒胡椒を投下、男らしく豪快に撹拌し食らえば、大いに美味なり。
午後6時半、待ち合わせ場所たるホテルへ戻るや、MIMI Festivalのスタッフの車にて、Marseille空港へ送り頂きし。無事チェックインも果たせど、我々のフライトは1時間遅延と案内されれば、亦しても待たねばならぬ次第にして、本日は兎に角待つ事に終始せり。
漸くeasyjet午後10時55分発London Gatwick行きに搭乗、既に深夜を迎え日付変わらんとせり。
深夜0時30分頃、London Gatwick空港到着。
午前1時過ぎ、無事入国果たせば、午後7時にMarseille空港にてチェックイン後、フライト遅延あれば1時間の時差含め此処まで7時間、須くも禁煙せられし御両人、不慮の御辛抱御苦労様。
今宵はBoNingenのタイゲン君宅へ投宿させて頂く手筈なれば、在来線にてKing's Cross St. Pancras駅を目指さん。約1時間の行程にてKing's Cross St. Pancras到着、タクシーにてタイゲン君宅へ到着すれば、既に午前2時半なり。
到着するや否や、みつるちゃんの決め台詞「What's the password?」
結局タイゲン君とウイスキー呷りつつ、明け方まで歓談。斯くしてLondonにて帰路第1夜を迎えし次第。
午前7時起床、キッチンへ赴き朝飯を拵えんとす。昨朝拵えし「下足バター炒め」と共に、昨日スーパーにて購いし烏賊墨入り烏賊缶を召喚、茹で上げしスパゲッティーに烏賊缶をON! 撹拌すれば下足バター炒めも投下、卓上の鉢に植えられるバジルを少々失敬し施せば、是にて残党インプロクッキング「spaghetti con i calamari e basilico(烏賊下足&バジル・スパゲッティー)」完成。バジルの芳しさ堪らぬばかり、スパイス棚より唐辛子を失敬し施せば、愈々以て美味。
天道虫飛来すれど、能く能く見れば日本の種とは些か模様異なる次第。
界隈のインド人経営ファーストフード店にて、フライドチキン・サンドイッチ購われしみつるちゃん、惜しむらくはハンバーガーにあらねど「美味い!」人生を謳歌する達人なればこそ。
London Heatrow空港よりの帰国便は、午後8時25分発なれば、みつるちゃん共々、いざレコード・ハンティングへ出撃せり。先ずは御馴染み「Sister Ray Records」へ、店舗が工事中にて、向いの仮店舗にて営業中なれば、店頭に陳列されるレコード少なけれど致し方なし。
正に返す刃、斜向いに新規出店されしは、Chicagoを拠点とされる「Reckless Records」遂にLondon進出果たされし次第、いざ突撃あるのみ。
斯くしてレコード・ハンティング堪能すれば、Piccadilly Circusへ到れど、その喧噪ぶりには辟易、いざ帰路に就かんとす。
2階建てバスの2階席に乗車すれど、この写真撮影の直後、雲霞の群れの如き幼稚園児と小学生が乗り込めば、ギュウギュウ鮨詰めにして、ガキ共の甲高き喋り声姦しきばかり。
道すがらケバブ屋に立ち寄り、遅き昼飯を購えば、世界のジャンクフード研究家みつるちゃんは「Cod & Chips」所謂フィッシュ&チップスを所望され、現地人宜しく怒濤のビネガー責め、然れば先程乗車せしバスの車内にも、ビネガーの匂い充満せし程。
私は「Doner Lamb」トルコに於けるジャンクフードの代表格たる羊肉ドネルケバブを所望、ヨーグルトソースとチリソースの相掛けこそが真骨頂、大いに美味。
午後4時過ぎ、タイゲン君宅を出発、いざHeathrow空港を目指すべく地下鉄に乗車するや、突如停止、
何やらトラブル発生なるや、乗客の半分以上が下車され、然れば我々も何とか他の道程を探り空港へ赴かんとするや、車内よりオッチャンが「乗れ!乗れ!」と呼び込まれ、
慌てて再び乗車すれば、再び無事運行せり。結局10分弱程停止すれど、果たして何が勃発せしか、今更以て知る由もなし。
何かしら今回の帰路に関せば、トラブル勃発にて「待ち」多ければ、空港に無事到着すれど、出発フロアへのエスカレーター故障、御陰でエレベーター満員御礼、幾ら待てども乗れそうにあらねば、他のエレベーター若しくはエスカレーターを求めターミナル内を彷徨せられし。
然れど漸く無事チェックインも果たせば、これよりは各部隊フライト異なる故、是にて散開せん。
Air China午後8時25分発北京行き搭乗。機内食は往路とほぼ同じ、何やら「鶏肉の炒め煮」の如しなれど、往路に比べ塩っぱさ控えられれば、大英帝国内にて調理されればこそか。
機内にて上映されし映画は、殆どが中国映画なれば、この機に是非鑑賞せんと、Yueh-Hsun Tsai監督作品「Black & White Episode 2」なるアクション映画を中国語発声英語字幕にて鑑賞せり。昨今のハリウッド娯楽大作宜しくテロ集団に対抗せんとする2人の刑事の活劇譚なれど、中国に於いて斯くも大規模なテロ工作行われれば、警察機関にあらず、即軍隊出動を以て武力鎮圧とは云わずもがな。いやはや設定すら架空過ぎにて、自分等ホンマはどんだけアメリカ文化好きやねんな。
続けて狙撃手の物語たるYang Jiang監督作品「Target」こちらも勿論中国語発声英語字幕にて鑑賞せり。軍隊に於ける狙撃手の青春譚なれど、どうにも退屈至極にて不覚にも爆睡すれば、結局結末判らず終い、悪しからず。如何せん英語字幕が小さ過ぎにて、老眼の目には読み辛く、況して英語字幕なれば時折読み切れぬ有様、せめて日本語字幕なれば、最後まで鑑賞し切る興味も抱かれしか。果たして今一度鑑賞の機会に恵まれれば、再度鑑賞せんやと問われれば、その答えは微妙にして、矢張り中国アクション映画の真骨頂とは、荒唐無稽滑稽至極の極みたる抗日映画に他ならじ。Air Chinaなればこそ、是非機内にて抗日映画の上映を切に望むばかりなり。
到着前の朝飯は、中国粥とオムレツとの選択肢あれば、後者を選択、成る程「ソーセージ+オムレツ+焼きトマト」とはイングリッシュ・ブレックファーストたりしか。
定刻通り北京到着、3時間の待ち合わせにて関空行きに搭乗せん。如何せん北京空港にては、ネット接続果たし得ず、然れど仮令ネット接続果たせども中国なれば、SNS一切の他、アメブロ等にも接続不可にして、メールチェック程度しか作業し得ねば問題なし。
Air China午後4時25分発関空行き搭乗果たせば、機内食は酢豚の如きなれども鶏肉たる「酢鶏」とでも呼ぶべき代物、然れど然して美味くもなくして、帰国すれば日本の美酒美食堪能し得ると知ればこそ、此処は少しばかり箸付けしに留まりし。
斯くして予定より30分早く、午後8時過ぎ関空到着。空港バスにていざ大阪アジトへ向かえば、午後10時半、Marseilleのホテルをチェックアウトせし以来、何と56時間を要し、漸く大阪アジトへ帰還せり。是にてAMT宇宙地獄組の魔界転生夏期遠征顛末記も幕。
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帰路56時間
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