(前回よりの続き)
28時間半を要せし寝台列車の旅にて、西安南駅へ到着すれば、オルガナイザーFengが迎えに来て下さり、先ずはホテルへ。本日の気温は28度にして、彼曰く「昨日までは冬だったけれど、今日からいきなり夏になった」日本出発前に各地の気温を調べておれば、西安の予想気温は僅か12度程度たりし筈なれど、この暑さとは是如何に、この灼熱大快晴の下、コートなんぞ羽織る愚か者は勿論私のみならん。
何とキッチン完備なる素晴らしきホテル、長期滞在ならばさぞ快適たらんと思えども、明朝は午前6時半出発予定なれば、これまた残念至極。
ベッドには2人のグルーピーも完備されし様。
28時間半の列車移動に於いて、僅か飴ちゃんとクッキー食らいしのみなれば、何せ西安に於いて昨年散々その美食を堪能すればこそ、早速腹拵えに出陣せん。昨年も食らいし西安名物「炒凉皮」西安バーガーたる「腊汁肉夹馍」更に地元の方々曰く「西安と云えばこれ!」なるオレンジジュース「冰峰(Ice Peak)」を所望、勿論腊汁肉夹馍には、たっぷり辣椒油を施して頂くや、花椒と唐辛子の刺激にて一発昇天寸前。斯くして西安B級グルメ黄金トリオを、大いに堪能せり。
腹熟しとばかり界隈を散策、悠久の歴史を誇る古都なれば、太古よりの空気を堪能せん。
土産物屋も連なれり。
果たして画数は如何程か。
「BZJZD 炸弹二锅头酒」即ち爆弾なる名を持つ強烈な酒、因みに「BZJZD」とは発音不可なる意、即ち爆発音の如し、斯くも強烈にして危険なる酒を頂戴すれど、昨年あの「紅星二鍋頭酒」やら謎の酒やらにて不覚にも酩酊せし経緯ありば、いやはや飲み過ぎるべからずと肝に銘じん。
さて今宵の会場たる光圈 Apertureへ。バーボンを所望すれば、斯様な大盛りぶり、大いに御機嫌となれど、いやはや飲み過ぎには呉々も注意すべし。
今宵先鋒を務めて下さりしは、XBHこと解博翰なるギタリストのソロユニット。昨春に内橋さんと共演されておられれば、成る程その影響も垣間見えん。
次鋒を務めて下さりしは、谷天乐なるデュオ、齢21歳なる若きギタリストは、昨年行いし私の演奏に大いに触発されにければ、美しきグリッサンド・ギターやた爆裂ファズも披露されし。而してFengの元ルームメイトLing Qinが、アナログシンセにて電子音を担当せり。
今宵もギターのみならずヴォーカリゼーションをも交える展開、
アンコールにて、解博翰がノイズ担当、Ling Qinがベース、昨年も共演せし若者ドラマー共々、セッションにて大団円、大いに盛況にて無事終了。
御愉しみ打ち上げは、界隈の所謂串焼き屋へ繰り出せし。
昨年も共演せし若きドラマーの彼、手土産に「将酉中将酒」なる酒を持参下されば、
いざ頂かんとす。これが濃厚な日本酒の如きにして、飲み心地に危険な香り伴う次第、然れば心して飲むべし。
さて料理あれこれ運ばれて来れば、何せ多彩な御当地料理を誇る中国に於いて、美食天国の名を冠される古都西安、大いに堪能せんとす。
地元の皆様は「将酉中将酒」を舐めつつ、オレンジジュース「冰峰(Ice Peak)」を飲みつつ、皆してあれこれ歓談。
斯くして西安の美酒美食大いに堪能せり。
私より大いに影響受けられにけり谷天乐の若きギタリストと2ショット、今後の彼の音楽に注目したき処。
オルガナイザーFengと2ショット、毎度心尽くしの歓迎接待ぶりに、大いに感謝。「今回は何故西安滞在がこんなに短いんだ」と苦言呈されし彼なれば、次回は是非ともまた2泊はさせて頂き、共に大いに飲み明かし食い倒れんと思うばかり。謝謝。斯くして西安の夜は更け行きし。
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河端一@西安 光圈 Aperture
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