私の帰国を待ち受けしが如く、残酷暑再来されにけりと伺えば、そもそも世界中の旅先に於いて「マコトが夏(若しくは春)を連れて来た」なんぞと云われるは数え切れぬ様、私の来訪と同時に天候どころか季節が一変、大概な「晴れ男」とは重々承知すれど、生来散々な暑がりたる私が、忌み嫌う夏を伴うとは何とも皮肉、而して今回も御他聞に洩れず、記録的残酷暑と相成れど、いざ私用にて横浜へ赴かん。然れどこの残酷暑なれば、よもや自然発火にて中華街が焼け落ちんとの勢いか。
毎度乍ら新大阪駅構内「とんかつKYK」にて「ヘレとんかつ弁当」所望、車中にて大いに堪能せり。
名古屋より朋友カイ☆マキ嬢も合流、斯くして殺人的炎天下の中、先ずは中華街へ突撃せり。
ミッキー吉野氏とのセッション録音せし会場「同發」懐かしきかな。
斯くして本日の目的地たる横浜大世界へ到着、御目当てはトリックアート展「ベルばらの部屋」なり。
狛犬もオスカル仕様、
こちらはアンドレ仕様と化せり。
いざ入場すれば、常設されるトリックアート展も堪能、
而して遂に「ベルばらの部屋」へ。
フジ隊員宜しく巨大化されしオスカル様へ、先ずは1輪の薔薇を捧げん。
何と、男装の麗人たるオスカル様に「お姫様抱っこ」して頂けば、流石は女性たれど軍人なるかな。
「俺のオスカルに馴れ馴れしくするな」妄想的嫉妬に駆られ諫言せんとするアンドレ、然れば当然の返しは「おんどれがアンドレ?」
然れど嫉妬なんぞ正に杞憂、そもそも志高きオスカル様なれば、私如き人間のクズなんぞ、その馬蹄に掛けるばかり。
因みにカイ☆マキ嬢の写真一切は、今やベアーズの受付カウンター上にも鎮座せらるる「カイ☆マキ卓上カレンダー」その2018年版を飾ると思われれば、そちらを待たれたし。
再び常設展示たるトリックアート展へ戻れば、思わず美脚披露、ミツコさんもさぞや悔しがらん。
怪奇な1枚も貼り付けん。
土産物売り場へ漂着するや、中華街→パンダなる安易な連想を以て、不毛なる「大熊猫 白黒カレー」なんぞあれど、食品サンプルの盛り付け例が悍まし過ぎにて、購買意欲失せるばかり。
更には「パンダラーメン」もあれど、白きスープに黒き麵、それやったら「シマウマラーメン」でも構へんがな。
駅にて見掛けし斯くなる一節、最終電車を「終電」と称するは存じ上げる次第なれど、始発列車をその反対語の如く「初電」と称するは、全く存じ上げぬ次第、ネットにて検索すれば、斯くも御丁寧な解説サイト発見、成る程「初電」は関東圏にて使用、それ以外は概ね「始発」が一般的なれど、関西圏に於いても阪神電鉄と京阪電鉄のみ「初発」と称されにけりて、然りとて私が最も利用せぬ関西の私鉄2社なれば、これすら聞き知らぬも当然か。
ベルばらミッションも完遂すれば、横浜に於ける「オッサンの聖地」なりける野毛へと繰り出し、いざ打ち上がらん。
関東の居酒屋なればこそ「谷中生姜」を所望、これはこれにて美味なれど、個人的には関西の「薑(はじかみ)」を好むは当然か。矢張り酢漬けの方が、生姜の芳しさ一層醸し出されればこそ。
「鰯の刺身」堪能せり。
「天婦羅盛り合わせ(並)」天婦羅の衣の付き具合揚げ具合、共に絶品至極にして、矢張り天婦羅は職人が揚げるべき、昨今隆盛を誇る海鮮居酒屋なんぞにて供される、あの分厚き衣纏う代物なんぞ、決して天婦羅と呼ぶべからず。そもそもあれの類いは、ウスターソースにて食する「惣菜」にして「天婦羅」にあらじ、とは些かカテゴライズが古過ぎか。
「山芋磯辺揚げ」とろろを海苔に巻き揚げし一品、独特の食感素晴らしく、梅肉添えとは、いとをかし。
「酢の物盛り合わせ」私は酢の物の類い好むものなれど「盛り合わせ」とは初体験、果たして何が盛り合わされんと思いきや、蛸やら北寄貝やら水母やら、是亦いとをかし。
「焼鳥五串」隣の席に座する常連風情の初老サラリーマン2人が所望されれば、それに肖らんと所望せり。
日本酒が格安なれば、遠慮なく遣らせて頂く次第。
横浜と云えば、光の魔術師「liquidbiupil」率いる盟友アキラ君も参戦、
「いかゴロルイベ」なる謎メニューあれば所望、冷凍されし烏賊に、烏賊腸塩漬けが添えられし一品にして、然れば「ルイベとは何ぞや?」との話題となるや、
アキラ君より召集掛けられし横浜のジャムロックバンド「Razooli」率いるヒデキ君も参戦下さるや、北海道出身なる彼曰く「ルイベはアイヌ郷土料理がルーツで、魚介類を冷凍保存したまま食べる料理」成る程、然ればこの烏賊も冷凍されし次第なるか。勉強になりました。
然ればと「鮭ルイベ」も所望せり。
然れど「いかゴロルイベ」には烏賊腸塩漬け添えられ、写真撮影こそ忘れれど「下足天」にこの烏賊腸塩漬けを施し食らえば絶品至極、なんぼでも酒飲めてまうがなと、気付けば「日本酒2合徳利」「いかゴロルイベ」「下足天」この3品を以て無限ループへ突入、果たして幾度同じ注文を繰り返せしか記憶も朧げ、
横浜と云えば「白目卍」にて決めさせて頂くべし。
カイ☆マキ嬢も絶好調と相成れば、
御乱行の数々、
アキラ君の案内にて、夜の横浜へ繰り出せば、
遂には横浜暗黒王の待つ某所目指し、横浜の夜を彷徨いし。
未だ「天中殺月」真っ只中なれど、取り敢えずは無事、斯くして横浜の夜は更け行きし。