昨日は風邪を一蹴せんと日がな寝ておれば、案の定午前3時半起床、然れば朝飯なんぞ拵えんと台所へ赴かん。ソーセージ缶を召還すれば、思い出されるはN氏の事か。肉嫌いなれど加工肉は食し得されし氏なれば、ツアー中に斯様なソーセージ缶を購入されては、移動の車中にて、パイナップル缶の如く、その侭食らわれしのみならず、汁まで飲み干されし様には思わず驚愕、然れど御本人は至極当然の如し。
さてそのソーセージをトッピングに「人参しりしり」を拵え、茹で上がりしスパゲッティーと盛り合わせるや、ハバネロオイルを投下、斯くして「spaghetti olio habanero e carota sirisiri（人参しりしりとハバネロオイル・スパゲッティー）」完成せり。要はごはんの代用にスパゲッティーを食らうものなれば、いやはや美味なれど重量級にして、況して矢張り人参しりしりは、人参と玉子のみの方が好みなり。
またしても二度寝を決め込むや、午前7時過ぎ起床。見事に散らかりし台所を、家人が片付けられれば、正にイギリス人然と、洗剤を濯がずに済ませられれば、果たして何故かと訊ねるや「洗剤は体に悪くない」との思想に基づかれにけり。兄ぃ曰く「さっきのコップ、洗剤の味がしたよ…」London在住タイゲン君の知恵とは「先ず一度濯いでから使う」事なりけりて、成る程「濯ぎ」はセルフと思えば、これこそ生活の知恵か。
ハバネロオイル、ええ感じに熟成されれば、昨夜を以てハバネロソースも尽きし故、今後大いに重宝せん。
先程のソーセージ缶の残党と玉子を召還、斯くして「spaghetti carbonara（スパゲッティー・カルボナーラ）」拵えれば、失敬せし黒胡椒ふんだんに施し、充分に美味なれど、矢張り玉葱なんぞあれば尚、美味たるべし。
尋常ならぬ垣根の高さに、果たして如何にして剪定されるか、思わず興味津々。
いざHebden Bridgeへ向け出発、相も変わらず「ハンバーガー！」と、求め訴えたるチャビなれば、道すがらマクドへ立ち寄りベジサンドのセットなんぞ所望されれば、大いに満足気にして曰く「ツアーが終わる頃には、Tabata以上にデブになってるだろう」然れどみつるちゃんも共に、ハンバーガー食らわれんとの想像に易ければ、果たして如何な顛末を迎えるものやら。
Hebden Bridgeに到着。前回訪れし際、何軒かリサイクルショップを巡れば、兄ぃ共々上着なんぞ求め出陣せり。然れどレコードを発見するや、到底見過ごすなんぞ許されざりて、ついついチェックせんとするは、レコードジャンキーの哀しき性かな。
Ann Briggsの7"EP発見すれど、なかなかどうしてレア盤価格、いずれジュンちゃんもライヴにて、此処Hebden Bridgeを訪れると知れば、オリジナル盤原理主義者たる彼こそきっと購入されるべし。
レコード屋「Muse Music」発見、突入すればなかなかどうして、結構な品揃えに思わず散財。
今宵の会場Trades Clubへ。サウンドチェックの圖。
悪魔に憑依されし少女に遭遇せり。正に映画「エクソシスト」の如し、然れば悪魔払い施される神父の姿は何処に。
晩飯は、会場内バーの食事メニューより選択し得れど、前回は随分苦戦せしと綴られれば、今回は賭けにて「チキンシチュー」を所望、トッピングにパクチーとチリペーストを求めぶち込めば、これが大正解にして、随分美味な代物へと豹変せり。シェフ御薦めのフライドチキンもおまけに付けて下されば、有り難き限りにて大いに感謝。
今宵も1時間程のセットにして、爆音にてほたえ捲れば、盛況にて幕。2週間後には、AMT宗家にて再訪せん。
[追記]
ネット上にてライヴ写真あれこれ拾遺すれば、ここに無断借用転載させて頂く次第、悪しからず。
終演後、兄ぃと乾杯の圖。
ライヴ終了後も、引き続きバー営業行われれば、私もカウンターに腰掛け一杯やらん。
田舎町の素晴らしき人々、
ええ感じやないですか。
然れば地元の方々が「彼こそ天才」と賛辞される御仁とも知り合えれば、奇しくもサウンドチェックにて会場外へ漏れし音に興味抱かれ、今宵のライヴに運び下さりにけり。その彼ことNickは、何と斯様なウェブサイトを以て、自作楽器やエフェクターを紹介されるものなり。大いに興味深ければ、圴か嘗て来日経験もありて、然れど東京にてのファッションショーにての1公演のみなりけりとは、何とも残念至極か。彼の自作楽器とは斯様な次第、これやこれやこれ等々。
さて投宿先たるホステルへ。風邪はほぼ払拭し得しと自覚すれど、万一のぶり返しに備え、今宵も夜食解禁、然ればキッチンへ赴き、今夕スーパーにて購入せしムール貝のピクルスを召還、
大蒜や唐辛子と共に、オリーブオイルなんぞ無ければ持参するサラダ油を以て炒め煮とするや、茹で上げしスパゲッティーを投下、豪快に撹拌すれば、これにてspaghetti bongoreならぬ「spaghetti muscolo（ムール貝のスパゲティー）」完成せり。然れどこのムール貝のピクルス、貝出汁滲み出る煮汁どころか、何と甘酢の如きに漬けられておれば、この甘さを相殺せんと隠し味にトムヤムペーストを投下、然れば見事な効果を以て、それなりに食し得るレベルに復旧叶いし。そもそもこのムール貝のピクルス購入に至りしは、この小瓶にハバネロオイルを詰め、携帯用とせんとの目論みあればこそ、小瓶求めムール貝がおまけに付きしと思えば、何の問題も無し、物事全ては考え様なり。
斯くして午前4時半過ぎに就寝。
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Mainliner＠Trades Club Hebden Bridge
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