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Channel: 大ぼら一代番外地
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Stockholm

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午前4時半起床、僅か2時間弱の睡眠なれば、矢張りならぬ当然にして時差ぼけならん。猛烈な空腹に苛まされれば、日本より持参せし袋入即席麺グリーンカレーヌードルを召喚、フライトの際、受託手荷物とせしギターケースのポケットに忍ばせれば、見事な程に粉砕されし有様、然れどこのタイ製即席麺の圧倒的長所とは、洗面台にて供給される僅か45℃程度の湯を以てさえ、見事に戻る事なれば、調理器具どころか電気ケトルすらあらねども、食し得る代物なり。今回不覚にも「青の器」持参し忘れれば、昨夜何気に楽屋のケータリングより失敬せし、シリアル用紙ボウルを召喚、食器とすれば、洗面台の湯を以て、グリーンカレーヌードル拵え得し。



ケータリングのサンドイッチより、その具材たりし野菜とハムのみを失敬すれば、これらをグリーンカレーヌードルにON! 斯くしてトッピングとすれば、いきなり「グリーンカレーヌードルDX」と化せり。これらトッピングとグリーンカレーの相性素晴らしければ、大いに美味なり。



午前8時過ぎ、朝飯を求め階下のレストランへ。そもそもガキの時分よりパン嫌いなれば、今回も成る可く食らわぬよう、ビュッフェより「生野菜+小海老マリネ+鰯の北欧風マリネ+ベイクド・ビーンズ+ブラック・ソーセージ+ソーセージ+ベーコン;スクランブル・エッグ+パンケーキ+茹で玉子+トマトジュース+コーヒー」所望、如何せん生野菜に添えるべくドレッシングの類い皆無にして、昨夜も亦然りなれば、フィンランドに於いては、生野菜は生の儘齧るべしと知れ、か。然ればドレッシング代わりにと小海老のマリネを大量にON! 充分食し得る次第なれど、鰯のマリネに至っては、過去幾度もその余りの不味さに苦悶悶絶させられし経緯あれば、今回「不味いもん食いたさ」興味にて食らえども、矢張り余りの不味さに、僅か1切なれども悶絶死2秒前、何で鰯が菓子の如く甘いねんな。そもそもTampereはブラック・ソーセージが有名なりければ、嘗て案内され食らわされし経緯もあれど、何故かジャムを添えて頂く由来にて、それが激烈に不味かりしを、未だ鮮烈に記憶するものなれば、矢張り今朝も、ブラック・ソーセージの前には、苺ジャム等が用意されしを確認、然れど鰯のマリネに挑戦すれば、こちらは御丁重に遠慮御辞退させて頂きし次第、悪しからず。結果、イングリッシュ・ブレックファースト然とせし方が、大いに安堵させられ、更にケチャップとマスタード施せば、その余りにジャンクにしてアメリカンな味わいこそ、一層安堵させられる次第、成る程知らず知らずの内に、己れの味覚のベクトルは、アメリカナイズされし日本の食生活に於いて、欧州寄りならぬアメリカ寄りに擦り込まれしと、改めて認識せられし。



テレビにて「ムーミン」鑑賞すれば、原作者トーベ・ヤンソンはフィンランド人にして、正にこれこそオリジナルたるムーミンならん。嘗てW杯に熱狂されし東君は、フランス大会にてフランス戦を、ドイツ大会にてドイツ戦を、各々その国を訪れし際にテレビ観戦すれば、曰く「感動するなあ」感慨一入たれど、私の一言「それって大阪で阪神戦をテレビ観戦するのと同じちゃうん?」
にて、大いにショック受けられしを思い出されれば、思わず己れのアホさに嘲笑食らわせし。



ホテル内レストランにて「Let's Meat!」なるポスター発見、直訳すれば「肉しようぜ!」David Bowie「Let's Dance」のメロに乗せ口遊むべし。



正午、Juhoが再び迎えに来て下さるや、Helsinki空港まで再び180kmの距離を移動せん。



朝飯ビュッフェにて、道中弁当サンドウィッチを拵えられし吉田氏、包みしナプキンがダウンジャケットと同色にして「コーディネイト」されれば、津山さんも持参されるチョコと上着が、是亦「コーディネイト」されし次第。そもそも我々3名、上着と背負う鞄が、各々「コーディネイト」されれば、果たして今回のツアーに於けるキーワードは「コーディネイト」たらんや。そんな事はないやろ。



2時間のドライヴにて、無事Helsinki空港到着。こちらが、今回のツアーに於ける、私と津山さんのフライト用パッキングなり。因みに、下の写真左に写るギターケース(大)に、私のスタインバーガーが収納され、右に写るギターケース(小)には、解体されし津山さんのベースが収納される次第。私のギターケース(大)には、その他物販商品や着替え、更にはMacBook Proも収納されれば、これと小振りのスーツケース1個を以て、全ての装備とせり。如何せん吉田氏とのツアーに際して、何よりも問われるは「機動力」に他ならず、然れば超重量級スーツケースを携えるなんぞ地獄の沙汰、亦、スタインバーガーのケースとバックパックを背負えば、荷物2個を背負うは煩わしきばかり、然ればこそギターケース(大)1個を以て、ギターケースとバックパックなる二役を担わせんと思い付きしものなり。



チェックインも無事済ませれば、搭乗ゲートへの道すがら、毎度御馴染みムーミンショップに漂着、ムーミンと2ショット。



スナフキンとも2ショット、若干目が変ですけど。



ニョロニョロは、哀しきかな、鞄のディスプレイ台と化せり。



津山さん曰く「ムーミンなんかよりユーミンのほうが好きじゃ!」



午後4時発ノルウェイ航空Stockholm行きに搭乗。子供用1人乗りU.F.O.取り扱い説明之圖。





大雪原の如き雲海の様。











Stockholm空港到着。MacならぬMAXなるハンバーガーチェーン発見すれば、ハンバーガー中毒にして世界B級グルメ研究家たるみつるちゃんに、後程情報送信すべし。



空港特急列車にて、いざStockholm市内へ。



今宵の会場Gota Kallare到着。



楽屋に「No Smoking」の貼紙とは、屋内禁煙なる欧米なれば常なれど、ここは更に「No Alcohol(落書されAlooholに綴り直されし様)」なれば、是亦何故か。扨は洟垂れ小便垂れウンコ垂れガキ共が巣喰うお子様クラブか。



エンジニアの段取りの悪さ極致たりしサウンドチェックも、漸く終了すれば、ステージ上に置きし物販商品たるCDの一部が行方不明、スタッフまで総動員せし騒ぎとなれど、結局発見出来ず終い、誰やねんパクったん。均か地球外生命体に由る、超常現象の類いならんや。

スタッフに案内され、界隈のアジア料理屋にて晩飯とせん。如何せん昼飯食いそびれれば、大いに空腹にして、生憎スウェーデン語の御品書き読めねど、何とか解読すれば、凡そインドカレーと思しき「Hot Indon Beef」なるを所望、



然れど配膳されしは、タイ風グリーンカレー+中華風八宝菜の如き代物にして、インド風を匂わせるなんぞ微塵も無し、然れど僅かばかり辛さも伺え普通に美味、況してパクチー大量にON! されれば、その芳しさ大いに堪能し得し。



今宵は2セットに分けず、休憩無しにて一気に走り抜けんとす。然ればプログラムは「Ruins Alone」にて幕開け「河端一 solo」「津山篤 solo」と先ずソロ3連発、而して3人揃いて「サイケ奉行」へ、更には「Zoffy」「赤天」愈々「Acid Mothers Temple SWR」〆は勿論「Zubi Zuva X」大団円にて幕。
今宵もライヴ写真は、己れが出演せぬ隙に撮影すれば、下は「津山篤 solo+背後より撮影中なる吉田氏」之圖。



「赤天」





「アンコール」



而して吉田氏は、一瞬の隙を以てメールチェック、流石。人生を1秒も無駄にされぬその生き様、正に尊敬して余りあるばかり。



今宵も大いに盛況にて終了、投宿先たるゲストハウスへ。界隈に店らしきは皆無にして、キッチンもなければ調理も不可、然れど朝飯を御用意下さるは、明朝9時なりけりて、果たして朝の空腹と如何に対峙すべきか。而してトイレットペーパーの残量も風前の灯にして、買い置き無し。昨夜投宿せしホテルをチェックせんとせし際、海外ツアーの基本行動たる「人間の尊厳を守る」べく、トイレットペーパー1ロール失敬せんと思えど、否、今回は殆どホテル泊なれば、全く以て杞憂に過ぎん、況して未だ多くのフライトを控えれば、仮令トイレットペーパーとは云え、荷物の軽量化図るべしと、敢えて断念せし経緯あれば、皮肉にも何かと「兆し」的なものは伺えるものなり。
斯くしてStocholmの夜は更け行きし。


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