午前6時起床。左足甲痛の具合は更に悪化、激痛にて歩行ほぼ不可な有様。痛風患者たりしミツルコさん曰く、症状が痛風の発作とは全く異なるとの事、そもそも私の食生活は痛風と無縁たらんと伺えば、これは骨に何らかの異常来たせしと思われれど、果たして一切思い当たる節あらざる有様。
空港へ到着すれど、最早歩行叶わねば、車椅子にて搭乗ゲートへ赴きし。
搭乗ゲートへ着くや、搭乗待ちの長蛇の列を擦り抜け、身障者優先搭乗扱いにて一番に搭乗させて頂きし。座席も最前列へと変更されれば、是は快適至極かな。
アンデス航空午前9時発Buenos Aires行きにて、いざBuenos Airesへ到着。空港出口正面には、ラ・プラタ川が揺蕩う次第。大河なれば彼岸目視不可にして、その彼岸はパラグアイなり。
Buenos Aires公演スタッフのFrancescoとAndrésが迎えに来て下されば、いざ投宿先ホテルへ。道すがら「ガリレオ・ガリレイ・プラネタリウム」発見せり。
投宿先ホテルへ到着するや、ウルフが何かに向かい「おいっ!かかって来い!俺が相手になってやるぜ!ビビってるのか!かかって来いよ!おいっ!」なんぞと啖呵切られれば、果たしてその視線の先、一体何を標的とせしか、
然ればシャッターに描かれし犬なり。昨夜の会場界隈を、例によって「パトロール」と称し闊歩せんとするや、不幸にも野犬の群れに遭遇、ウルフの名に恥じる、正に「尻尾を巻いて」速やかに退却されし経緯あればこそ。絵に描かれし虎に向かい、頓智を以て挑まれし一休さんとは、一線を画して余りある屁垂れぶりを露呈せり。
昨夜も晩飯食いそびれれば、今朝もホテルの朝飯より早く出発、機内にて配膳されしスナックも爆睡にて逃せば、全く以て望まざる彼此24時間以上の断食状態、然ればFrancescoへ空腹ならば昼飯を訴え、且つ最早パン+ハム&チーズなるコンチネンタル・ブレックファーストの類いは完全拒否せんとの条件も提示させて頂きし。然れば彼が用意下さりしはマルちゃんカップ麺にして、これには我々も思わず苦笑、彼に「Better than Nothing, but this is the last choice!」と伝えるや、彼も亦、大爆笑せり。
わざわざ熱湯まで注ぎ下されど、如何せん湯が容器の半分にも満たぬ有様、Francesco曰く「こんなもん作ったことないから…」
然れば今一度、熱湯を追加注入、いざ食らえば、取り敢えず空腹感は俄かに満たされし。
食べ盛りなるAMTヤングお兄さんチームは、1個余りしを睦まじく折半せられし。
ビザ取得の為、Andrésの運転にて移民局へ出撃せり。午後4時までに申請手続き完了させねば、明日のBuenos Aires公演は露と消ゆると知れど、大渋滞に巻き込まれ大いに往生せられし。大いに気を揉むAndrésの心情とは裏腹に、能天気にも「ヘリコプター」が語源的に「ヘリ+コプター」「ヘリコ+プター」たるかの話題にて大いに盛り上がりし私とNANI君と東君、我々的には「ヘリコ+プター」の方が断然オモロ気なれど、残念乍ら事実は「ヘリ+コプター」たりし。
而して漸く移民局へ到着。オルガナイザーMarioと合流、いざ手続きへ向かわん。
顔写真撮影+10本指紋採取され、発給手続きを待てば、カウンター上に設置されるモニターに、我々の顔写真公開されし次第。我々のみならず、他の方々も凶悪犯罪者ならん極悪な面持ちにて晒されれば、他の番号の方と思しきを見付けては「あっ、あの人は69番君やね」「あそこで61番君が未だ待ってはるわ」等と、能天気に観察せり。
無事ビザも発給されれば、大した人集りのハンバーガースタンドにて「ステーキサンド」所望、いざ食らえば大いに美味なり。大蒜仕込まれしヨーグルトソース添えられれば、これが亦、美味なり。
今宵は、EMBA (Escuela de Música de Buenos Aires) 即ちブエノスアイレス音楽学校にて、30分間のデモ演奏+質疑応答を予定せり。
可愛らし気な電飾施されしミニステージに、機材セッティング果たせり。
今宵は、先ず35分間の完全即興セットを展開披露せり。機材環境も含め通常のセットと大きく異なれば、これはこれにて、いとおもろし。
その後は、生徒さん達との質疑応答コーナーにして、先生が果てしなく質問を促す為、こちらの方が長く40分を越える有様なれど、流石は真面目に音楽を学び修得せんとの志高き生徒さん達、質問内容がなかなか面白ければ、応え甲斐もありしかな。然りとて専門的音楽教育どころか、未だギターコード名すらロクに存ぜぬ、超独学独修な私なんぞが、専門教育を受ける生徒さん達に何かを語るとは、いやはや音楽活動開始せし39年前、果たして誰が想像し得しか。
ライヴ写真ネット上にて拾遺叶えば、此処に無断借用転載させて頂きし。
扨、今宵は「アルゼンチン音響派」として日本にてもその名を知られるFernando Kabusacki氏の御招きあれば、彼の豪邸にて晩餐に興じん。彼自らがバーベキューコンロの前に立ち、肉を焼き上げ下されば、
是亦豪華絢爛なる「parillada(パリジャーダ)」に、自ずから全員気分高揚食欲極限値へ達せり。
シェフFernando自ら取り分けて下されば、肉の焼き上がり具合ジューシーにて絶品至極、
その後も第2弾、第3弾、連綿と肉が供されれば、今宵も「肉食天国肉祭り」絶賛開催せり。
美酒美食堪能、素晴らしき御持て成しに大感謝。NANI君は先達て山本さん達と共にFernandoと共演されし経緯あれば、東君も山本さんと津山さんとのトリオを名古屋Tokuzoにて観戦、ミツルコさんも初来日時にライヴ観戦、然りとて私は、彼の来日ツアー中は奇しくも毎回海外ツアー中にして、今宵が実は初対面たりし。
然れど初対面にも関わらず、何故かU.F.O.話にて大いに盛り上がれば、「Visíon OVNI」即ち「International UFO Museum And Research Center」の公式ダウンベストを贈呈下されば、是亦感謝感激なるかな。然れば今回のBuenos Aires滞在中に、このダウンベストを着込み、是非にも「Visíon OVNI」訪れたき限りなれど、左足甲痛が愈々以て歩行不可まで症状進行すれば、到底叶わぬ夢ならん。
Kabusacki御夫妻、今回のBuenos Aires公演オルガナイザーMarioと共に、記念撮影。
腹具合も満腹、赤ワインにてほろ酔い加減なれば、投宿先ホテルへ帰還するや、再び即寝成仏。
斯くしてBuenos Airesの第1夜は更け行きし。
NANI君のブログも並走停滞しつつも更新中なれば、是非に御併読頂きたし。