愈々宇宙地獄組ことAcid Mothers Temple & The Cosmic Infernoの台湾遠征と相成れば、帝都組たるみつるちゃんと兄ぃは成田から既に出発済み、高知在住のオペラちゃん、名古屋在住の東君は、私共々関空より出発にして、いざ関空にて集結せり。
今回は、日本初の本格的LCC（格安航空会社）と自称されるPeachにての空の旅なれば、関空第2ターミナルよりの出発なれど、いやはや第2ターミナル完成を知らざれば、危うく第1ターミナルにて彷徨せんとする処か。然れどこの第2ターミナルの御粗末さとは、仮令LCC専用ターミナルとは云え、欧米に於けるど田舎空港の如しにして、せめてもの救いとは、未だセブンイレブンやら銀座アスター等数軒の出店もあればこそ、然れどこれらの店舗、果たして撤退の日も遠からずや。
斯くして午後3時45分発Peach台北行きに搭乗せん。
周囲を見渡せど、何とも閑散たる有様、到底国際空港の一隅とは信じ難き光景たらん。
3時間程の空の旅を以て、無事台湾に到着せり。然れど外国人搭乗者がほぼ我々のみなれば、手荷物受取所へ辿り着きし際には、最早我々の荷物のみ残る有様なれど、何と東君のスーツケースが見つからねば、凡そ重量こそ全く異なれど、そっくりのスーツケースが残されておれば、概ねそのスーツケースの持ち主が、取り間違え持ち去りしか。斯くして東君のスーツケースの行方追跡とホテルへの発送手続きを済ませ、いざホテルへチェックイン。
今回招聘下さりし女性オルガナイザーたるKKが営むレコード屋「White rabiit Records」へ。
所謂アングラ系をメインに取り扱う店なれば、AMT関連商品も並ぶ次第。
ホテルにて先発組たりしみつるちゃんと兄ぃと合流、然ればKK及び関係者御一同と、先ずは懇親晩餐会へ。案内されしはタイ料理店にして、台湾料理を堪能せんとの我々の目論みは、初日より脆くも崩落せり。彼女達曰く「台湾のタイ料理は、台湾風にアレンジされているので、本場のタイ料理とは少し異なって、あっさりしています」成る程これも、また或る意味台湾料理のひとつと捉えるべきか。何はともあれ先ずは乾杯。
次々運ばれ来る料理を前に、美食家みつるちゃんは、いきなりテンション上がりっ放し。
「まさか台湾でタイカレーを食うとは！」カレー部部長たるみつるちゃんなれば、脳汁も唾液も胃液も、大分泌大噴出迸り捲り状態へと突入されしか。
斯くして楽しき懇親晩餐会始まれど、
先ずは皆様黙々と食らうばかり、これまた懇親晩餐会の常ならん。
牛ステーキが登場するや、日頃より赤貧に喘がれる兄ぃは、此処ぞとばかり箸を出されれど、何せ明日は全身全霊にてドラムを叩いて頂く故、遠慮は無用、どうぞ心行くまで堪能して頂きたし。
同じく宇宙地獄組ツインドラムの片輪を担うオペラちゃんなれば、遠慮は無用、がっつり肉食うて下され。
魚料理も運ばれ来れば、パクチーも施されし代物、これは大いに美味なり。
ビールに飲み疲れれば、地元の皆様が「台湾ウイスキー」と称される「金門高粱酒 58度」を所望、
斯くしてみつるちゃんは愈々絶好調、然れど台湾の夜は未だ長くして、早々に更け行かじ。
既に午後10時過ぎなれど、何と中古レコード屋は未だ営業中なりけりて、これよりいざ御案内下さると伺えば、どんだけ遅うまで営業してんねん？道すがらエロショップ発見、興味津々にて思わず突入せり。
兎に角雲霞の如きスクーター群にて、至る所も埋め尽くされる有様、いやはやその疾走する様は、往年の暴走族の如し。
道すがら発見せし看板「科学小芽子」に、思わず爆笑せり。科学のオ＊コってなあ…。
既に午後10時半なれど、漸く中古レコード屋、その名も「Indimusic Records」に到着。いざ突入すれば、いきなり脳汁大噴出にして、食後の腹ごなしも兼ね、レコードハンティングに興じる我々なり。
台湾盤「ロッキーⅣ」のサントラを片手に、御満悦なるみつるちゃん。
「平凡英雄」「造反的心情」と綴られし1枚、一体どういう意味やねん？
「天使與精靈」なんぞと記されし「陳王立與時代大樂團」による1枚、その仰々しさに大いに興味引かれれど、生憎中身の盤が行方不明なれば残念至極。
結局約50枚を抜けば、御丁寧に1枚ずつ検盤下さる次第、何せ中身違いも珍しからねばこそ。
随分勉強して下されば、何とか所持するニュー台湾ドルにて足りし次第、然れど初日にしていきなりの大散財。愚かしくもレコードに魅入られし者なれば、これもまた宿命と知る。
斯くしてAMT宇宙地獄組来店記念撮影。
レコード50枚とは結構な重量なれど、これも戦利品と思えばこそ、その重量に耐え担ぐ苦労も、また悦びにさえ転じん。
再びKKのWhite Rabbit Recordsへ立ち戻れば、金門高粱酒の高級バージョンを頂戴、感謝感激有り難き限り。
今宵は美酒美食を堪能、更にレコードハンティングも満喫されしみつるちゃん、斯くも御満悦の表情なり。
明日は私のリクエストにて、台湾最大のカルトスポットたる金剛宮へ御案内下さる段取り、然れば明朝8時に迎えに来て下さるとの事、斯くしてホテルへ帰還すれば、行方不明たりし東君のスーツケースも、無事ホテルへ届けられれば、これにて明日のライヴへの支障もなし。
而して既に深夜12時半なれど、この儘大人しく消灯就寝する我々にあらねば、先程頂戴せし金門高粱酒高級バージョンを呷らんと、私と東君の部屋にて打ち上げんとす。ホテルの壁紙が、なんとも可笑し気なれば、
その前にて先ずは、東君と2人して乾杯。
続けてオッサン4人衆にて乾杯。
些か遅れ乍らもオペラちゃんも参戦。
ホテルに隣接するセブンイレブンにて購入せしチューハイの如きマンゴの酒をも呷れば、まるで希薄なジュースの如きにして、随分不味けれど、最早酩酊状態なれば、金門高粱酒高級バージョンを呷るチェイサーとせん。
セブンイレブンにて、アテたる台湾版ベビースターラーメンの如しと、煮玉子の如しを購入されしみつるちゃん。
私が食らいし煮玉子は、殻の割れ目より滲み入りしか、2色玉子とでも呼ぶべき様にして、普通に美味なれど、東君が食らいしは、全く味が滲みておらずして、曰く「ただの茹で玉子」なりけり。
金門高粱酒高級バージョンを調子良く呷れば、大いに御機嫌至極、
更に〆のアイスまで食らえば、
最早至福千年王国へ到達されしか、御気楽極楽悦楽の極みならん。
既に午前5時半を回れば、斯くして台湾の第1夜は更け行くどころか、明けんとせしか。
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AMT宇宙地獄組、台湾初上陸果たせり
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